
「キラキラネームほど恥ずかしいものはない」2025年2月19日の日記
今日は父の誕生日だった。珍しく母がケーキを作ってくれたので食べた。父は年をとったことには「毛ほども嬉しくない」と言っていたが、「ケーキが食えるならまあいいか」と納得していた。
気まぐれで買った桃屋の穂先メンマ(葱油味)が、全然美味しくなくてがっかりした。なんというか・・・臭え。臭えラーメン食った後の口臭みたいなにおいがする。こういうおじさんいるよな、と思ったら余計食えなくなった。桃屋への信頼が少し下がった。
戸籍の氏名に読み仮名を記載する5月26日施行の改正戸籍法に関し、法務省は17日、届け出があった場合に認容できる読み方の指針を発表した。キラキラネームに対する規制との声もあったが、そこまで厳格すぎる運用はせずに、ごく一部のふざけた名付けを止めるのが主眼のようだ。心愛(ここあ)、彩夢(ゆめ)などはOKで、太郎(ジョージ)や高(ひくし)、健(けんいちろう)などがNGらしい。
私は名前については人よりも興味がある。人の名前を見ると、どういう思いが込められているのか、夏生まれなのか、名字との相性がいいな、とか、色々考えてしまう。自分の名前が同世代ではありきたりなので、珍しい名前に対する憧れもあるのかもしれない。だからといって一発で読めない名前は嫌だと思う。彩夢(ゆめ)さんなんて、「さい…む…さん?」「あ…ゆめです…」というやりとりを、人生で1000回はするのではないか。その時間を合わせたら半日くらいは損してそうだ。
名前はたいていの場合親がつけるものだが、その親から独立しても、親が死んでも、子どもは生まれたときに貰ったたった一つの名前を名乗って生きるわけだ。そう考えたら、度を超したキラキラネームをつける人には憤りを覚える。子どもはお前のペットじゃない。どれだけ無責任なんだと。田中光宙(ぴかちゅう)さん(83)とかになることを少しは想像してみろよと。
法務省の発表した指針に「飛鳥(あすか)」が入っていた。考えてみれば日本語を知らない人が見たら読めるわけがないな、と思う。「飛鳥」は元々は「明日香」という現在の奈良県の地名だったのだが、和歌において「明日香」の枕詞に「飛ぶ鳥の」がある。例えば『万葉集』に「飛鳥(とぶとりの)明日香の里を置きて去なば君があたりは見えずかもあらむ〈作者未詳〉」などと詠まれる。「飛ぶ鳥の」は「明日香」を導く枕詞だ。これがいつしか同一視され、飛鳥(あすか)と読まれるようになったわけだ。
別にすべての人がここまで知っている必要はないが、日本人ならば飛鳥を「あすか」と当たり前に読めるくらいでないといけないなと思う。ただ単にかっこいい名前を思いついただけなら、ゲームの主人公の名前にでもすれば良い。