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【ショートショート】転送失恋

この作品はフィクションです。
実際の団体や人物は関係ありません。

「君が…好きだ!」

憧れの彼女に、彼は勇気を振り絞って告白した。
が、告げた瞬間、あろうことか彼の不安定なスーパーパワーが発動。

目を開くと、そこはどこかの公園。
目の前には犬を散歩するおじいさんが立っていた。

思わず同じセリフがこぼれる。

「君が…好きだ!」

一瞬驚いたおじいさん、しかし穏やかに頷き「ありがとう。ワシもお前さんが気に入ったよ」とにこやかに返す。
さらに「ワシの孫娘も独り身でな」とか言い出し、どこかに電話をかけ始めた。

慌ててその場から逃げ出し、やっと戻ってみると彼女の姿はもう無い。

「呪われてんのか俺」と、彼は天を仰いだ。


最後まで読んで頂きありがとうございました。


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佐藤直哉(Naoya sato-)
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