【AISC紹介】学生時代は開発よりも研究だった人間が、DXエンジニアとして5年目を迎えました
こちらは日本語版です。
English version is here.
こんにちは、AISCの山内です。私は学生時代、工学部の情報学科に所属しており、主に自然言語処理や機械学習といった研究に重点を置いて学んできました。当時はシステム開発よりも研究寄りの活動に取り組んでいましたが、現在はDXエンジニアとして、開発業務を中心に行っています。この記事では、学生時代に取り組んだ研究内容と、現在の業務内容についてご紹介し、最後にAISCでの働き方について私の考えを述べたいと思います。
この記事はAISC紹介シリーズの第5回です。第4回のAISC開発研修に関する記事を受けての内容になってますので、是非合わせてご確認ください。
シリーズ全体は以下からご確認ください。
学生時代の研究
私は大学院時代、医療情報学の研究室に所属していました。この研究室では、医療分野におけるテクノロジーの活用に焦点を当てた研究が主に行われていました。そのため、医療という領域内であれば、比較的自由に研究テーマを選定できる環境でした。
私は、病院受診をためらう人々に受診を促すための研究に取り組みました。具体的には、症状から病名を推定し、重篤な病気の可能性がある場合に受診を勧める仕組みを構築しました。また、人間の意思決定に対して、どのような振る舞いをするBOTがどのような影響を与えるかを検討しました。
研究を通じて、自然言語処理や情報学、機械学習といった分野の知識を深めることができましたが、開発のスキルに関しては、あまり向上しませんでした。
GA入社後の開発研修
AISCには、実務を開始する前に開発研修があります。この研修を合格することで、学生時代にあまり開発スキルを身につけてこなかった新卒でも、MVP(Minimum Viable Product)の開発が可能になります。私自身も学生時代に開発経験をあまり積んでいなかったため、この研修は非常にありがたいものでした。当時、社内のアプリ開発はRuby on Railsが主流で、研修の内容もRails関連が最も重視されていました(2024年現在の内容は白土さんの記事をご覧ください)。さらに、HTMLやCSS、JavaScriptなどのフロントエンド開発のコンテンツに加え、GitやDockerなどの開発に必要なツールも学ぶことができました。卒業までには約2ヶ月半かかりましたが、当時の同期は1ヶ月半で卒業していたため、彼を非常に尊敬していたことを今でも覚えています。
初仕事
GA入社後の初めての仕事は、高級マンションの駐車場検索システムの構築でした。高級賃貸の営業担当者にヒアリングを行った結果、高級物件に住むお客様は大きな車を所有していることが多く、車が駐車場に入るかどうかが物件選びに大きな影響を与えることを教えていただきました。そこで、車を基に物件を検索できるシステムがあれば便利ではないかという考えから、このプロジェクトが始まりました。システム自体は開発研修で学んだRailsアプリ構築技術を使えば簡単に作成できましたが、最も重要なデータを完璧に集めることができず、残念ながらプロジェクトは頓挫してしまいました。この経験から、プログラムを書く能力だけでは仕事を遂行できないことを理解しました。しかし、ヒアリングを通じて現場のニーズを把握し、それに基づいて解決策を提案する一連の流れを経験できたことは、私にとって非常に貴重な学びでした。
現在の仕事
現在は、賃貸管理部門の業務効率化に取り組んでいます。賃貸管理部門の業務内容は複雑なので、簡略化して説明すると、人間が行う必要のない単純作業を自動化する仕組みを作成し、専門性の高い業務に集中していただける環境づくりをしています。初仕事の時と比較すると、仕事の内容は大きく変わっていますが、進め方は同じだと感じています。まず現場にヒアリングを行い、業務内容や課題を教えていただきます。そして、テクノロジーを導入して改善できるポイントを見つけ、それを具体的な形にして提供する流れです。GAグループの皆さんは非常に優しく、業務内容のヒアリングや課題解決案のすり合わせに積極的に協力してくださいます。これがGAグループの素晴らしいところの一つだと思います。
最後に
事業における課題を解決する際、研究で培った技術は確実に役立ちます。しかし、それに依存するだけでは危険だと個人的に感じています。技術は時代とともに進化し、時には廃れることもあり、コモディティ化することもあります。例えば、以前は機械学習を扱えるだけで専門性が認められていましたが、現在ではノーコードツールを使って誰でも簡単に機械学習を活用できる時代です。そのため、研究で成果を出す能力だけでなく、研究成果を具体的な課題解決に落とし込むための開発力も、事業会社の研究組織に求められる重要なスキルだと思います。
AISCでは、実務を始める前に開発研修があります。この研修を通じて、研究成果をMVPに落とし込む力を養うことが可能です。学生時代に学んだ知識と、入社後に習得する開発力を組み合わせることで、実社会の課題を解決するという非常に価値のある業務に携われるのが、この組織の魅力だと感じています。
現在、私たちは共に働く仲間を探しています。もしこの記事を読んで少しでも興味をお持ちいただけましたら、ぜひご連絡ください!
今後もAISC公式ノートでは、AISCに関する情報を発信してきますので、是非フォローをお願いいたします。