
【前編】Excel初心者がまず覚えるべき関数10選!
今やExcel(スプレッドシートも含みます)は事務職などの内勤業務では欠かせないツールとなっています。
表作成、データの集計、ドキュメントの作成など様々なことに使用することができています。
そんなExcelですが、中々使いこなせていないという人も少なくありません。
「関数があるのは知ってるけど、何をどう使って行けばいいかわからない…」
私ももともとExcel自体そこまで得意ではありませんでした。
ただ、地道に勉強した結果、今ではそれなりに使いこなすことができるようになり、日々の作業も効率化することができています。
詳しくはこちらの記事を見て見てください↓
はExcel初心者の方へまず覚えるべき関数を10個紹介します。
紹介する関数は、覚えることで様々な使い方ができる汎用性も持ち合わせているので、ぜひ覚えて見てください。
Excel初心者がまず覚えるべき関数10選
では早速、関数を順番に紹介していきます。
知っている関数もあると思いますが、具体的な使い方も交えながら紹介するので、復習もかねて読んでいただけるといいと思います。
SUM関数
関数で一番最初に覚えると言っても過言ではないSUM関数です。
SUM関数は、選んだセルの値の合計を算出します。

使い方は簡単で、=SUMの()の中に合計したい範囲を選択するだけです。
合計したい範囲をドラッグすれば上記のように自動的に「A1:A6」のように、範囲を入力してくれます。

ctrlキーを押しながら1つ1つクリックしていくことで、上記のような選択の仕方もできます。
ただ、若干面倒くさいので、個人的には範囲指定の方が楽でおすすめです。
使い道でいくと、単純な足し算をするときに使います。
これは特に紹介しなくてもイメージはつかみやすいと思うので、とりあえず使ってみてください。
COUNTA関数
次はCOUNTA関数です。
COUNTA関数は選択したセル内に値が存在するものの個数を数えます。
具体的に見ていきましょう。

こちらの図では、A1セル~A6セルに値が入っています。
その個数が6つあるので、6となっています。

A3とA4のセルの値を削除すると、その分の数が減り、4となります。
値があるものを数えるのがCOUNTA関数です。
SUM関数と同じのため、割愛します。
使い道としては、本来セルに値が入っていないとおかしいのに、入っていないものがいくつあるのか、数を合わせる時に使ったりします。

この例で行くと、名前は6人いるのに、申込がある人は3人しかいないので、残りの3人は本当に申込をしていないのか、もしくはどこかで漏れてしまったのか、などのチェックを行うことができます。
似たような関数でCOUNT関数もありますが、COUNT関数は数字の数だけを数える関数です。
あまり使い道はないと私は思うので、今回は割愛します。
IF関数
次はIF関数です。
IF関数は少し難しいですが、非常に使い道が多いので、ぜひ覚えておいてほしい関数となります。
この後紹介する関数と組み合わせることで、様々なことができるようになりますので、ぜひ押さえておいてください。
では一例を見ていきましょう。

IF関数は「,(カンマ)」区切りで順に入れていきます。
IF(論理式,TRUEの場合,FALSEの場合)と入れていきます。
上記の例の場合だと、
論理式・・・B2のセルの値が70より大きいか
をチェックします。
論理式の部分だけ切り離して見てみましょう。

B2が70より大きいかどうかのチェックを行いました。
するとTRUEを返していますね。
IF(論理式,TRUEの場合,FALSEの場合)
TRUEを返しているので、TRUEの場合の合格を表示します。

また、B3セルで見て見ると、B3の値は10なので、70より大きくありません。
そのため、FALSEを返しています。
IF(論理式,TRUEの場合,FALSEの場合)
FALSEを返しているので、FALSEの場合の不合格を表示します。
こんな感じで、論理式を書いて、それに対してTRUEとなるか、FALSEとなるかで何と表示させるのかを決めることができます。
なお、TRUE,FALSEいずれの場合も文字列を返す時は、””で囲む必要があるので覚えておいてください。
IF関数は非常に使い勝手が良い関数ので、後ほど紹介する関数でもIF関数と組み合わせをもとに、具体的な使用方法を紹介していきます
OR関数
次はOR関数です
OR関数は論理式のどれか一つでもTRUEであれば、TRUEを返す関数です。
例を見ていきましょう。

D2に上記の式を入れました。
これは、「B2が70よりも大きい、C2が70よりも大きい」のどちらかがTRUEとなれば、TRUEを返すことになります。
B2は80、C2は100のため、どちらも70を超えているので、TRUEを返しています。

D5セルを見てみましょう。
D5も同様の式を入れていますが、B5は100、C5は50となっています。
「C5は70以下ですが、B5が70より大きい」、つまりどちらかは条件を満たしているのでTRUEを返しています。

D7セルを見てみましょう。
D7セルも同様の式を入れていますが、B7は70、C5は50となっています。
「B7は70以下※、C7も70以下」となっているためFALSEを返しています。
※「>」は70より大きいとTRUEを返します。70ちょうどは70より大きいわけではないのでFALSEとなります。
こんな感じでOR関数を使って行きます。

先ほどのIF関数との組み合わせで、表示させる値も決めることができるので、組み合わせて使うことが多く、便利な関数です。
AND関数
次はAND関数です。
AND関数は論理式のすべてがTRUEであれば、TRUEを返す関数です。
1つでもFALSEがあれば、FALSEとなります。
例を見てきましょう。

D2に上記の式を入れました。
「B2が70よりも大きい、C2が70よりも大きい」のどちらもがTRUEとなれば、TRUEを返すことになります。
B2は80、C2は100のため、どちらも70を超えているので、TRUEを返しています。

D4を見てきましょう。
B4は40のため70以下、C4は90のため70より大きくなっています。
この場合B4がFALSEとなり、一つでもFALSEとなるため、AND関数でもFALSEを返します。
OR関数はどれか一つでもTRUEだったらTRUEを返しますが、
AND関数はすべてがTRUEでないとFALSE返すことになります。
ここはしっかり押さえておきましょう。
少し難しい考え方になりますが、覚えておくとすごく使い勝手が良くなる関数なので、ぜひ覚えておいてください。
少し余談ですが、このAND関数、OR関数のイメージは少し難しいものになります。
私はこの関数の考え方を基本情報技術者試験を通じて学びました。
基本情報技術者試験の問題の中に、OR条件、AND条件などの真偽値を確認する問題があります。
この問題を通して私は真偽値の考え方を覚えたので、興味がある方はぜひ基本情報技術者試験も勉強してみてください。
最後にIF関数の使い方を紹介
最後にIF関数の使い方をいくつか紹介します。
組み合わせ次第で様々なことができるので、まずは知っておいていただいて、自分なりの使い方を見つけて見てください。
OR関数を使った組み合わせ

各月に対して、決算月が表示されるようにしました。
A2がE1もしくはE2と一致する場合は”決算月”と表示されるようにし、そうでない時は””(ブランク)を返すようにしています。
E2,E3部分に「$」を入れていますが、これは絶対参照と言って、数式を下まで引っ張った際に参照先がずれてしまうため、固定とするために「$」を入れています。
詳しくは今回は割愛します。
AND関数を使った組み合わせ

先ほど紹介した例と似ていますが、B3,C3,D3が70より大きければ”合格”、そうでなければ”追試”と返します。
これで誰が合格で、追試者なのか一目両全ですね。
平日と休日の判定をする
カレンダーをエクセルで作った際に、平日か休日かを求めたいシーンがあると思います。
そんな時にもIF関数を使います。
その前に、日付から曜日を求めるためにWEEKDAY関数を使います。
WEEKDAY関数は日付に対して、曜日を数字として返してくれる関数です。
例を見てみましょう。

WEEKDAY(日付,種類)を入力します。
種類とは入れる値によって曜日の数字が変わってきます。
1(省略) 1:日曜日 2:月曜日 3:火曜日 4:水曜日 5:木曜日 6:金曜日 7:土曜日
2の場合 1:月曜日 2:火曜日 3:水曜日 4:木曜日 5:金曜日 6:土曜日 7:日曜日
3の場合 0:月曜日 1:火曜日 2:水曜日 3:木曜日 4:金曜日 5:土曜日 6:日曜日
B2セルは2025/3/2となっており日曜日です。
今回は種類に2を入れているので、日曜日は7として返しています。
これを使ってIF関数を使って行きます。

曜日の数字が5より大きい、つまり土曜日か日曜日であれば休日、そうでなければ平日と表示します。
(今回は6が土曜日、7が日曜日となります)
これを使えば、Excelでカレンダーを作る際なども活用することができるでしょう。
まとめ
今回はExcel初心者がまず覚えるべき関数10選のうち、前編である5選を紹介しました。
紹介した内容はこちら↓
最後に使い方を紹介したIF関数については、関数を覚えれば覚えるほど、使い勝手が良くなる関数です。
最初は難しいと思いますが、ぜひIF関数の考え方を学んでいただいて、今後のExcel作業に役立ててほしいと思います。
また後編では今回紹介しきれなかった関数を紹介していきます。
おすすめの書籍も載せておくので、気になった方は手に取ってみてください。