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社内SEは楽すぎでまったりと言われる理由とリアルな声を紹介!
「社内SEは楽すぎってよく言うよな~」
社内SEをやっているとこういった話を聞くことがあります。
確かに社内SEは、SEの中ではかなり楽と言われることもあったりして、人気の職種となっています。
ただ、実際のところ本当に楽なのかどうか、体験したこともないのでよくわからないという人も多いと思います。
そこで、人事異動で異動してきてから社内SEとして約4年仕事している私が、社内SEが楽すぎと言われる理由と、実体験を踏まえて実際どうなのか解説していきます。
今回の記事はこんな人におすすめです。
社内SEって楽でまったりしてるって聞くけど、実際はどう?
社内SEはSEの中ではめちゃ楽な仕事でしょ?
楽な仕事したいから社内SEになろうかな~と思っている
社内SEが楽すぎと言われる理由
まずは社内SEが楽すぎと言われる理由を解説していきます。
世間でなぜ社内SEが楽すぎと言われているのか、様々な声がありますので、順番に見ていきましょう。
私の職場でも社内SEへの目は楽そうに見えているところもあるため、そこを踏まえて紹介していきます。
スケジュールや納期が緩め
まずはスケジュールや納期が緩めなことです。
社内SEは基本的に自分が在籍している会社のシステムについて、開発や保守を行っていきます。
自社内のため、あまりにも無茶な要求や納期を言われようものなら、直接交渉することもできます。
同じ会社内のため、直接業務部門や経営者と話すことも多く、関係性を築けていれば、ある程度SEの話も聞いてくれ、無茶なプロジェクトを避けることもできます。
当然期限はありますが、あらかじめ「このプロジェクトであればこのくらいの期間は必要」といった話をしておけば、融通を聞かせて早めに要件を決めてくれることもあります。
これが別会社の顧客であれば、関係性や距離感が難しく、言うべきことが中々言えなかったりするため、大きな違いとなってきます。
無茶なプロジェクトは、炎上プロジェクトの第一歩になるため、これを避けられるのは嬉しいポイントと言えるでしょう。
顧客対応が限られる
次は顧客対応が限られることです。
システム開発会社のSEであれば、様々な会社からのシステム開発を請け負い、その都度いろいろな会社とやりとりをすることになります。
いろいろな会社とやりとりするということは、その分いろいろな人と接することになります。
それはいいことでもありますが、逆に仇となってしまうこともあります。
いろいろな人と接すると、やはりアレ?と思う人も中にはいます。
いつまでたっても要件を決めてこない顧客
リリース直前で平気で仕様変更をしてくる顧客
スケジュールも費用も徹底的に削減し、無茶なプロジェクトを進めようとしてくる顧客
こういった顧客とやりとりをしていくのは、ストレスがかかるので、やはりしんどいものがあります。
その点、社内SEであればやりとりする顧客は限られるので、ストレスやプレッシャーは限られます。
限られた人でイマイチな人に当たったとしても、上司を通して話をしたりすることで、解決することもあります。
こういったところが社内SEが楽と言われる理由になります。
仕事の範囲が限定的
仕事の範囲が限定的なことも、楽と言われる理由としてあげられます。
社内SEは基本的に自社のシステムの開発・保守・運用がメインになります。
会社のシステムや業務が分かってくると、定型的な仕事が多くなってくるのが社内SEです。
すでに一度やったことがある仕様と同じようなものを作る
年間・月間で定型的な業務をこなす作業
自社内のため、知っているシステムの担当することが多い
こんな感じで、自社内で使うシステムがメインになってくるので、ある程度業務範囲が限定的になります。
自社のシステムには深く知ることができますが、範囲はそこまで狭くないので楽と感じる人もいます。
残業が少ない
最後は残業が少ないことです。
これは会社にもよりますが、一般的には社内SEは残業が少ないと言われています。
社内SEは実際の開発作業はベンダーに委託することがよくあるため、開発が追い付いていない時も実際に作業することは少ないです。
また、緊急作業がない時は、業務が多忙になることも少なく、残業も少なめです。
ITコンサルや外部のSEと比べると、比較的プレッシャーも少なく、長時間労働はあまりありません。
ただ、社内SEと言えども、障害発生時の対応や繁忙期は残業が多くなることもあります。
比較的楽と言われる社内SEですが、全く残業がないわけではなく、あくまで少なめということは覚えておいてくださいね。
社内SEのリアルな声
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ここまで、社内SEは楽と言われる理由を紹介してきました。
「やっぱり社内SEは楽そうだな!社内SE目指そう!」
こう思っている方、ちょっとストップです!
安易に社内SEを目指すと後で後悔する可能性もあるので、ここからは私の社内SE経験から、実体験を紹介していきます。
社内SEの案外しんどいところなんかも見えてくるので、ぜひ続けて読んでみてください。
無理なスケジュールもある
まず、社内SEでも無理なスケジュールを言われることはあります。
スケジュール的に厳しいことがあるときもありますが、社内で期限が決まっていることも多く、期限が決まっていることがあります。
しかし、着手~期限まで明らかにスケジュールが足りていない時でも、何とかやらざるを得ない時があります。
ベンダーに開発を依頼しても、
「いやこれはスケジュール的に厳しいですよ!」
こういわれることも多々あり、しんどい思いをすることもあります。
また、社内SEは日々のルーティン業務や、週次、月次、年次でやらなければならない業務もあります。
それに加え、突発的に対応しなければならないこともある可能性があり、気が付いたら業務が溜まっていたなんてことも珍しくありません。
平常時はスケジュールに余裕があるときも多いですが、少し歯車が絡まなくなると、とたんに忙しくなるのが社内SEだったりします。
社内外問わず調整が多い
次は社内外問わず調整が多いことです。
社内SEは顧客対応が限られるため楽と紹介しましたが、実際のところはそうでもありません。
ベンダーとの調整
業務部門との調整
社外のシステム担当者との調整
上司や経営層との調整
こんな感じで案外社内外問わず、いろいろな人と関わる必要が出てきます。
他の会社に客先常駐として入ることはないものの、社内システムの担当として、社外の人とも打ち合わせや調整をする機会は多々あります。
社外の人とは、会社同士で考え方も違っているところも多いため、かなりしんどいと感じるケースもあります。
そのため、担当しているシステムによっては、人との対応に時間を要すこともあるので、一概にまったりしているとは言えないです。
周囲に振り回されることが多い
社内SEは周囲に振り回されてしまうことが多いです。
社内外問わず調整が多いことでも書いてきましたが、とにかく間に入ってコミュニケーションや作業をすることが多いので、外部からの影響を受けやすい部署になっています。
経営層や上司からの無理難題を押し付けられる
社外担当者との認識相違が多い
ベンダーが何を言っているかわからない、かみ砕いて言ってくれない
業務部門から急に決まったことをやらされる
誰かと誰かの間に入ることが多い社内SEにとっては、何か起きるたびに振り回されるのはもはや鉄板と言えるかもしれません。
直接の開発などは少なめな一方で、コミュニケーションによるストレスは多めの職場と私は感じました。
社内SEは部署によっては、技術者というよりも、営業職の派生版ともいえるかなと私は思っています。
コミュニケーションが原因で精神的に参ってしまう人もいるので、しんどくなる前に注意が必要です。
残業は少なめだが…
残業は少なめと言われる社内SEですが、毎日が残業なしで帰れるというわけではありません。
何もない時なら平和に1日が終わりますが、プロジェクトの繁忙期や障害発生時はやることに追われて中々帰れなくなります。
障害の原因究明
上司や経営層への報告資料作成
日々のリカバリ対応
テストや要件資料のまとめ etc.
普段はまったりと言われる社内SEでもいつもまったりしているというわけではありません。
当然忙しい時期もあるし、部署によっては毎日残業続きでハードワークをしている人もいます。
残業ないことがデフォルトと思っている人は、少し働いている現場を見て見たり、周囲の人の意見を聞いてみることをおすすめします。
まとめ
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今回は社内SEが楽すぎでまったりと言われる理由を紹介しました。
そのあと、私の働いた経験を踏まえて、実際はどうなのかについても紹介してきました。
巷では、社内SEはSIerよりも楽と言われています。
確かに、私も社内SEはエンジニア職の中でも比較的楽な部類になるとは思います。
ただ、社内SEは社内SEならではのしんどさもあります。
社内SEはとにかくコミュニケーションと周囲の環境で大きく左右されますよ…
ここだけは知っておいてほしいところです。
ただそれでも、社内SEは自社内での業務が多く、仕事がやりやすい環境が整っていたり、ユーザの声を直接聞けるといったメリットもあります。
社内SEならではのやりがいも感じると思うので、目指したいと思うのであれば、おすすめできる職種だと私は思っています。
これからも、社内SEになりたい方、なったけどまだ素人という人を応援していくので、引き続きよろしくお願いします。