90年代初頭の東京のお笑い(ダウンタウン到来前夜)

 ダウンタウンがギリ80年代の1989年10月に深夜番組ガキの使いやあらへんでを開始、大阪の大人気アイドルお笑いタレントが東京でも頭角を現し、その後何十年もダウンタウンの天下が続いた。
 じゃあダウンタウンが来る前の東京(関東)のお笑いってどんなだったっけ?というテーマ。
 絶大なる人気があったのはやはりウッチャンナンチャン。そしてB21スペシャル。この二組が共演していたギャグ満点は当時の熱気が凄かった。今は観客がキャーキャー言う番組は無いね。所謂黄色い声援。かっこよかったからね。
 ホンジャマカは売れっ子お笑いタレントでやたらテレビに出ていた。恵も石塚と同じくらい太ってたデブコンビで。今ほどお笑いタレントが居ない芸能界で忙しかったろう。
 テンションも人気があった。でも1993年に活動休止してしまう。田口は元々志望してた俳優として大成功する。テレビで役者の田口を見る度にこの人ロリポップロリポップのテンションだったんだよなぁ。もったいないなぁなんて言ってた。小浦の方はどうなったかと言うとエンタの神様で人気の芋洗坂係長がこの人だと!唯一無二のエンターテイナー。
 深夜番組で竹中直人とその周辺、ビシバシステムやふせえりがコントをやってた。なんかジメっとしたお芝居で大笑い出来るタイプではなかったな。気まずい=面白いという価値観。
 東京でコントやるグループと言えばシティーボーイズ。シティーボーイズのネタを見る機会はテレビであんまりなくて大竹まことがバラエティー番組で暴れてたイメージが強い。類似タレントで泉谷しげるが居たけど大竹まことは本当にヤバいヤツが癇癪起こして暴れてる感じがあった。台本に山瀬まみ押し倒せとか書いてあっても怖いが…。
 女性グループだとチャイルズ。磯野貴理子が居たグループ。ずっと美人だ。近年山田邦子が再評価された際に昔は女性のお笑いが山田邦子しか居なかったとか言われてたけど嘘だね。忘れてるだけ。チャイルズも居たしピンクの電話も居たしおきゃんぴーも居た。斉藤ゆう子なんて山田邦子以上に人気あったけど忘れてるでしょ?
 さて、他にも思い出せてないグループが居そうだけどこれくらいで。この頃のお笑い、特にネタをやる場面は持ち時間が短いからかショートコントばっかりだった。ホンジャマカテンションのようなの。それで言っちゃ悪いがそんなに面白くない。◯◯のショートコント✕✕!と言って小芝居を始める。で片方が間違ったことして相方がおいっ!てツッコむ。終わり。これが安易にネタ作れる(間違ったことするだけ)なのでショートコントの大量生産になってしまってた。なんなら持ち時間がそこそこあって起承転結あるネタ出来そうな場面でも脈略の無いショートコントを3つ続けてやったりする。もう劣悪なネタがテレビから溢れてアタリショック。視聴者飽き飽き。
復習しよう。
ウンナンB21のネタ度外視キャーキャー人気
ホンジャマカテンション系のショートコント
竹中直人の暗い気まずい芝居コント
大竹まことのノープランな暴力
とまあ東京のお笑いはひどい有り様で今思えばダウンタウンに攻めこまれて席巻されてもしょうがない状況だった。
 ガキの使いでは番組開始から漫才、コントの持ちネタを次々に披露していった。関西での実績があるしダウンタウンのネタはきちんと笑いどころがあって新鮮で面白かった。漫才は尖っているように見えて紳助竜介をパク…研究していてちゃんと面白いツボをおさえていた。どこで笑っていいか分からない東京の笑いとは大違い。夢で逢えたらでもダウンタウンの人気はうなぎ昇り、後にごっつええ感じが始まり多くの視聴者に面白さを認知される。
 ダウンタウン面白いぞとなったテレビからは先に書いたつまらない東京のお笑いが駆逐された。これはいい事だ。もうネタ番組でショートコント3つやるグループなんて居ない。だがすぐに悪い影響受け始める。ボキャブラブームが始まったがダウンタウン、松ちゃんの影響を受けて斜に構えるのを皆でマネしだした。お笑いなのにブスっとしてる。才能無いのにマネしてる。どうしようもない。今現役のタレントの中でも黒歴史。あのザキヤマですらこれやってたって!
 そして現在。テレビは見事にダウンタウンのやり方だけになりました。ダウンタウン出てない番組でもダウンタウンのやり方。いじめや拷問まがいで人をいためつけて笑う。定期的に怪我人発生。目下の芸人にロケさせてワイプで見下した発言するだけの番組。気分が悪い。
 今ってね、ダウンタウンが来る前の酷かった東京のお笑いより酷いよ。いいかげん違うパターンを始めないのかね?ダウンタウン不在でもダウンタウンのやり方。そんなにいいとは思ってないよさすがに。
 というわけでバブル期にDCブランド着てコントしてたお笑い芸人に思いを馳せてみてはいかがでしょうか…
 
 


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