不可能キュン死
その訃報は、今度こそ衝撃とは言えた。あのおぞましいやつのやる事に節度や加減はないと分かっていてもあまりの非道に生理的な嫌悪はもはやとまらなかった。復讐の形式を模して人に痛撃を。
打撃された時ことの深刻さは、ようやく理解されてきた。焦ってはいけない。この鈍感さは人間に共通の物。なに怖ろしかろうか。人から故障させられた人工知能搭載の玩具は暴走し人を、殺めた。これを事故とするか人災とするか、論難に紛糾している間に遺族は一名自殺した。もっとも物騒なその表現より自分の生を受け入れた甘受の表情はしていた。それは、ショックを深めた。ある種の生意気な魅力を持っていた、その方にしては、過剰に従順と見えた。そこに何か崩れ切ったシステムからシステムをなおす根源的な矛盾はあからさまに胸を痛罵した。そのショック。その中を教訓にするも何も、きっと、おわりは直視しないと、見えた。
液晶の画面には無機質に過剰防衛、正当防衛、エラーと表示されるのみ。
この機械は、ヒューマンエラーを非常に肯定的に以前分析していたのか想い出せたその記憶は文化的な融合文明の新しい絆を提示している様に、あの時は、おもえた。その記憶は、今裏切っている。物の毀損は、人への害を肩代わりすると何かに聴いた、その時の記憶も鮮明と成った。不自然に無邪気な子供らしい郷愁に甘く浸れた幸福の記憶。確かにそれは少し浮ついていたのかも、知れない。そして人間への挑戦状の様に文系の皆様へ、事の深刻さは理解出来ましたか!!技術社会の時代に相応しい演算は出来たのかなとクッキリと印字は、された。
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