この瞬間よ永遠に

あの作家は永遠のしょうねんが中年の峠を越える頃合いに切迫した直面をするに似て死出の峠を超え、優しい声はもうきけなくなった。私・作家自分の生きざまを、見せて来た人。自分を信じる哀楽をメッセーヂしてきたワイルドな風貌。あのひとだ。あるいはもう会えないあの人の存在はいきることの肉体的な重みを教え、裏切られるまでしんじるあり方となきむしの挑戦するちからを象徴していたかも知れない。生きる事を信じ切れず安易に梯子をはずす気にも成れない彼は公園で凍えたわたくし小説小説家に感銘を受け遍歴の煉獄を地獄とも天国とも一定の距離を保ち苦の生をえがきリアルに、えがいた。幸福な瞬間は感情を爆発させ不幸にはクラッシュし破滅の涙を見せた彼は今この世に、居ない。
申し分ない瞬間の連続を生とできればきっとそれは素晴らしい事だった。
無頼の作家魂に。ささやかにレクイエムを。