サル日記 その2・ハンディファンデビュー!
この春、ついに、ハンディファンデビューした。
さっそく、買い物の行き帰りに使ってみる。
これがまぁ快適でびっくり!
角度を変えれば、ハンズフリーで首からぶら下げたまま、涼しい風が首筋から顔まわりを吹き抜けるのだ。
良い…とても良いじゃん!
今日の東京の最高気温は24℃。
湿度もまだ低く、日陰は涼しいけれど、歩き続けるとやはり汗が出てくる。でも、これのおかげで不快感はかなり抑えられた。今年の夏は、頑張れそうだ。
てか、なんで、今まで買わなかったのワタシ…
コロナ禍前の夏、ある現場(※犯罪の事件現場ではない。オタクは自分が足を運ぶ公演を「現場」と呼ぶ)で、だいぶ年下のオタ友ちゃんに「それって涼しいの?」と聞いたら「結構な風が来るのよ、ホラ!」と言って、首から下げたファンをプィーンと私の顔に向けてくれたことがあったっけ。
その時すでに、「ほぉ!これはなかなかイイかも」と思ったはずだ…。
なのにその後、私はハンディファンを買わなかった。正確に言うと、その存在を忘れた。そしてこの数年、夏になるたび、汗だくで買い物袋を下げていた。
…なんでだ?
そして思いついた。
「あ、コロナのせいだわ」
例えば、真夏の観光地。
ハンディファン、セルカ棒、外国人観光客…
それらは「レジャー」にまつわる記憶として三位一体となり、私の認識に刷り込まれた。
しかし、コロナで「レジャー」が遮断されたことで、本来の機能的な目的を忘れ、私の意識下の選択肢から除外されてしまったのだ。
じゃあなんで、今年になって急に思い出したんだろう?
5類変更が決まったから?
マスク着用での声出しが解禁になったから?(コンサートの話ね)
歌舞伎座で幕間に弁当が食べられるようになったから?(んなわけないか)
…とにかく、「なんだかわからないけど急に思い出した」としか言えない。
おそるべし、コロナ
こんなふうに、行動変容を阻みもすれば、促しもする。
そしてそれは、コロナ以前の生活で描いていた数式と完全に合致するのでは無く、様々に、複雑な変化をもたらしたと思う。
いったい誰が書けるってんだ!こんなパーセプションフロー!
ところで、最近もう一つ、デビューしたものがある。
それはマスカラ形状になった、整髪剤だ。
年を取るにつれ、つくづく、「アホ毛」が気になるようになった。
そしてそれが、老け印象を際立たせる気がする。
電車に乗って見渡しても、中高年をほどアホ毛が多い。
いわゆるワックスやオイル、スプレーを使っても、いまいち、ピンポイントでアホ毛を抑えることができない。
そういやドラッグストアに、スティックタイプの「おくれ毛留め」が売っていたはずだ。確かそれのパッケージに「アホ毛隠しにも!」って書いてあった。
そう思ってあらためて、ドラッグストアで探したら、今やスティックではない。
マスカラ形状の前髪セット剤があらゆるメーカーから発売され、かなりなスペースを割いて、大量陳列されていた。吊り下げ販売台もある。
最近の若い子たちがいやにペットリした髪をしているのは、このせいか…。そういや前髪も「すだれ」なのに(シースルーバングっていうんだよ)微動だにしない。
使い方を見ると、「前髪をしっかり固定したい場合は、本剤で『額に貼り付けるとよい』」と書いてあった。…まじか。貼るのか。
いやーーーなんて懐かしい!!!
おばさん、驚くと思ったか!
驚かないよ!
だって私も貼ってたもん!
子供の頃、私は足にくつ下を貼っていた。
そう、「ソックタッチ」だ。
平成の女子高生もルーズソックスを貼ったと聞くが、私の世代、つまり昭和の小中学生こそが、ソックタッチ一期生だと自負している。
あの頃、私たちは、いったい何本の「のり」を、ふくらはぎ周りに塗っただろうか…
崩したくなければ、ずり落ちしたくなければ、貼ればいい!
いつの時代もやってることは、あんまり変わらないんだなぁ…