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♯86書評「チームX」ストーリーで学ぶチームの作り方

木下勝寿さんの最新本「チームX」を読んでみて色々と考えさせらています。

今回も気づきの多い体験をすることができました。

過去の木下さんの本もこのnoteに書きましたが、考え方の土台となり、自分なりに試してみては効果を一定感じることが出来ています。

今回記事にする「チームX」の話しをザックリと。
⚫︎業績が1/6までに下がるも、1年間でV字回復となるチームの取組み
⚫︎仕事でどう活かしていくか

勝手に木下さんが運営される会社は順風満帆だと思っていました。

ところがちゃんと低迷期もあって、全盛期から業績が1/6にまで下がってしまいます。
そこからV字回復をさせたチームとしてのストーリーが、具体的な対策、取組みを包み隠さず解説してくれています。

ここまで取り組みを詳細に記載して、反対はなかったのかと思うほど。

なにが凄いか??

取組みの手数がとにかく多いんです。
まったく業界も違うため、イメージでしか捉えていませんが、短い期間でPDCAをとにかく回す。

加えて、本ではさらりと重要指標の変更などが記載されていますが、そこに至るまでに簡単に思いつくわけではないと思うので、思考回数も同様にとにかくフル回転。

行動量も思考量も圧倒的であることが、本から伺うことができます。

本書内でも、「目標を達成するための取組みの数を圧倒的にする」とあります。

そうなんです、とにかく圧倒的なんです。

読みながら自分と置き換えると、今の遅さを痛感することとなります。

お陰で仕事における基準を、一つも二つも上げてくれるきっかけとなります。

さらには本書内で、ここでは書ききれない程の多くの金言があり、チームとして悩みを抱えている人達には是非とも読む価値のある本となります。

思わず試したくなる取組みや考え方

▶︎課題の共通言語化
仕事で発生する課題や概念に名前をつけて、共通認識を増やしていく取組み。

この概念に名前をつけるということが逸脱で、共通理解を増やしていく手段としては、深く納得できます。

中でも好きなのはやっぱり「ピッパッの法則」

思いついたら、即行動するという何事も後回しになってしまう時に、この名前を聞けば「よしっ!やろう!」となれる。

こういった共通言語がチーム内で浸透していくことの効果は、メリットしかない。

▶︎教科書を使って覚える人・教科書自体を作る人
理解の深さに10倍以上の開きのでる考え方。

教科書ができる過程では様々な候補から、選定された答えを見て覚えることがほとんど。
(良い悪いではないよ)

その選定された理由から考えることで、理解の差に10倍以上の開きが生まれる。

自分の仕事で取扱う商品やサービスについて、マニュアルを覚えるだけでなく、そのルーツを理解していくことの重要性を説いています。

要は仕事の原理を理解していくこと。

そのためにも日常的な「なぜ?」を習慣にして、考えを深めていく。

▶︎フォーマット過信病
たまたま一度成功した方法が全ての正攻法のように、フォーマットを過信しすぎて変化を起こさない様。

これ、かなり自分は陥ってました。
これまでの方法に何も疑いもせず、思考停止で変化を拒んでいた認識があります。

もちろん正攻法はあるし、素直に従うことも大切。

ただ何事も絶対は無いということを理解し、とにかく過信しすぎないこと。
(自分に言ってます)

なんかすぐに答えがあると思って、考えることを止めてしまうんですよね。

このフォーマット過信病は気をつけないと、「何もしないおじさん」へと近づくことになってします。
(社内によくいる例のアレです)

それ以外にも木下さんは、「5つの企業組織病」と名付けて、思わず「確かに!!」と頷くことのできる企業が陥る問題を解説してくれています。

  • 職務定義の刷り込み誤認

  • お手本依存症

  • 職務の矮小化現象

  • 数字万能病

  • フォーマット過信病

これらは概念に名前をつけているため、ググっても出てきません。

何かチームとしての取組みをしている人達であれば、深く共感のできる項目となっていますので、どれも試していく価値があります。

チームとして効果を最大限に上げていく

当然だが1人で出来ることに限界はある。

本書内の言葉を引用すると「良い経営戦略と実現できる組織はセット」

良い経営戦略はひとりでも思いつくことがあるが、実行体制が伴わないために机上の空論で終わることがほとんど。

さらには戦略の実行が出来ないことを、他人のせいにしてしまう最悪な状況はどこにでもありそう。

チームとして効果を上げていくためには、環境設計から、教育、風土など様々な観点から課題があって、この本ではそれらを具体に落とし込まれて書かれています。

当然一朝一夕にはいかないものの、チームが強くなるためのポイントも体系立てて説明をしてくれています。

「チームを強くするための五つのポイント」

  • KPI

  • 教育の仕組み

  • 共通言語化

  • タスク管理

  • 風土

並べられた項目はどれもなんとなくのイメージが沸くことができるも、ここに「1年間で業績を13倍」という結果までを、超のつく具体事例で解説をしてくれています。

チームで仕事をしていくとは、まさにこうゆうこと!
というのが、読み終わった自分の感想となります。

これまで、チーム力っぽい本は数多く読んできましたが、ダントツでおすすめすることができる本であることは間違いありません。

後は行動をおこすだけ。

最後までお読みいただきありがとうございます。
何かのきっかけになれば幸いです。


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