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彼女は頭が悪かったのか?
解消しない男女格差
差別や偏見はこの世からなくなることはないと言われてます。
国籍や体の色による差別は、よく取り上げられるので何となく。
日本でその手の差別はないものの、無意識な偏見や格差は存在しているし、それを感じて生きづらい人達もたくさんいます。
最近ではLGBTにおける話しをよく耳にするし、色々な背景を聞く限りでも、当事者のこれまでの困難が想像できます。
そんな中、日本が世界で最も遅れていると言われているのが、男女格差。
主要7か国のみならず、アジアでも最下位。
世界のランキングから見ると145ヵ国中125位。
なかなか埋まることのないこの男女格差は、日本に未だ根強く残るものの、解消に向かおうと様々な対応がとられています。
とはいえ日本は、世界から見て遅れていることに間違いありません。
企業における女性の役員比率や、政界への女性進出など、上手くいってるのはどこも外資系企業やヨーロッパ諸国。
教育における最高峰である東大でさえも、女性比率は2割の壁を越えることはありません。
女性と男性で知能の差がある訳ではないため、男女格差が根強く残る日本の象徴といえそうです。
男社会が築き上げてきた構造の弊害でありながら、学歴や職種、役職は良くも悪くも勘違いをさせてしまいます。
男女平等と謳いながらも、戦後から拭いきれない男の考えた仕組みで生きることの女性の苦悩は、今後も長引いてしまいそうです。
彼女は頭が悪いから
「彼女は頭が悪いから」という本を読み終えて改めて人権や差別について考えさせれます。
この本はある事件を題材にしています。
ある事件とは、2019年に発生した東大生5人による婦女暴行事件。
本のタイトルは警察の事情聴取の際の、東大生の発言をそのまま使用しています。
読み終わった感想としては後味悪く、人権差別や偏見について改めて考えさせられる本となりました。
現役の東大生が起こした事件としては有名なため、知っている人も多いと思います。
大まかなストーリーとしては、東大生5人による1人の女性に対しての婦女暴行事件。
1人の東大生に好意を寄せていたことを知りながら、犯行に及んでいく。
元々は付き合っていた同士。
ただ、東大生からみると偏差値の低い彼女は本命ではなく、いわゆるセフレと言われる関係性に。
彼女も気持ちが離れていくことを理解しながらも、淡い期待を寄せてしまう。
そんな彼女の気持ちを知りながら、飲み会の場に呼び出し無理やりお酒を飲ませて、一人暮らしをしている東大生の部屋で5人は彼女を嘲笑い、1時間程度の暴行が行われた。
人の気持ちを踏みにじった最低な行為。
過去にも大学生が女性を酩酊させた上で、強姦に及ぶ事件があったが、そういう事件の類いと少し性質が異なります。
お酒の場であることに代わりないものの、性的な行為に及ぶというよりかは、子どもが虫を殺すかのような、人を人として見ていないことに、読んでいて強い嫌悪感を抱きます。
その後、女性が警察に通報することで、事態が明るみとなり、5名の東大生は起訴されます。
ただ、東大生はなぜ起訴されるかが、納得できていません。
理由は強姦をした訳ではないという理由。
虫を殺しても罪にならないといったような理由を、本人だけでなくその親も主張しています。
楽しく飲んで盛り上げているつもりだったと。
この事件の結果として、5人は東大を退学することとなり判決は実刑2年、執行猶予4年とあまり納得のいかない形で終えます。
人権を無視したこの事件の根幹には、東大というブランドに驕り、勘違いしてきた人物(本人、家族)が伺えます。
被害者の女性はいわゆる平均的な偏差値の大学に通う素朴な女性です。
東大生という驕りから、通常の感覚を鈍らせてしまい、感覚が大きくズレていることに気がつくことが出来ていない。
当然こんな犯罪が許されることはありません。
それなのに立場や環境によって、この普通の感覚が人によって全く変わってしまう。
思考は言葉にでる
先日、仕事の関係で有名病院の管財課と打合せがありました。
自身が勤めている会社は主に企業内や病院内などのレストランや食堂を運営しています。
いわゆる下請け業者です。
その病院における管財課は、業者の受注の全てを牛耳る立場にあり、会話の端々から大きく勘違いしていることが見受けられます。
「あいつら」「こいつたち」と言ったワードが、他の下請け業者に向けられていました。
取引きを開始するとなると、その言葉は自分達に向けられることとなります。
人の思考は言葉として表れます。
そんな程度は仕事であれば我慢できるものの、環境や立場で勘違いをしてしまう人間にだけはならないよう、自分自身に言い聞かせていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
何かのきっかけになれば幸いです。