私の母の話。
こんばんは。
今日はふと、私の母について書こうと思いました。
私の家は、私と母の二人暮らしでした。
私が物心ついたときから、私には家族は母しかおらず、それが普通なんだと、小学校に上がるまで思っていました。
小学校に入学し、保護者が来る参観日や、運動会などの行事に、みんなのパパ、ママが参加する中、うちはお母さんだけ。
「なんで私にはパパがいないんやろ」
小学生の私は、父と別れた母に対して不満を抱えていました。当然、寂しいという感情からです。
「なんでこんな寂しい思いをしなきゃならないんだ?」
…また、母は私には父の話を一切しなかったため、父がどんな人なのかも知りませんでした。
中学生になった私は、友達と家族の話をするとき、父親がいるふりをしていました。みんなの話についていくために、必死で。
相変わらず私は父と別れた母を恨んでいました。
高校生になり、少しずつ自分自身も大人になってきて、でもやっぱり周りに自分が父親のいない家庭であることを打ち明けるにはまだ未熟で、正直卒業式に、母しか出席できないことにも、恥ずかしさを感じていました。
ですが、大学生になり、この感情は一変しました。
私は大学入学と同時に、母の元を離れ、一人で暮らすようになりました。
一人暮らしをする中で、今まで母に任せきっていた家事を自分でするようになり、また、アルバイトを始めたことで、お金を稼ぐ大変さを身に沁みて感じるようになりました。
この経験が、私の考え方を大きく変えたのです。
今まで私を育てるために、母はどれだけの時間を私に費やしてきたのだろう。
今の私にはやりたいことがたくさんあって。
正直、今の自分が子供を持ったら、自由な選択肢を持てなくなると思って、怖いし、そこまでの責任を持てないと思います。
一体母はどれだけの選択肢を
断ってきたのだろうか。
そう考えると、女手一つで自分の人生の半分近くを私のために費やしてきた母は、どんな母親より偉大だと感じます。
世の中には、自分の子供を愛せない親もいる。
20歳の私の振袖姿を見て、涙ぐむ母の姿が、
今でも忘れられません。
これからは、私が返していく番だよ。
そう思いながら、私は今社会人として生きています。
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