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卒論ここで終わらせましょう

薬学部は卒論がある。
実験する実験系と
実験しないで論文読み漁る非実験系にわけられ、

私は実験系だ。

研究室を選ぶときに

学費分(1200万円)の経験はさせてあげるよ〜
的な誘い言葉に乗りホイホイとブラック研究室に所属してしまった。

今ならわかる、ブラックバイトの誘い文句だよね、これ。

そんな私も最初はすごいやる気があった。

9-21時まで毎日毎日
自分で考えたテーマを試行錯誤して先生と楽しく話して………

それもこれも製薬企業のためだった。

論文発表や学会発表でもしたらガクチカとしてアピールできるかな、なんて思っていたのだ、

((よくよく考えるとMR希望なので、しなくて安牌だった(研究職に行けよって話になるから)))

そんなこんなで学部3年の後半から
CBTとオスキー休みを取る事なく、私は5年生の半ばまで必死にやってきたのだ。

そして事件は起こる。

なかなか学会に出させてもらえない。

データはある。

しかし教授の許可が降りない。

6年生の最後の最後に出たらいいじゃないかと言うのだ。

いや、私は今、履歴書に書ける証拠が欲しいのだ。

ここで私と先生の関係は悪化した。

私の原力は歴を残す事、
先生の原力はただの研究好きで、より多くの良いデータを発表したいのだ、
と言う事だったのだ。

私が可哀想だと思った。

先生は私が製薬企業志望で、
そのために4.5年生の間には発表したい事を知っていてくれた。

それでも発表は6年生らしい。

一気に力が抜ける。

私が間違っていた自覚も少しある。

研究なんてものは発表するためじゃない、なにか新規性のあるものを突き詰めるためにするのだ。

私はだから研究職や院進はとっくに視界から消していた。

もちろん、実験をしながら、自分にそっちの才能が無いことを自覚したからだ。

この秋、私は就活が本格化して行く中で
先生に自分から

卒論はここまでにしましょう、
と終止符を打った。

最初の動機を間違えるとこうも苦しい思いをするのだ、と良い思い出になった。

さて、隣の研究室なんて
実験をほぼしていない何者かになりたい学部生が院進しようとしている。

下手なことは言わない、せめて学部生でやり切ってから院進しろ。動機を間違えると地獄だぞ。

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