研究レポートNo.20【炸裂!空手女子の強烈ビンタ】
すみれちゃんの許可を得て自撮り開始──
まずは、すみれちゃんの綺麗な『おてて』を撮影。
そして、スタンディング状態でビンタをお願いした。
アリスさんとエマちゃんは座った状態でのビンタだったため、威力的にはたいした事はなかったので、今回のテーマは『ビンタの威力』を重点的に研究することにした。
せっかくの空手女子だ、しっかりとその威力を学ばせてもらうことにしよう。
「じゃあ、いくよ~」
ふわっとした喋り方のすみれちゃんが、どんなビンタを打つのか?
私の知的探究心をおおいに掻き立てる初弾が放たれた──
バチッ!
うおっ!
これは……かなりの強打だ。
インパクトの瞬間、滑らかな絹触感の手のひらが、まるで『鉄板』のように硬くなった。
この子……戦闘能力を変化させてやがる!
バチッ!
べチン!
ビチッ!
バチン!
べチン!
バチン!
第1ラウンド終了。
10発程度のビンタだったが、左頬は鍋底のように熱を帯びており、
頬全体に痺れが広がり、既に感覚は無い。
更に、今までのビンタは数分経過すると、痺れが引いていったのだが、すみれちゃんのビンタは痺れが全く引かないのだ。
これが空手女子のビンタ……強烈なり!
「大丈夫?」
「うん、全然大丈夫だよ」
第2ラウンド開始、今度は速めの連発ビンタをお願いしてみた。
ビチッ!バチッ!バチン!ビチッ!ビチ!ビチ!バチ!バチッ!バチ!バチ!バチン!
これは凄い……左頬の表面だけではなく、衝撃が頬の『中』に浸透してくる感覚だ。
私は基本的にビンタを張られる瞬間は顔の力を抜いている。
その理由はスロー再生した時、顔面が異形に歪む瞬間の『画』を観たいからである。
歯を食い縛ると、顔面に変化が起きないため、脱力でビンタを受けることを貫いていた。
しかし──
すみれちゃんのビンタは歯を食い縛ざるを得ない。でないと出血してしまう。
それほどまでに強烈なのだ。
第2ラウンド終了。
「本当に大丈夫ぅ?」
すみれちゃんは両手で私の頬を包み込んだ。
「うん、まだまだ」
「スゴいね~、左右の厚みが違うもん」
左の方が腫れてるってことか。
しかし、こうして頬を撫でてくれている時は
柔らかいのに、ビンタの瞬間は筋肉操作で硬化するのか。
「すみれちゃん、今何%の力?」
「ん~……70%ぐらい?」
マジか……まだ30%の余力を残してるってことか。よし!
「じゃあ100%でお願いします」
「いいの?明日顔パンパンに腫れるよ?」
「大丈夫」
顔が腫れようが、出血しようが構わない。
なぜならば、大量のドーパミンが全身を駆け巡っているからだ。
痛みなど一切感じない……むしろテンションブチ上がり!空手女子の強烈ビンタで、今の私は完全にキマっているのだから!
続く