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ビンタの妖精#2『才能開花』ビンタ動画資料25発☆有料☆

「……あの、少しお話しよろしいでしょうか?」

「はい」

「僕……」

今回のSS、私はコンテンツの話を切り出した。

「……と、いう事でビンタを張って頂けないかなと思いまして」

「はい、いいですよ。面白そうなので」

面白そう?

おもしろきこともなき世をおもしろく、すみなしものは心なりけり?

高杉晋作やん!(無理矢理)

高杉晋子やん!(なんだソレ)

笑顔でビンタを快諾してくれた、彼女の名は雪奈さん

東京生まれ、東京育ちの正に理想的な打ち手!

この団地に訪れたのは、知人に会うためらしく、今はその帰りだという。  

なんて幸運……いいや豪運

私は雪奈さんと共に公園団地内を移動しながら話をした。

彼女いわく、「ビンタなんて普通に生きてたら、する事もされる事もないじゃないですか?」との事。

した事はないが、日常生活でビンタを張られる事が当たり前のB(ビンタ)世代からすると、これはまさにジェネレーションギャップ。 

そんな雪奈さんからビンタを張ってもらうためのポイントへ到着した。

そこは過疎っている棟の、エレベーターから離れた階段の踊り場である。 

「じゃあここでいいですか?」

「はい」

高い壁に囲まれ、人の気配が無い踊り場は、ビンタを張って頂くには最適な場所だ。

この場所は、一ヶ月かけて団地内を隈無く歩き、見つけ出したポイント……いつか張られるであろうビンタのために見つけ出した関東の聖域なのだ! 

いざ、ビンタ!

「じゃあ、とりあえず試しにお願いします」

「はい、じゃあ参りま~す」

ビチッ!

ぐはっ!

え?

ええっ⁉

これ、人生初ビンタ⁉

嘘でしょ⁉ 

雪奈さんは、何の躊躇もなく、私のホペタを思いきり張り飛ばした。

「どうですか?」

「……最高です」

マジで、マジで最高だ。

てゆーか、本当にビンタ初めて?

あのマロンさんですら、一発目のビンタは躊躇して弱めだった。

手加減無しの強烈ビンタを見舞ってくれた雪奈さん、彼女はビンタの女神……いいや、ビンタの妖精だ。

こんなビンタが張れるのなら、私のリクエストにも応えてくれるはず……よし!

「じゃあ、ちょっと僕の言う通りにビンタ張ってもらえますか?」

「ええ、いいですよ」

「ありがとうございます」

私はおててチェックを兼ねた握手を求めた。

雪奈さんのおてては、マロンさんに匹敵するぐにゅんぐにゅんのマシュマロおてて。

指も長く、身体のサイズに比べ手も大きい。 

打ち手として理想的なおててである。


私は雪奈さんにランダムビンタをお願いした。

ランダムビンタとは、単発、2連発、3連発のビンタで、以前からやってみたかった新しいパターンのビンタである。

「じゃあ1」

パン!

「2」

パンパン!

「3」

パンパンパン!

「フフッ……あ、ごめんなさい」

おお……素晴らしい!

先程出会ったばかりとは思えぬ強烈さと、私のリクエストに直ぐ様応えられる反射神経、打ち手としての素質と才能を持ち合わせているではないか。

「じゃあ本番です」

私はデジカメを高い位置に設置し、今まで撮影した事の無いアングルでRECを押した。

「1」

バチ!

「2」

パンパン!

「3」

パンパンパンッ!

「2」

パンパンッ!

「3」

パンッパンパンッ!

「1」

ベチッ!

「1思いきり」

パアアアン!

「2」

パンパン!

「3」

パンッパンッパン!

「一回止めます」

「大丈夫ですかぁ?」

……大丈夫もなにも、雪奈さん。

君は史上最高の打ち手だよ‼ 

続く!

【雪奈さんビンタ内訳】

テスト1発
ランダム6発
ランダム18発(顔出しアリ)

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