細かすぎる面接対策 面接のルーティン④ 落ち着く
誰もが緊張する面接という場面で、「落ち着く」というのは、難しいかもしれません。その落ち着けない原因が、「緊張」にあるとするならば、その緊張の度合いを和らげることはできます。
緊張はマイナス印象?
緊張を和らげる最大の方法は、「緊張することは悪いことではない」と認識することです。面接官は、緊張を悪いことだとは思っていません。「この人の緊張は、真剣さからきている」というようにとらえます。熱心さ、真剣さが伝われば、「緊張」はマイナス印象とはならないのです。
よい緊張
しかし、緊張には、「よい緊張」と「悪い緊張」があります。「ガチガチの緊張で頭が真っ白になり、何もできなかった」というのは、最悪の緊張です。「緊張はしたが、やるべきことはやった」となれば、それは「よい緊張状態」だと言えます。相手にも好印象を与えます。
そういう「よい緊張状態」になるにはどうすればよいかを考えてみましょう。
誰だって緊張する
オリンピック選手でも、試合の前は相当緊張するそうです。「ほかの選手の演技を見ると、あの子のほうが上だと思ってしまう」という女子体操選手、「今でも試合の前は手が震える」という卓球メダリストなどの話は有名です。「試合前に緊張はします。でも、緊張は悪いことではない。自分への期待の表れだから」と言うラグビーの日本代表選手もいます。
(朝日新聞:「アスリートにきいた 試合前の緊張どうすれば」より)
面接の緊張も同様です。オリンピック選手でも手が震えるのですから、誰だって何かが起こります。声が出ない、足が震える、赤面する、何も考えられない・・・。
緊張対策
「自分は自分。ほかの人と比べる必要はない」「自分の最高のパフォーマンスを出せばいいのだ。これだけ練習してきたのだから」と上述の三人は言っています。「周りを見回して何がどこにあるかを確認していくと自然と落ち着いてくる」とも言ってます。
さて、このような対策方法を面接でも取り入れたいですね。どうすればいいでしょう。いくつかのポイントを挙げます。
練習量
一つ目は、①「これだけ練習してきたのだから」と言えるかどうかです。今回のテーマである「面接のルーティン」がどれだけ身についているかです。「自分なりのルーティンを決め、それを徹底的に練習」したかどうかです。その練習量が緊張を和らげるとアスリートたちは言っています。
今回の「面接のルーティン」シリーズは今回で4回目です。「入室前に表情スイッチを入れる」、「自分らしいノック」、「ドアを開けて中に入る」それぞれについてポイントを伝えました。それらを自分のものにし、自分のルーティンを作ることが「これだけ練習したのだから」につながると思います。
無用な緊張を防ぐ
「次は何をすればいいんだっけ」という状態になると、緊張をより高めてしまいます。「最初はこれ、次はこれ、その次は・・・・」ということが、考えなくてもできるようになっていると無用な緊張はしなくて済みます。自分なりのルーティンを作ることによる効用の一つはそこにあるのです。
自然に落ち着くために
緊張にどう対応するか、その二番目は、②「自然に落ち着いてくる」ようになるための何かを決めることです。
上記のアスリートの一人は、「周囲を確認する」と言っていました。「腹式で深呼吸一回」という人もいます。「手の親指と人差し指の骨が交わるところにある柔らかい部分を軽く押す」という考え方もあります。
声を出す
私が面接トレーニングセミナーで、お勧めしているのは、「声を出す」ことです。
面接の緊張が最高点に達する最初の場面は、前回お伝えした「入室時」です。面接官が自分を見ていることがわかります。面接官は何も言わないことが多いので、「どう思っているのだろう」「いい印象かなあ」と不安は募っていきます。
そのまま、椅子まで歩いていくとどんどん緊張は高まってしまうことが多いので、入室したらその場でまっすぐと立ち、面接官に向かって大きめの声を出しましょう。
名乗る
おすすめは名乗ることです。「△△△△の〇〇と申します」「どうぞよろしくお願いします」△△△△の部分はなんでもよいのですが、自己紹介ですから、大学名学部名がよいと思います。〇〇は名前(フルネーム)です。
「ゆっくり、はっきり」と「大きくて高め」の声を出しましょう。かなり落ち着けますよ。
今回は、ここまで!
次回は「面接のルーティン⑤ 颯爽と」です。
では、また!