購入検証 Rift SかQuest2か
皆様ごきげんよう、記事執筆時現在、Oculus Rift S(以下、Rift Sと呼称)が29800円という激安価格で販売されております。
ここで疑問に思った方も多いでしょう、Oculus Quest2(以下、Quest2と呼称)とどちらを買うのがお得なのか?
今回はそんな疑問に応えるべく、比較レビューをする記事となります、最後までお付き合い頂ければ幸いです。
また、Rift Sや他のVRHMDについては以下の記事も参考にして頂ければ幸いです。
Quest2についての詳細は以下にまとめてあります。
【注意】
完全に主観による評価になります。
情報に間違いや齟齬が発生する可能性がある事をご了承下さい。
また、記事を参考にVRHMDやPCパーツ等を買った際、問題が発生しても当方責任を負いかねますのでご了承の程お願いします。
基本スペック比較
まずは全体的な性能の比較をしていきましょう。
Oculus Rift S
解像度:1280×1440×2(2560×1440)
リフレッシュレート:80Hz
パネル:LCD(液晶)
視野角:110度
重量:560g
IPD調整:ソフトウェア調整
トラッキング:6Dof
トラッキング方式:インサイドアウト
特記事項:Lenovoが製造
VRHMD用眼鏡、VRsatile対応
PC用VRHMD
2021年中に生産終了予定
新規で使用するにはFacebookアカウント登録が必須
Oculus Quest2
解像度:1832x1920×2(3664×1920)
リフレッシュレート:72Hz(アップデートで90Hz対応予定)
パネル:LCD(液晶)
視野角:100度
重量:503g
IPD調整:ハードウェア調整(58/63/68mmの3段階)
トラッキング:6Dof
トラッキング方式:インサイドアウト
特記事項:スタンドアロン型、Snapdragon XR2にて稼働
VRHMD用眼鏡、VRsatile対応
公式にてストラップ、バッテリー付きストラップ、持ち運びケース別売り
Oculus Linkを用いればPCVRとしても使用可能(ケーブル別売り)
ハンドトラッキングにネイティブ対応
非公式にてVirtual Desktop、ALVRにて無線起動可能
使用するにはFacebookアカウント登録が必須
価格比較
価格は以下の通りです(全て税込み価格)
Oculus Rift S 本体 29800円
ご覧の通り激安価格です、現状PCにてVRを始める上で一番安いと言っても過言では無いでしょう。
Oculus Quest2 本体 64GB 37100円
Oculus Quest2 本体 256GB 49200円
Quest 2 Elite Strap 6800円
Quest 2 Elite Strap with Battery and Carrying Case 17600円
Oculus Link Headset Cable 10700円
Quest 2 Fit Pack 5200円
Quest 2 Carrying Case 6700円
Virtual Desktop(外部ソフトウェア) 1990円
この中で実際必要なのはQuest2本体64GBとLinkケーブル、任意でストラップとフィットパック。
256GB版は動画やコンテンツを相当詰め込む人でもないと不要でしょう。
最低限必要となるとPCVRで動かす場合、Quest2本体64GBとVirtual DesktopのみでPCVRにて起動可能です、その際の価格は39090円となります。
ただし、Virtual Desktopは少々設定が難解であるという欠点もあります、設定に関してはこの記事では割愛します。
性能比較
結論から先に言ってしまえば、ほとんど全てにおいてQuest2に軍配が上がります。
Quest2は操作が非常に簡単で、更にはスタンドアロン起動(PCいらずで起動可能、PCVRと扱えるアプリが異なる)という点も見逃せない点です。
Rift Sも決して性能が低い訳ではなく、むしろ優秀な位なのですが、それを超えてQuest2は高性能です。
Facebookアカウントについて
Rift SはQuest2と違い既存のOculusアカウントを持っていれば(Oculus Rift CV1、Oculus Rift Sを使っていれば)Facebookアカウントを統合せずとも2023年1月1日までアカウントを利用する事が可能です。
初めてVRHMDを選ぶ人には何の事だか分かり難いかもしれませんが、現在Oculus製品を利用する際にはFacebookアカウントが必須となります。
この際問題となっているのがアカウント凍結問題、現状、Facebookに正常な情報(現実世界における名前や顔写真)を載せたとしても、何年間使っているアカウントであろうとも、何かの切っ掛けでFacebook側のAIがBANをしてしまうという問題が発生しています。
以前と比べ件数は減ったものの、未だにBANされてしまうと聞き及んでいます、警戒するに越したことはないでしょう。
そういう訳で、Oculusアカウントを既に持っている人であればこの誤BAN問題を回避できるという訳です、新規で購入する方には両HMD共当てはまる問題なので注意が必要です。
詳しいパターンはそにっくさん執筆の下記記事にまとまっています。
詳細な価格比較
一見すると激安に見えるRift Sですが、Quest2と比べマイク性能が遥かに低いという問題があります。
Quest2に追いつかせるためにマイクを揃えるとなると、金額がいくらになるか比較してみましょう。
この記事においては、VRChatというVRSNSにてよく用いられているECM-PC60という製品を使う事とします。
その際、マイクスポンジが必要となり、更にはサウンドカードも別途必要になります。
更に更に、Rift S本体にはUSB端子が無いのでUSB延長ケーブルも必要となります。
以上、例に挙げた商品を合計すると6457円、本体と合わせて36257円となります。
Quest2をPCVRにて動かす際の最低限構成は39090円、差額は2833円です。
また、Rift Sを上に挙げた構成にするとコードが多くゴチャゴチャしてしまうという欠点も見逃せない点です。
一方のQuest2ですが、最低限の起動環境であるVirtual Desktopのみだと連続稼働が難しいという欠点があります(大体2~3時間程が限界)
これを補うためにはOculus Link Headset Cableケーブルか非公式で売っているUSB USB Type Cケーブルが必要となります。
私は非公式ケーブルを扱った事が無いのでこの記事内では割愛しますが、Oculus Link Headset Cableケーブルを含めた値段を考えると49790円、差額は13533円となります。
この差を大きいと見るか小さいと見るかは人によりけりかと思われますが、Linkケーブルを用いたOculus LinkというQuest2をPCVRのように扱う機能は起動制限時間(5~6時間程)があり、PCにUSBType C端子が必要なものの、Virtual Desktop無しで起動可能、更には設定が非常に簡単というメリットがあります。
また、Virtual Desktopを用いた状態でケーブルを使いながらコンセントタップで充電しながら使うと、ほぼ永久的に電源が減らなくなり、Rift Sと同じような感覚でVirtual Desktopの様々な便利機能が使えるようになります。
どちらを買うべきか?
結論から言ってしまえばQuest2がオススメです。
とはいえ、Rift Sも既存のOculusアカウントを持っている人にはオススメできますし、現状最も安い値段でPCVRを始められるHMDである事も否定はできません、29800円という価格はそれだけ衝撃的です。
まとめ
値段重視、既存のOculusアカウントを持っている人ならRift S
パフォーマンス重視、新規購入ならQuest2
しかしながら、双方とも優秀なHMDである事は疑いようがありません。
総合的に見るのであればQuest2が優勢ではあるものの、Rift Sにも光る点はあると思われます。
終わりに
最後まで読んで頂きありがとうございます。
振り返れば、Rift Sは発売当初49800円、Black Fridayセール価格で40578円だったので、超激安価格になったなぁと思います。
2021年中に生産が終了してしまうので、正直投げ売りだとは思いますが安い事に変わりありません、良い時代になったもんだと思えますね。
少なくとも言える事は、どちらのHMDを買っても損はしないという事です。
もし新規で買ったのであれば前述したVRChatのプレイをオススメします、機会があればバーチャルの空間にて相見えましょう。
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