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アニマルカードゲーム/コントロールにおけるドロー・サーチについて考えてみる

1コスト特技で3枚引けるカードとかありませんかね?(挨拶)

アニマルカードゲームのコントロールにどんなドロー・サーチが、どういう理由で、何枚入るのかを考えてみました。

念の為用語について補足。
ドロー:カードを引く効果
サーチ:デッキから特定のカードを探してくる効果

大会前の考察と大会結果、さらに公開されたデッキリストを基に、採用するドロー・サーチについて検証しています。


検討結果サマリ

  • 「アドバンテージを稼ぐ」、「安定性を上げる(軽量ドロー)」、「特定のカードを直接持ってくる(サーチ)」から必要なカードを選ぶ。

  • アドバンテージを稼ぐカードは4枚~、軽量ドロー+サーチは10~12枚程度

  • 軽量ドローは目的と色バランスから選択。無難なのは猿知恵と亀知恵。

  • サーチは鉄檻や貯め瓶、妖狐の巻物との兼ね合いで設計図を数枚採用。

  • アドバンテージを稼ぐカードは基本は冬への備えと森からの贈り物(+妖狐の巻物1枚)、環境に応じて増やす。

ドロー・サーチのおさらい

改めて各ドロー・サーチの効果と特徴を表にしてみました。

大会の上位デッキを見てみる

公式アカウントにてデッキリストが公開されているので、そちらを参考にしたいと思います。

各デッキ及び自分のドロー・サーチの採用状況はこちら。

ドロー・サーチの役割

記載したドローには大きく以下の役割があります

  1. 安定性を上げる(軽量ドロー)

  2. アドバンテージを稼ぐ

  3. 特定のカードを直接持ってくる(サーチ)

安定性を上げる

以下の記事でも書きましたが例えば1ターン目に打つことで1コスト妨害を引くなど、欲しいカードにたどり着く確率を上げる事が主な目的となります。

序盤から後半まで役に立ち、欲しいカードを引く確率を上げるだけでなく、あまり枚数を入れたくないカードの枚数を減らす効果もあります。
反面、単体では何の役にも立たないため、欲しいカードとのバランスが求められます。
また、現環境においてはプレイ数を稼ぐことで貯め瓶の発動速度を上げられる事も重要なポイントです。

アドバンテージを稼ぐ

コントロールにおいては特に重要な要素。
妨害は1対1交換なので、特にコントロール同士の戦いにおいて相手より有効なカードを多く引く事が重要になってきます。

主に中盤以降に活躍するカードで、1枚で2~3ドローする事で直接的にアドバンテージを稼ぐカードと、時間をかけてアドバンテージを稼ぐ妖狐の巻物が該当します。
貯め瓶はドローではなくライフアドバンテージを稼ぐカードですが、ここでは触れないでおきます。

特定のカードを直接持ってくる

考え方としては安定性を上げると同じで、欲しいカードを引く確率を上げるために入れます。
ただし、サーチカードは明確に何がほしいのかを考えていれる必要があります。
現環境では貯め瓶が唯一なので4詰みしたくない。でも欲しい時に引きたいという状況において設計図を入れて解決している人が多いと思われます。

ドロー・サーチの種類再確認

渦巻くキリン

場面カードであるため使いにくいカード。
反面、軽量ドロー中唯一のライブラリを3枚減らせ、墓地も3枚増やせるため蔵馬ループでは4詰みされていました。
冬への備えの採用枚数や戦略次第で採用検討するカード。

海中への探査

標準的な軽量ドロー。見たカードは墓地ではなくデッキ下に置かれるため冬への備えとの相性はあまり良くありません。
1枚捨てれば0コストで打てるものの、緊急回避的な使い方なので強いかと言われるとどうだろうと。

冬眠コンの方が4積みされていましたが、色割合から軽量ドローを青にちらしたのかもしれません。

猿知恵

標準的な軽量ドロー。墓地も超えるため冬への備えとの相性も良いです。
基本はこちらを採用していくことになるのではないでしょうか。

亀知恵

0コストで打ててライブラリ3枚を見れるのとライブラリシャッフルをできる貴重なカード。最大4枚までカードを見ることができるため、特に序盤に必要なカードを持ってくるためには有益なカードとなります。
カードを引くためには2コスト必要となりますが、カードアドバンテージを意識するのは中盤以降となるためそこまで気にはなりません。
反面墓地は全く肥えないので、冬への備えとの相性は良くありません。

墓地に落ちてからドローが発動するという特性上、猿知恵などの墓地に落とすカードなどとの相性も良いため組み合わせて使うとさらに良いかと。

蛇知恵

見れるカードが1枚と序盤の安定には貢献しないため使いにくいカード。
軽量ドローとしてよりも引いてしまった有効カードをライブラリーに戻すのが主な役割で、おそらく冬コンでは冬将軍を戻すために採用されているのではないでしょうか。

孤毒鍋

2コスト2ドローの標準的なドロー。
動物2体生贄でコストが減るもののコントロールにおいては関係ないかと。

場面カードであるため使いにくく、同コストに森からの贈り物があるためほとんど採用されていませんでした。

ただ、蔵馬ループの方が記事で書いているポイントが気になりました。
・3T~6Tの間に手札補充したい場面が多い

確かに冬への備えは中盤だと墓地に4枚ない場合打てないことがあるのと、森からの贈り物は2枚捨てるデメリットがあるためそれを補う意味で入れる価値があるのかもしれません。

森からの贈り物

6ターン目までは2枚捨てて3枚引くカード、7ターン目以降は3枚引くカード

唯一の3ドローが可能なカードで、6ターンまでは軽量ドロソとしても活用できる強力なカードです。ただ、2枚捨てるのがコストのため打ち消されると大変悲しい気持ちになります。

冬への備え

特技である事が特に強く、相手ターンの終わりに打つことで隙を減らせる、妨害の打ち合いでイルカを使えるなど使いやすく強力なカード。
ただし、墓地に4枚以上のカードがないとそもそも打てないため、墓地を積極的に増やすカードと組み合わせないと使いにくくもあります。

4枚戻すのはコストで打ち消されず、使い終わった強力なカードをデッキに戻す事で逆にメリットともなっています。
亀知恵や設計図でシャッフルしたりサーチしたりすれば改めて引く確率が上がるので組み合わせて使うとなお効果を発揮します。

多く採用したい反面、墓地に落とすカードとの兼ね合いになるため採用枚数が難しい所。

設計図

デッキから妖狐の巻物、鉄檻、貯め瓶をサーチしてこれる優秀なカード。惜しむべきは特技でなく場面なこと。
特に鉄檻、貯め瓶は状況によっては引けないと負ける為、これらの密度を上げるためにも採用したい所。

思い馳せる情景

メイン採用枚数0枚。条件の水生3が重すぎるか。
打てても5~6ターン目、安定するなら7ターン以降となるかと思いますが、その時に何を持ってきたいか。
・淘汰
・妨害
・森からの供え物や冬への備え

特に淘汰を持ってこれるのは強いかなと思いつつ、如何せん条件がなぁと。

妖狐の巻物

長期戦時にアドバンテージ源となってくれるカード。
鉄檻、貯め瓶のカウンターを乗せることで割とドローしてくれます。
あと領土条件増やせるのも地味に優秀で、水性引かない時などの保険として役に立ちます。これで夜にもなれたら完璧だったんですが……

ただし、唯一持ちのため枚数入れたくないカードです。設計図と合わせて1枚採用が基本でしょうか。

夜が出るなら妖狐の禁呪でブッパする戦略も取れます。

ドロー・サーチの採用枚数

先手1~2ターン、後手1ターン目に軽量ドロソor設計図を打てるか

コントロールにおいて、先手1~2ターン目と後手1ターン目はあまりやりたい事がないため、できれば軽量ドロソなり設計図なりを打って手札の質を上げたい所です。

先手の場合

これに領土が引ける確率も入るため、正確には打てる確率ではないです。
ただ全体で11枚あれば先手1ターン目、10枚でも先手2ターン目には軽量ドロソ or 設計図を90%以上の確率で引けるようです。

鉄檻を安定して引けるか

対ビートやレオストに対しての命綱である鉄檻を引く確率を上げるために、設計図+鉄檻が何枚必要になるか考えてみました。

軽量ドロソ8枚で後手場合

後手2ターン目に鉄檻を安定して出すには設計図+鉄檻を
80%以上で良い:5枚
85%以上で良い:6枚
90%以上が良い:7枚
採用するとよいのではないでしょうか。

アドバンテージを稼ぐカードの採用枚数

正直何枚採用が良いのかわかりません。

平均すれば3~4枚の採用が多いですが、蔵馬ループは8枚採用で優勝しております。
うまい理屈が作れませんが、個人的には4枚をベースにコントロールが多いか少ないかメタゲームに応じて増やしていくと良いのかと思っていますがどうでしょう。

ドロー・サーチの採用枚数を検討してみた

前回デッキをベースに、妨害を採用枚数を改めて検討してみました。

軽量ドローは8枚、設計図は4枚採用。そのうえで思い馳せる情景を1枚検討するかも

軽量ドローは亀知恵4枚をと猿知恵4枚を採用
色を散らすためと冬への備えのために渦巻くキリンを採用するかも悩ましいところですが、そこはプレイし調整した結果検討します。

設計図は皆2枚採用の中、4枚採用。
鉄檻もですが妖狐の巻物が1枚なので引けない場合、序盤の鉄檻や貯め瓶のトークンを活用できないためなるべく早く出せるようにしたいなと。
そのうえで鉄檻の枚数は3に減らして合計7枚で。

これにより先手1ターン目に動ける確率を90%以上、後手2ターン目の鉄檻の確率を90%以上にすることができます。

また、淘汰を減らすために思い馳せる情景1枚差しを検討するかもです。

アドバンテージを稼ぐカード4+X

まずはベースとなる4枚を検討
妖狐の巻物:1枚
冬への備え:2枚
森からの贈り物:1枚

これにドローを追加していきますが、やはり森からの贈り物か冬への備えを増やしていくのが良いか。孤毒鍋も一度試してみたい所。

あと冬への備えは墓地をどれだけ肥やせるかによるため、デッキ構成後に最終調整してみて判断。

最後に

前回の妨害に続き、ドローについて書いてみました。

振り返ってみて軽量ドロソが少なかったと感じたため、そこの調整をしていきたいなと。
後書き終わった今も設計図はまわりが1-2枚の中4枚が本当に妥当か全く持って自信がありません。
ここは実際にデッキ組んでみて、何度も検証したみたいなと……

なお、蔵馬ループについては作成者の方が記事で詳しく採用したドローソースについて記載してくれています。通常のコントロールと違い、「ライブラリを0枚にする」という目標があるため採用軸が変わっています。

息子が熱を出し予定が1日潰れた勢いでドローについて書き切りましたが、次はどうしたものか。また気が向いたら次の記事をかければと思います。

(メモ)HYPGEOM.DISTが小数点以下は計算してくれない?

記事を書いている中でロジックに間違いがあることに気が付きました。ドロソ8枚と場合と10枚の場合で同じ確率になったのです。

もちろんそんなわけないのですが、エクセルのHYPGEOM.DIST関数が小数点以下の値を切り捨ててしまう様子。
後手2ターン目のドロー枚数の期待値は軽量ドロソ8枚で11.45838842枚、10枚で11.67241235枚となるのですがどちらも11枚で計算されていました。

仕方ないので2ターン目ドローの期待値が11を超えるしきい値を調査。結果軽量ドロソ6枚の場合と、2ターン目ドローが100%12枚となる場合を比較することに。
その2つの差と、ドロソ6枚とドロソX枚の確率の差から計算して再算出しました。

前に書いた妨害の記事でも同じ問題があるため、どこかで差し替えます……


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