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暗号資産ETFって何?

はじめに

Project LUCKと書く人

Project LUCKメンバーの松永です!Project LUCKというのは、株式会社マーキュリー(代表取締役:都木聡)の中で立ち上げたプロジェクトです。そのコアメンバーが日々、自分たちが学んだことや読者の皆さんとコミュニケーションをとりたいと思い、さまざまな記事を書いています。

今回のテーマ

先日のアメリカ大統領選挙で共和党のドナルド・トランプ氏が勝利し、4年ぶりにアメリカ合衆国大統領へと返り咲きました。それを受けて、ビットコインをはじめとする暗号資産へもポジティブなインパクトがありましたが、その中で【暗号資産ETF】という言葉が見られるようになりました。今回は、そんな【暗号資産ETF】について記事を書きましたので、ご一読いただけますと幸いです!

目次


そもそも【ETF】って何?

まず、そもそも【ETF】って何?ということで概要説明を説明します。

【ETF】とは、「Exchange Traded Fund」の略で、特定の指標への連動がある投資信託のことを指し、ETF自体は上場しているため株式のように売買する事が可能です。

世界初のETFは、1990年にカナダのトロント証券取引所に上場した「TIPS35」(Toronto 35 Index Participation Units)と言われています。商品・コモディティの指数に連動する【ETC (Exchange Traded Commodities)】、裏付け資産を持たず発行体がその信用力をもとに特定の指標に連動することを保証する【ETN (Exchange Traded Notes)】、それらとETFをまとめて【ETP (Exchange Traded Products)】と呼ばれます。ETPは広く取引できるように取引所に上場することで機能しており、その価格は連動する資産の変動に応じて上下します。ただし、価格の上下に関わらず、市場で利益を得られる(または損失を被る)可能性があります。

2023年6月末現在、世界中の取引所では<計11,439本>のETPが上場しており、その運用資産残高は【約10兆5,120億USドル】と言われています。そのうち、約70%の【7兆3,240億USドル】・<3,165本>のETPがアメリカの取引所に上場しています。なお、日本の金融商品取引所には、【5,080億USドル】・<287本>のETPが上場しています。

少し話は逸れましたが、上述のETPの一角を構成するETFのうち、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産で構成されているものを【暗号資産ETF】と呼び、近代の世界の金融市場に大きな影響をもたらしています。

主な暗号資産ETF

主なETFに【ビットコインETF】【イーサリアムETF】があり、それらは価格がビットコイン、またはイーサリアムと連動している上場投資信託となります。上述のようにETFは取引所に上場していることからも、株式と同じように証券取引所で売買でき、直接ビットコインやイーサリアムを購入することなく、ビットコインやイーサリアムの価格上昇の恩恵を得ることが可能になります。具体的な仕組みは上場申請されるビットコインETF、イーサリアムETFの商品設計に依存しています。

それぞれのETFは大きく分けて、先物価格に連動する「先物型」と現物価格に連動する「現物型」があります。先物型は多少複雑な構成になり、価格が現物から乖離しやすいという課題がある一方、現物型であれば、実際の価格に連動するため理解しやすいというメリットがあります。

先の大統領選挙の際に暗号資産積極派のドナルド・トランプ氏が優勢となるや否や、暗号資産の代表的銘柄であるビットコインの価格は大きく上がりました。さらに、イーサリアムは分散型アプリケーションやスマートコントラクトの開発基盤となっており、そのブロックチェーン上を活用し、金融やゲームなど様々な分野で存在感を示しています。このように環境と技術進展の後押しもあり、それぞれの価値が理解され、価格が上昇し始めている中で関連ETFも注目を集めているのです。

今後の可能性

<2024年1月>にアメリカの証券取引委員会(SEC)がビットコイン現物ETFを承認し、また<2024年5月>にはイーサリアムの現物ETFが承認されたことで、価格動向に大きく注目が集まっています。専門家の間では、これらETFの承認が暗号資産市場の信頼性を高め、新たな資本の流入を促す可能性が高まったと見られています。ETFの規模が拡大することで、暗号資産そのものの取引とはまた違った角度で、暗号資産を取り巻く環境が一層盛り上がることが期待されています。

引用

・ビットコインETFは日本で買える?現物BTCとのメリット比較や関連銘柄の買い方も紹介(Coinpost, M.Kanamochi, 2024年11月8日)

・ビットコインETF、国内実現は? 組成へ動きだす金融業界、政府は慎重姿勢(JIJI.com, 2024年08月28日)

・イーサ現物ETFの上場と変化を迫られる米国の暗号資産規制(NRI 主席研究員 大崎 貞和, 2024年7月25日)

・11銘柄全てのビットコインETF上場へ、SEC米国史上初の現物ETFを承認(Coinpost, 菊谷ルイス, 2024年1月11日)

・ETFの特色 世界のETF事情(日興アセットマネジメント, 2023年10月6日)

・国内における暗号資産 ETF 等の組成等に向けた提言(KPMG 国内暗号資産 ETF 勉強会参加メンバー一同, 2024年10月25日)

https://assets.kpmg.com/content/dam/kpmg/jp/pdf/2024/jp-etf2024.pdf

・米SEC、11銘柄のビットコイン現物ETFのオプション取引を許可(Coinpost, 菊谷ルイス, 2024年10月19日)

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