ダムの造形美と下流勾配
進撃の巨人で一躍有名になった大山ダム。
作者の諌山先生は大分県日田市出身で、故郷にあるダムを作品の中で登場させたみたいですね。
個人的には壁を構築するよりは大規模盛土造成した方が有効だったんじゃないかと思うものの・・・まぁそれは置いておいてっと(笑)
進撃の巨人ではダムというより大きな壁として描かれていますよね。(壁の秘密を知ると壁である理由は納得なのですが)壁にはダムの名残りともいえる台形のスリットが入っています。巨人から町を守るという目的であれば確かにダムというよりはこのような高さ50mの擁壁のほうが堤体積を減らせるので、合理的とも言えますね。
ダムってなんであんなに大きくて、美しいのでしょうか?
水をためる部分(上流側)は真っすぐなのですが、下流面は転んでいます(勾配がついています)。水の力を支えるために下流側が少し大きくなって踏ん張る構造になっているんですね。
そういえばダムの下流面の勾配ってダムを造った時代ごとで特徴はあるのか調べてみました。
ダム下流面の勾配
宇賀ダム 1:0.78 (約52度) 1958年竣工
早明浦ダム 1:0.68 (約55度) 1975年竣工
大山ダム 1:0.66 (約56度) 2012年竣工
八ッ場ダム 1:0.75 (約53度) 2020年竣工
昔はコンクリートの値段が人件費や機械費に比べて高かったので、コンクリート量をケチる工夫がされているかと思ったのですが、そうでもないようですね。傾向としては昔の方がやや急な感じはしますね。
サムネの素敵な絵はkei02さんに描いて頂いております。
kei02さん https://twitter.com/kei02_02
いいなと思ったら応援しよう!
頂いたサポートは子供たちのために全額使わせて頂きます。