パリに到着、蚤の市

 我が飛行機は定刻の7時頃シャルル・ド・ゴール空港に到着しました。シンガポール航空の飛行機はターミナル1に到着するので、そこからロワシーバスに乗ってオペラ座まで行けば9時半から10時頃にはホテルにつくだろうと楽観していましたが、そうはいきませんでした。ターミナル1のバス停に設置されているバス切符の自動販売機ではNAVIGO(注 :月曜から日曜までパリ市内はもちろん郊外までの乗り物・・・電車、メトロ、バス、トラムが乗り放題のカード・・・のチャージができなかったからです。NAVIGOにチャージができなければ(1週間30€)、バス代ひとり16ユーロがまるまる無駄になってしまいます。仕方ないので、ターミナル2までナヴェット(自動運転のシャトル)で行き、RERの空港駅でチャージをすることにしました。が、数年前に購入した古いNAVIGOは機械ではチャージできないので窓口で並んでチャージしてもらいました。大幅な時間のロスをしながら、ロワシーバスにやっと乗り込みますと、満員で腰掛ける席がありません。がっかりしていると、近くに座っていた若いフランス人(かどうかわかりませんが)の男女が席を譲ってくれました。到着まで40分、渋滞していれば1時間以上かかるかもしれないので断りましたが、どうしてもというので甘えさせてもらいました。若者の優しさに感動しながらも、我々は傍目によほど老けて見えるのかとも思いました。結局、後から乗車したのに図々しいことに4人共腰掛けさせていただいた。ありがたいことです。
 時間は、オペラ座に着いた時点で11時をとっくに過ぎていました。さらにドジなことにサン・ラザール駅から二つ目の駅にいくのに、取るべきL線ではなくJ線に乗ってしまい(同じホームから出ている)、ホテルのある二つ目のClichy-Levallois駅に止まらず通り過ぎてしまったからです。結局引き返す羽目になり時間を大いにロスしてしまいました。

Transien(パリ郊外の列車)L線内、車内は我々とワンチャンだけかと思いきや、座席の下に足が二本見えました。パリからの郊外列車はとても綺麗で、気持ちよいですね。

 ホテルに着いた時は13時を過ぎていました。荷物を預けて、さっそく計画していたSaint-Ouen(サン・トゥーアン)の蚤の市を見物しに出かけました。
 最寄駅Clichy-LevalloisからL線で一つ目のPont Cardinet駅でメトロ14番線に乗り換え、そこから終点Mairie de St-Ouen(サン・トゥーアン市庁舎)で降ります。地上に出ると、すぐにSt-Ouenの市庁舎が見えました。

サン・トゥーアン市庁舎


市庁舎から蚤の市の街に向かう途中「サクレ・クール聖堂」が見えました。

 結局Saint Ouenの蚤の市(ガイドブックでは「クリニャンクールの蚤の市」と書かれている)に到着したのは2時過ぎになっており、途中レストランで遅い昼食を取ってから回ったので、蚤の市のにぎわいも過ぎてしまい、早くも店じまいをしているところもありました。賑わいのない蚤の市なんて・・・。
 昼食は «La Péricole»というカフェでとりました。Omelette nature(9€) 3人 Croque Monsieur(12€)1人、他に Frites(5€)と白ワイン(8€)250mを頼みました(Total : 52.00ユーロ)。もちろん、パンと水は付いています。筆者はひとりクロック・ムッシューを食べました。そのおいしかったこと。

蚤の市の壁絵、左の両手を挙げている男の絵はストリート・アートで有名なメスナジェの作品です。型を作って、それにスプレーで吹き付けて制作するので、あっという間にいくつも作り上げます。今でも健在でしょうか。彼の作品は20区に多くあります。
サン・トゥーアンの蚤の市は露天の店もありますが、ほとんどが店舗になっています。品物は極めて高価な家具調度品や彫刻作品などから道端に落ちているような安物まで様々です。
LPレコード、かつてアイドル中のアイドルだったMichel Sardou(ミシェル・サルドゥー)のレコードがあったので思わずシャッターを押してしまった。アイドルといえば邦題「アイドルを探せ」という大ヒット曲を歌ったブルガリヤ娘 Sylvie Vartan は三つ年上か。この歌で「アイドル」という言葉がはやりだしたのかなぁ、なんて余計なことを考えたりする。
トイレマークがおもしろかったので、シャッター。

 サン・トゥーアンの蚤の市は一つの町を形成していると言ってもよいほどとても広いのでクリニャンクール駅まで歩いたら疲労困憊してしまいました。そこからトラムT3b線に乗り、終点(Porte d’Asnières)で降り、歩いて宿に帰りました。
 いくら疲労していても、ホテルから歩いて10分ほどにある巨大スーパー「ルクレール E. Leclerc」(スーパーではなくハイパー・マーケット)でホテル住まいのための食料買い入れはしっかりしました。
 到着日は、時差ボケもあり観光には適していないとは思っていましたが、やはりホテルの部屋に入ると、どっと疲労のうねりに襲われ夕食もそこそこ眠りにつきました。

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