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そのパンチラって、必要なの?
前にも書いたが、コロナ禍以降、電子書籍ストアのオトクさを知り今まであまり読まなかった漫画を割と読むようになった。もちろん無料の範囲で読む事がほとんどだが、小説同様「ピン!」と来た作品は購入するようにしている。(また今度好きな漫画についても書こうと思う)
我が漫画大国、ニッポンには数え切れないくらいの多種多様な漫画が存在し、正直、絵柄、内容共に似通っているものも多く、数ページお試しで読んだだけで「あー、はいはい。またこのパターンね」と感じるものも多い。
その「パターン」には色々あるが、そのうちの一つに「不必要な性描写」が描かれている事が挙げられると思う。作品上必要な性描写ももちろんある。表現の自由もあり、それ自体を否定しているわけでない。でも、「この内容の作品で、もしくはこのシーンで、こんなに谷間を見せたり、パンチラさせたりする意味、あるの?」と個人的に思わずにいられない作品も多くある。(しかも、その描かれている女性が成人女性ならまだしも、中高生等の設定の時もかなり多い)
例えば、うちの夫が大好きでずっと推している「その着せ替え人形は恋をする」という作品がある。人気のあるものでアニメ化もされている。夫にすすめられ、私も無料の範囲で読んだが、…うーーーん。
話の筋はなかなか斬新で、良いと思う。雛人形の顔を制作する「頭師」という職業の祖父の影響で雛人形を制作する男子高校生と、コスプレ好きのオタクギャルの女の子の話で、衣装作りを通じて仲良くなる、というもの。
ギャルの子がなりたいキャラクターが、エロゲー?のキャラだったり、衣装作りという事で身体の採寸しなければならない、等の背景から多少そういうシーンが描かれる事は理解できるのだが、明らかに、それ以外の不必要なエロシーンが多すぎると感じ、結局途中離脱してしまった。
また上記のような恋愛物ならまだしも、全く関係のない作品、例えばグルメ漫画や、ファンタジー作品等でも、必要以上に谷間を誇張されていたりする。偏見もあるのかもしれないが、私はそれらの描写が出てきた時点で(というか、個人的に不必要、と感じた時点で)読むのをやめてしまう事が多い。
こう書くとまた「純粋ねえ」「ピュアねえ」と言われたり「潔癖なの?」と思われたりするかもだが、別にそういうわけでない。性描写が出てくる作品でもその作品の伝えたい内容において必要不可欠な場合も有り、そういった作品は私も普通に楽しんでいる。
昔ソフィア・コッポラの映画「ロスト・イン・トランスレーション」でスカーレット・ヨハンソン演じる夫について東京に来た女性が、電車の中で大っぴらにエロ漫画を読む日本人男性を蔑むような眼で見ている描写があった。それ以外でも外国人の方が来日した時に「日本ではコンビニ等で子どもでも見れるような場所に堂々とグラビア雑誌が売っている、しかも表紙になっているのは、水着を着たほとんど子どものような若い女性でびっくりした」と語っているのも覚えている。
また、イタリア人タレントのジローラモさんが、日本のテレビ番組で中高生のアイドルを並ばせて、司会者に「どの子がタイプですか?」と聞かれ、彼は驚きつつも「みんな子どもですよね?自分の娘だったら嬉しいですね」と答えた…等の話も記憶に残っている。(ある程度年齢のいってる大人の男性に、中高生の中で誰がタイプか?と聞く事自体が異常である)
他国では当たり前であるモラルが、この国にはない、という事の現れだと思う。
私はきちんとフェミニズムを勉強した事があるわけでもない。フェミニズムとは?と聞かれて、上手く説明できる自信もなく、フェミニストとは言えないかもしれない。だが、そうでなくても上記の内容の異常性はわかる。日本の恥ずべき汚点であるとも思っている。(もちろん全日本人男性が、などと言うわけではなく、また私達女性側の認識の甘さや許容し続けてしまっている事も要因だと思っている)
何者でもないただの一般人の私にできる事なんてない。声をあげていこうだなんて思っているわけではない。ただ、自分の中で「許容しないぞ」という意志は貫きたいと思っている。
そういえば、ちょっと前に無料漫画アプリでかの有名な「まいっちんぐマチコ先生」、もちろん世代でもないしまともに見た事も読んだ事もなかったけど、怖いもの見たさで恐る恐る読んでみたのだが…あまりの酷さに絶句、というより私はむしろ恐怖すら感じた。どうしてこれが許容できる世の中だったのか理解に苦しむ。調べると何度も映画化され、今も根強いファンがいる作品のようだ。ねえマチコ先生、「まいっちんぐ〜」じゃすまねえんだわ。本当に。