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輪読発表紹介④

こんにちは!
原田ゼミ広報です!😊
最近はインフルエンザが流行していますね😱
厳しい寒さが続く中、風邪を引かないようにお気をつけてお過ごしください😢

今回から輪読第二弾に入ります!!

今週は1班です!(メンバー : ひなた、ゆうま、たつや、ゆい)
私たちの班は、大藪亮の「価値共創マーケティングと文脈マネジメント」という論文を選びました!


要約

皆さんは題名を見て、
「価値共創マーケティングってなに?🤔文脈マネジメント?🤔」
と疑問に思ったのではないでしょうか。
価値共創マーケティングとは、「消費プロセスにおいて、企業と顧客の相互的なやり取りによって顧客が知覚する価値を高めるマーケティングのこと」です。
文脈マネジメントとは、顧客の価値知覚に大きな影響を与えるもの(直接的相互作用だけでなく、顧客のネットワークや所属集団の文化や制度、顧客の過去の経験も含まれる)をコントロールすることを指します。

調査目的

これまでの価値共創マーケティングに関する研究は概念的なものが多く、経験的な研究が乏しい状態にありました。この論文では、経験的データを使用しながら「顧客を取り巻く文脈にはどのようなものがあるのか」「企業はどのようにして文脈をコントロールしているのか」を明らかにします!😐

研究方法

本論文では「大手住宅メーカーW社に所属する戸建住宅の営業マン」を研究対象として、彼らと1対1の対話を行っています。この対話を通して、営業時に注意してること・顧客とのやり取りに関する具体的な内容・顧客の反応や様子を聞き出します。

※営業マンを選んだ理由
①一般的に戸建住宅は高額であり、顧客と営業マンとの関係は長期的なものになるから。
②同社の営業マンは、顧客のネットワークや他の経験まで注意を払いながら営業活動を行っているから。

結果

結論として、3つの文脈と5つの文脈マネジメント行為が抽出されました!!
また、「これらは独立している場合もあれば、相互に結び付く場合もある」ということも発見されました。

︎3つの文脈

①直接的相互作用文脈 : 営業マンと住宅購入の最終決定を行う顧客(焦点顧客)との1対1のやり取り
②心理的距離文脈 : 焦点顧客との関係性(信頼関係)
③ネットワーク文脈 : 焦点顧客や営業マンが有するネットワークのこと

︎5つの文脈マネジメント行為

①直接的相互作用文脈
 ⇒会話のマネジメント
  (話し役と聞き役を使い分ける)
②心理的距離文脈
 ⇒営業マンに対する印象のマネジメント
  (顧客が営業マンに抱く印象やイメージを管理)
 ⇒顧客接触のマネジメント
  (顧客の状況に合わせて連絡・訪問するタイミングや回数を調整)
③ネットワーク文脈
 ⇒顧客ネットワークのマネジメント
  (顧客コミュニティへ入り込み、競合他社の動きを制限)
 ⇒自社ネットワークのマネジメント
  (他スタッフへの焦点顧客に関する情報を共有、顧客へ自社コミュニティの情報を提供)

課題設定

私たちは3つの文脈のうち、「心理的距離文脈は焦点顧客の信頼関係を表している」ということに注目し、顧客の文脈価値創造には心理的文脈の媒介が必要不可欠なのではないのか?🤔と考えました。

・論点
価値共創マーケティングにおける、3つの文脈の立ち位置について
・仮説
顧客の文脈価値創造には心理的文脈の媒介が必要である

図1 論文と私たちの考えを比較

     論文と私たちの考えを比較

ネットワーク文脈については
カスタマー・アドボカシー理論(顧客側に立って物事を考える信頼ベースのマーケティング方法であり、顧客に全てを公開し、透明性を確保することが重要であると言われている)を、
直接的相互作用文脈については
DARTと呼ばれる理論(対話・利用・リスク評価・透明性という4つの要素を組み合わせた共創プロセス)を提示し、
これらの理論と心理的距離文脈との関係性を示しました。

図2 2つの理論と心理的距離文脈との関係性

   2つの理論と心理的距離文脈との関係性

ディスカッション

他の班のメンバーからは
・上記の図に記載している「信頼から透明性への依存」とは何か?
・営業マン(店員側)と顧客が低関与であるか、高関与であるかによって変わってくるのではないだろうか?
・ショールーミングである場合、自分達のプロセスは通用するのか?
と言った意見をいただきました。
原田先生からは図の作成について、
「見やすさや強調したいことを意識することの大切さ」
を教えていただきました。
今回のスライドでは、
3つの要素(リスク評価・透明性・カスタマー・アドボカシー)を言いたいこと(信頼)に向けて同じ方向に矢印を引くと簡潔になるのでは?というアドバイスをいただきました。

終わりに

いかがだったでしょうか?
2025年もよろしくお願いいたします!!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました🍀

参考文献
大藪亮(2022)「価値共創マーケティングと文脈マネジメント」『流通』第50巻 p.1から13

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