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輪読発表紹介②

こんにちは、原田ゼミ8期広報です🔥
先週に引き続き、今回も私たち原田ゼミが輪読でどのような発表をしているか紹介します!
今回は2班(ゆうな、まお、れんじ)の発表を紹介します!


今回は

「マーケティングにおける心理的所有感の研究
ー近年の研究のレビューを参考にー」
駒澤大学経営学部市場戦略学科 菅野 佐織 教授

という論文を課題として使用しました。


論文の概要

課題

デジタル化社会の中で、消費者はどのようにモノやブランドに対して所有感や愛着を感じるのか、という疑問に対して、今後必要な研究はなにか

研究方法

マーケティング領域の有力学術雑誌に掲載された2015年以降の論文のレビューを行う

結論

今後は
①デジタル材とシェアリング材
②社会問題や消費者のウェルビーイング
③心理的所有感の変化や負の側面
の3点の研究が求められる。

論文の要約

家や車などの法的に所有しているものを自分のものというのは当たり前ですが、自分が通っていた学校や公園を「私の学校、公園」と感じることはありませんか?そのような、自分のものであるかのように感じている状態を「心理的所有感」と定義しています。
この「心理的所有感」に関する論文は近年多く書かれていて、その論文をまとめ、レビューした論文となっています。
これらの論文は
A.概念的考察に関する研究
B.実証研究および/または減少額的研究
の2つにわけることができます。

さらにB.実証研究および/または減少額的研究を
B1.心理的所有間の対象の特性に着目した研究
B2.心理的所有間の影響要因に着目した研究
にわけることができます。

図1 論文の分類

このB1とB2を項目ごとに分けて論文数を数えました。

図2:項目ごとの論文の数


アクセス型かつ有形のシェアリング財に関する研究は、デジタル財に比べて少ない。
シェアリング財は所有を伴わない為、心理的所有感が製品やブランド、プラットフォームごとに異なり、
その複雑な関係を明らかにする必要がある。

課題設定

調査


私たちは「感覚」に関する論文のレビューの「手が製品に触れていない広告と比べて, 手と製品が触れている広告の方が,心理的所有感が高まる」という部分に違和感を感じました。

例えば私たちが枕を買うとき、枕が店頭に並んでいて触ることができるものがほかの枕より所有感が高まりますか?私は買う前の商品を触っているかどうかでその商品の所有感は変わらないと思います。

そこから私たちは「影響要因の『感覚』という要素において、インターフェースに接触すること自体が心理的所有感への影響に関係するのか」という論点を設定しました。

図3:考察

考察と今後の課題


私たちは「触るイメージによって高まったコントロール感が心理的所有感を高めている」と考察しました。
コントロール感とは、対象を制御できている感覚のことです。
つまり、触ることが直接心理的所有感を高めているのではなく、
写真で商品を見ることよりも、スマホで3Dモデルを指で動かしたり、店舗で実際に触ることによって触るイメージが高まり、それがコントロール感(支配、制御している感覚)を高め、それが商品への心理的所有感を高めているわけです。

今回の調査で心理的所有感が高まるためには、コントロール感を高める過程がありました。
今後の課題として、
 ①このコントロール感を高める方法として、
 実際にどのようなマーケティング戦略があるのか
 ②視覚、触覚以外でコントロール感を高められる方法はあるのか
以上の2つを立てました

終わりに

最後までお読みいただき、ありがとうございました🙂‍↕️
今後も興味深い内容の論文を発信していきますので、引き続きよろしくお願いいたします🔥

参考文献

權純鎬,河股久司,須田孝徳(2023),「電子媒体の画面接触が決済サービスのコントロール感と心理的所有感に及ぼす影響」,早稲田大学,『日本マーケティング学会』,42巻3号51~62頁
菅野佐織(2023)マーケティングにおける心理的所有感の研究
ー近年の研究のレビューを参考にー


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