
葛城山麓の神社
2月21日、午前6時気温2℃。
まだ寒気が居座り続けている。
今日は葛城山麓の神社を巡る。
それについての少し長い前置き。
私の住む町に倭文神社がある。
伯耆国一ノ宮で祭神は下照姫。
姫は大国主神の娘で、出雲を出られて
亡くなるまで当地に住まわれたという。
安産の指導で地元民に尊崇された。
そんな姫は夕方になると高台から西を
眺め、故郷を偲んでおられたそうだ。
私が古代史に関心を持ったきっかけの
一つはこのエピソードだ。
・下照姫はなぜ当地に来られたのか
・本当に当地で亡くなられたのか
・どのような生涯を送られたのか
そんなことを調べてみたくなった。
古事記に拠れば、姫は天若日子と結婚
したが8年後に夫を亡くした。
兄は味耜高彦根命で、天若日子の葬儀
に姿を見せた後彼がどうなったかは古
事記に書かれていない。
文献で分からないことでも、神社の祭
神を手ががりに何か推論できるのでは
ないか。
全国には下照姫や天若日子、味耜高彦
根命を祀る神社が複数ある。なかでも
私は味耜高彦根命が気になる。葛城山
麓には味耜高彦根命を祀る重要な神社
がある。
下照姫は伯耆国で亡くなったのではなく、兄と共に葛城に移住した。
それが私の仮説。
その仮説を元に下照姫の生涯を再構成
できないか。そんなことを思っています。ですから今回の旅は葛城で締めくくリたかったのです。
さて、最初に訪れたのが葛城一言主神
社。どんな願いも一言なら叶えてくれ
る。葛城の国神。


続いて鴨都波神社。下鴨社とも。
事代主と下照姫、建御名方命を祀って
いる。

名柄神社。姫の宮とも呼ばれる。

ここで暮らしたのかも
葛城御歳神社。中鴨社とも。
祭神は御歳神、豊作をもたらす。

最後に高鴨神社。全国鴨社の総本宮。
祭神は味耜高彦根命(鴨の大御神とも)、
下照姫と天稚彦も祀っている。

味耜高彦根命は出雲の人々を引き連れ、この地に入植したと出雲口伝は言う。
正統竹内文書では味耜高彦根命は八咫
烏と同一人物だとしている。
ヤマト政権成立に関わる重要人物。こ
の兄と下照姫はどんな生涯を生きたの
か、私の興味は尽きない。
葛城の神社を巡ってみて、心が静まる
というか、満ち足りた気持ちになった。
何らかの理由で出雲を離れた味耜高彦根命と下照姫は、ここで新たな国造りを始めた。そう確信できる風景だった。

「気」が出ていることで有名
明日香村と葛城を満喫できたので、夕方は田原本町まで北上。
今夜のお宿は道の駅レスティ唐古・鍵。
明日は奈良駅で妻と合流します。
追記 車中泊のマナー
エンジン音がうるさくて寝付けなかった。アイドリングで暖を取るのではなく、防寒対策をしてエンジンを切るのがマナーだと思うがいががか?