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探偵マスターズ7-0優勝 白単デッキ解説

割引あり




自己紹介

ダムと申します。普段は札幌で活動しています。
この度、幸運なことに探偵マスターズ 東京会場 Bブロックにて
ブロック1位かつ色別 白1位優勝することができました。

探偵マスターズ 戦績

1戦目 青単 後攻○
2戦目 黄単 後攻○
3戦目 白単 後攻○
4戦目 赤単 後攻○
5戦目 白単 先攻○
6戦目 白単 先攻○
7戦目 白単 後攻○

成績表
賞品プロモ


良い機会ですので、探偵マスターズの備忘録も兼ねて、今回大会で使用した白単の構築記事を書こうと思います。
何か皆様に還元できるものがあれば幸いです。

本記事を作成するにあたり、札幌のコナンプレイヤーの皆様には終始適切な助言を頂きました。
また探偵マスターズに参加するにあたり、よねづ君とぱふぇ君には同じく札幌から挑戦する仲間として、多くの練習と共同研究の時間を割いていただきました。心より感謝いたします。
そして、応援と賛辞の温かい言葉を贈ってくださった北海道各地の皆様。
皆様のおかげで勝つことができた大会だったと思っております。
本当にありがとうございました。



導入

この記事では

  • 今までカードゲームにあまり馴染みのなかった初心者の方

  • チャレンジ戦でなかなか勝てない困っている中級者の方

を対象に、「白単ミッドレンジの運用方法」と「どのようにして大型大会に向けたデッキの構築を考えるのか」を実際に私が考えたデッキを例として、なるべく分かりやすくお伝えしようと思っています。
冗長に感じるところがあるかもしれませんが、ご了承ください。



3弾環境における白の強み

白単の構築の話に入る前に、3弾環境における白が持つ強みを今一度、分析しておきましょう。
カードゲームにおいて自分の使う色の強み、他の色と差別化できるメリットを認識しておくことは重要です。
分析した強みはその色のデッキの方向性を考える際に、大まかな指標として役立ちます。
それでは現状のカードプールで、白が持つ特異性を以下に列挙します。

1. 変装

白が実質独占している固有の能力です。
カットインの上位互換のような効果で、AP上昇効果を永続的に行うカットインだと考えれば、その強さが伝わるでしょう。
この固有能力により、白は他色と比較してコンタクトでの盤面有利を築きやすくなっています。

言わずと知れたパワーカード【7変装】

数ある変装カードの中でも群を抜いて強いのが、【7変装】です。
変装時AP7000の数値の高さもさることながら、変装時1ドローの効果によって、手札消費なしで変装効果を使用することができます。

2. 他色よりも長いリーサルレンジ

ここでは「1ターンに取れる証拠の最大枚数」のことを「リーサルレンジ」と呼ぶことにします。
定性的に解釈すれば、デッキが持つリーサルレンジが大きければ大きいほど、ゲームを決着させる能力が高いことになります。
コナンカードの各色において、FILE8の時のリーサルレンジは原則的に4枚ですが、白には例外的に5枚以上取る組み合わせが存在します。

リーサルレンジ5の組み合わせ
【8風船キッド】
【7迅速】
【5突撃】
【5突撃】
【4トッ】(【8風船キッド】対象)

証拠5枚取りの組み合わせ


リーサルレンジ6の組み合わせ

【8風船キッド】
【7迅速】
【5快斗】(【6盗一】対象)
【4トッ】(【5快斗】対象)
【4トッ】(【5快斗】対象)

証拠6枚取りの組み合わせ


下図はかなり特殊な例ですが、上図のパターンは実戦でも頻出します。
白はこうしたリーサルカードの組み合わせが豊富であり、この長いリーサルレンジによって、他色よりも証拠のやり取りで有利に立ち回ることができます。
また特筆すべき点として、白には証拠生成を行えるリーサルカードが【8風船キッド】と【7迅速】の2種類あります。
証拠生成の能力を持つリーサルカードはカードプール全体を見渡してもそう多くはなく、これも白の大きな利点と言えます。

3. スタン効果による疑似的な除去

白は除去効果を持つものが少ない代わりに、スタン効果を持つカードが多く存在します。
これらのスタンカードはキャラを完全除去できないデメリットと引き換えに、様々なメリットを得ています。

キャラ1体をスタンさせる効果の他に、証拠1枚を得る効果を持つ【8風船キッド】
事件アクションで証拠を得ると、スリープ状態のキャラ1体スタンさせる【4トッ】


2弾以前の白では、ゲームが長期化すると相手キャラのスタン状態が容易に解けてしまう為、スタンを疑似的な除去としての運用するのはやや難しく、そこが白の弱点でもありました。
しかし現在の3弾環境では、こちらの【8スタンロック】の効果によって、スタン状態を半永久的にかけ続けることが可能になり、スタンをほぼ実質的な除去として見做せるようになりました。

現場に存在する限りスタン状態を永続化する、スタン効果全体を強化する【8スタンロック】


白の強み まとめ

白の強みをまとめると以下の通りです。

  • 変装による盤面有利獲得

  • リーサルレンジの長さによるゲーム決着能力

  • 強化されたスタン効果による実質的な除去

これらの特徴を総合すると、白単が取るべきデッキの方向性は「高いリーサル能力」と「変装とスタンによる盤面制圧能力」を両立した、ミッドレンジタイプが最適であると考えられます。



デッキ構築

探偵マスターズに向けて

探偵マスターズのような大型大会用のデッキ構築では、カードゲーム自体の環境的要因に加えて、大会のフォーマットに合わせた調整が必要になります。
今回、私は「安定性(高い再現性を持つこと)」「柔軟性(どのような対戦相手でも対応できること)」の2点を重視して調整を行うことにしました。

1.「安定性」
ここでの「安定性」とは、ゲームの再現性を高く保つという意味です。
探偵マスターズが7回戦のスイスドローでした。
上振れと下振れがあるデッキでは、試合回数が多いことが災いして7回戦のうちどこかで下振れを引いてしまう可能性が高いでしょう。
このような事情から、毎試合同じ動きができるデッキの方が全体的な勝算が高いと判断し、最大展開時の強さよりも、平均的に及第点の展開ができることを優先しました。

2.「柔軟性」
探偵マスターズでは普段のチャレンジ戦とは異なり、全色のデッキと満遍なく対戦する可能性があったため、白単の強みを伸ばし切るよりも、苦手を補った柔軟な構築が必要と考えました。
具体的には白の長所である「リーサル能力」を少し削って、その代わりにどのようなデッキが対戦相手であっても対応できるように、汎用的な「盤面制圧能力」に比重を置きました。

余談ですが、札幌から参加した仲間であるよねづ君も、使用した色こそ違いましたが、同様の考えのもとに研究と大会に向けた調整を行い、Aブロック準優勝色別 青1位という好成績を残しています。
こうした方向性の調整が有効であることの証左になるかと思います。

一緒に参加したよねづさんの青単記事です。
是非読んでみてください。
https://note.com/doryoku_412/n/n9b18fc14a524?sub_rt=share_pb

デッキリスト

以上を踏まえた上で、私が探偵マスターズで使用したデッキリストがこちらです。

採用理由

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