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#02 可能性の話

日常の中でささやかな可能性を感じる瞬間が好きだ

例えば洗い物中にLINEの通知の音がしたとき
私はこれが誰から来た何の連絡なのかわからない
この瞬間私は無限の可能性の中にいる
そしてその無限を想像することを許されている
果てのない自由に包まれて私は洗い物を続けるのだ

これはどこかで聞いたミロのヴィーナスの話に似ている
ミロのヴィーナスには腕がない
人々はそこに無限の可能性を見る
ミロのヴィーナスを見るとき
人はその背後にあったかもしれない無数の可能性を見ている
実はミロのヴィーナスの作品そのものの完成度はそこまで高くないらしい
それでもミロのヴィーナスが人気なのは
作品が許す無限の想像に人々が惹きつけられているからである

想像できるということは許されているということだと思う
枠にはまっていないからこそその瞬間に何を見ても良い
すべては頭の中に委ねられている
給湯器から出てくるぬるま湯の想像に浸って
泡が切れたら私は現実へと戻っていく



とか言ってたけど普通にLINE公式からのお知らせでしたわ解散

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