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週末遠征|特定外来生物ウチダザリガニを求めて②
ロブスタークラスのウチダザリガニを取りたい…!
初日に目当てのウチダザリガニを採集できた我々は、次の目標をより大きな個体を見つけることに定め、(少し寄り道しながら)ポイント候補地を巡ることにしました。
2日目朝|コンビニ採集
まずは食料調達がてら、近所のコンビニを巡って灯火に集まった昆虫を探すことに(早速、寄り道からスタートなのはご愛嬌)。
夜間も煌々と光り続けるコンビニに昆虫が引き寄せられるため、朝に集まった昆虫を探します。
まず目に留まったのはコガムシ。足元を見渡すとそこらじゅうで動き回っています。
昨日もガサガサで沢山確認できていましたが、この辺りには沢山いるのでしょう。
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水生昆虫が光で陸に連れ去られるのは素直に可哀想。
しかし、コガムシ以外の昆虫がなかなか見つかりません。
諦めて帰ろうとした時に、ようやくミミズクと出会うことができました。
ミミズクと言っても昆虫であり、セミに近い昆虫。クヌギ等の植物から汁を吸って食べるといいます。
種類は少なかったものの、図鑑で見た昆虫に出会えて個人的にはとても充実した寄り道でした。
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2日目〜昼|本題のザリガニ探し
コンビニ巡りに満足して、ついにロブスタークラスを求めてポイントを回り始めました。
最初のポイントは農業用水の三面護岸。強い日差しの中、水路を掻き分けて進むものの、残念ながら小さな個体しか見つかりません。
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諦めて次のポイントへ、今度は護岸の無い小さな河川で、なんとなく期待が持てます。
ギンヤンマの仲間のヤゴやマツモムシを掬いながら、小型のウチダザリガニが高頻度で網に入ってきました。
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個人的に、細長いフォルムで1番成虫に近い形だと思う。
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そして、遂にその時がやってきた。
川の深みに足を踏み入れたところ、大きな塊が物陰から飛び上がるのが目に入ったのです。
これは…逃しちゃだめだ…!
飛び上がった影の落下地点を予測して、すかさず網を振るいます。
濁ってしまった水中から恐る恐る網を引き上げると、そこには大きなウチダザリガニが鎮座していました。
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レイクロブスターの名に恥じない貫禄がある。
とにかく本当にかっこいい。
アメリカザリガニとは異なる刺々しさを抑えたシンプルな分厚い装甲が、他の生物を寄せ付けない力強さを際立たせていると思います。
同時に、日本の川にこれに太刀打ちできる生物が思い浮かばず、ウチダザリガニの影響の大きさを垣間見たような気がしました。
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残念ながら、ロブスタークラスと思える個体はこの1匹のみでしたが、2日間総じて170匹以上のウチダザリガニを捕獲して、帰路につきました。
帰宅後|初実食
さて、忘れてはならない目的が、ウチダザリガニを食べること。
食べる目的で生物を見に行ったのだから、実食するまでは遠征は終わっていないと言えるでしょう(?)
帰宅の翌日、おもむろに1人、ザリガニを取り出して背腸(せわた)を抜き始めました。
背腸を抜いたザリガニをまとめて鍋で塩茹でしていきます。
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流石にしっかり火が通っていた。
茶色っぽい殻は甲殻類らしく赤く染まり、とても食欲そそる良い見た目です。
綺麗な水に生息しているためか、匂いも気になりません。
アメリカザリガニも茹でたため、近いサイズの個体と並べてみたが、いかがでしょうか?
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ウチダザリガニ(左)の方が明らかに爪が大きい。
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アメリカザリガニ(右)の方が尾部分が力強い。
さて、ついに実食です。
爪の身と尾の身が可食部位であり、殻を砕いてから口に運びます。
なるほど、エビともカニとも言えない味わいであり、ホロホロと崩れるタイプの身質なので、どちらかというとカニに近い印象ですね。
美味しい食材といえますが、少し味が弱く、なんとなく物足りなさを感じました。
既に実食済みの友達がエビとカニを足して3で割ったような味といっていましたが、的確な表現だと思います。
アメリカザリガニも今回初実食したが、味はほとんど変わりませんでした。
明らかな違いは、アメリカザリガニは爪が小さくほとんど食べる箇所がないことでしょう。
尾の部分については、アメリカザリガニの方が弾力があり、噛み応えがあって好きでした。
あくまで好みの問題ですか、身の多いウチダザリガニ、歯ごたえのあるアメリカザリガニ、どちらも魅力的な食材といえると思います。
最後に
今回はゼロからのポイント探しから始めたため、あまり大きな個体を見つけることができませんでしたが、場所も分かったので、防除も兼ねて、またウチダザリガニ捕りに足を運びたいと思います。
ウチダザリガニはハードルが高くても、ご存じのとおり、アメリカザリガニは全国に分布しています。アメリカザリガニもウチダザリガニと同様、環境への影響の大きい外来生物です。
一方で、とても美味しい食材でもあるので、皆さんも是非、環境を守る気持ちも兼ねて、近所でアメリカザリガニを採取して、試しに食べてみてはいかがでしょうか?