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めんどくさいものなんですよね・・・

高校生の時の教科書に載っていた話なので、かれこれ50年位前でしょうか。

ルポルタージュのような内容で、ある人がアマゾンの奥地のある部族の所にお邪魔したんだそうです。

部族の、多分上の地位にいると思われる人たちが数人、村の真ん中にあるテントのような建物に集まります。

そこで車座になって、何時間も黙ったままそのままなんですね。

その間彼は、他の場所で待たされています。

彼は、なにをしているのか、ガイドに聞きます。

ガイドはこう言います。

いま、遠くからやってきた客人を歓迎するかどうか話し合っている。何人かは賛成だが、ひとりだけ、まだ気持ちが整っていない。

これを聞いて、呆れるやら憤るやら、はぁ?これだから未開の地は😠💨

と、うんざりしたんだそうです。

著者の名前も本の名前も何も覚えていないのですが、このエピソードだけ、妙に印象に残っています。

未開の地だから、社会の仕組みが遅れている、というよりも、これが民主主義なんじゃないでしょうか。

権力や金や忖度などで、他の人を捩じ伏せてひとつに持っていくのではなく、相手の気持ちが動くのを、ひたすら待つ。

待てる人、います?

と言うより、待つだけの時間や余裕がありませんよね。

未開の地というだけあって、発展進歩は望めません。

進むとしても、それこそ牛歩、ゆったりゆっくりのらりくらり🐮

でも、きっと、精神を病む人は少ないんじゃないでしょうか。

快適な暮らしはなくても、のびのび生きていけそうな気がします。

そうは思っても、快適で便利で直ぐに結論の出るいまの生活は、やっぱり手放せません。

似非民主主義。


自由への跳躍。

彼は後に自殺したそうです。


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