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韓国語のパッチム発音「ㄱ, ㄷ, ㅂ」と濃音化、日本語に於ける濃音化

韓国語のパッチム発音は以下の7個があります。パッチムスペルではありません。実際に発音される音として、そのパッチム発音の種類に7個しか無いということです。

[ㄱ, ㄴ, ㄷ, ㄹ, ㅁ, ㅂ, ㅇ]

この中で「ㄱ, ㄷ, ㅂ」の直後に「ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈ」が続く場合、この「ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈ」は必ず濃音化され(例外はありません)、それぞれ「ㄲ, ㄸ, ㅃ, ㅆ, ㅉ」と発音されます。

幾つかの例を取り上げます。

국밥 [국빱]

먹고 [먹꼬]

웃다 [욷:따] 「ㅅ」パッチムスペルの実際の発音は[ㄷ]パッチム

있다 [읻:따] 「ㅆ」パッチムスペルの実際の発音は[ㄷ]パッチム

쫓다 [쫃따] 「ㅊ」パッチムスペルの実際の発音は[ㄷ]パッチム

덮다 [덥따] 「ㅍ」パッチムスペルの実際の発音は[ㅂ]パッチム

입다 [입따]

実は日本語にも全く同じ音韻現象があります。

まず、日本語の「っ」はその直後に 続く子音によって、韓国語の「ㄱ, ㄷ, ㅂ」パッチムの音、この3つの異なる音のどちらかに発音されます。

学校[ガッコウ, ガッkou] : ㄱパッチム (k子音が直後に続くと、ㄱパッチム)

真っ赤[マッカ, マッka] : ㄱパッチム (k,
子音が直後に続くと、ㄱパッチム)

有った[アッタ, アッta] : ㄷパッチム (t子音が続く場合、ㄷパッチム)

アップ[アップ、アッpu] : ㅂパッチム (p子音が続く場合、ㅂパッチム)

一杯のイッパ[イッパ、イッpa] : (p子音が続く場合、ㅂパッチム)

そして、「ㄱ, ㄷ, ㅂ」パッチムの音のどちらかに発音された「ッ」に続く、k, t, p音は、少なくとも会話中で自然に発音すると、必ず(無意識のうちに)濃音化され、それぞれ韓国語のㄲ, ㄸ, ㅃ音に発音されます。

例えば、ただのパ音であるパソコンの[パ]と、一杯のパ(濃音化されたパ、つまり[빠])は、前者は有気音、後者は無気音であり、物理的にそれぞれ違う種類の音なんです。

余程発音センスが悪い人でもない限り、パソコンと一杯を自分の発音で録音して、注意深く何回繰り返して聞いてみれば、その二つパが何となく違う音であるくらいは分かると思います。

日本語の場合、こういった有気音と無気音の違いが単語の意味変別には全然関わっていないため(日本語はその代わりに、有声音と無声音の違いを基準に単語の意味を変別する)、文字でも区別しないし(そうする必要性が無い)、日本人(日本語ネイティブ)も、有気音と無気音の違いが重要な外国語を学んだことがない限り、普段全く自覚が無いだけなんです。

ドイツの文豪ゲーテがいつか、「外国語を学んだことない者は自分の母国語も知らない」と言いましたが、実に当たってる話で、今言及したその無自覚現象もその例の一つなんでしょうね。

ここまでの話に関しては、以下の動画も参考になると思います。

https://youtube.com/watch?v=HkwxXWu6aow&t=185s&pp=ygUb6Z-T5Zu96Kqe44OR44OD44OB44Og55m66Z-z

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