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府中の森公園

 東府中駅から徒歩10分、府中の森公園に行ってきました~。



 平日の昼間だからなのか、人が少なくて過ごしやすかった。御老人方がおさんぽしていたり、主婦っぽい人が犬と散歩していたり、こどもたちが遊んでいたり、そんな感じ。

 隣接している府中市美術館は休館で入れなかった。



 どんぐりがとにかくたくさん落ちていた。「ゆるキャン△」を思い出した。
 大量のどんぐりをぐしゃぐしゃ踏み潰して歩くと楽しい。雪の降る地域だと、冬には水溜りに氷が張る。小さい頃はそれをぐしゃぐしゃ踏み潰しながら下校していた。

 「ゆるキャン△」というアニメの中では、どんぐりたちは喋ることができる。正確に言えば、作中の彼女たちはどんぐりたちの声を聞くことができる。
 映画「ゆるキャン△」では、女子高生だった彼女たちが社会人になった姿が描かれる。劇中で主人公、志摩リンさんが社会人になった後、どんぐりたちの声を聞くことができなくなるシーンがある。
 声が聞こえなくなったのは、単に彼女が成長したからではない。彼女が高校生から大人になる過程で、何かを失ってしまったからである。



 公園の中に日本庭園がある。池に鳥がたくさん浮いていた。1枚目の写真をよく見ると、鳥が塀の上に一列に並んでいてかわいい。調べてみたらカルガモという鴨らしい。(多分)

 東京だと、街の中に普通に鳩がいる。人慣れしているのか、近づいても特に逃げたりしないし、向こうから近づいてくる時もある。基本的にあてもなく、パタパタ歩いている。

 私は彼らのような、退屈そうな鳥たちを見るのが好きだ。意味もなく歩いたり、浮かんだりしている姿がかわいらしい。

 サルトルの「嘔吐」の中で、主人公、ロカンタンは木の根を見つめて吐き気を催す。木の根がそこにあること、存在それ自体の無意味さ、あるいは虚無性を悟ったからだ。(多分)

 彼は木の根を通して、自分自身を見る。私も退屈そうな鳥たちを通して、自分自身を見る……。



 困った顔の焼餅を購入。やきもちなのに困っている。

 個人的に、やきもちを焼いた時には、困った顔をする人よりも怒った顔をする人の方が好ましい。察し能力の低い私は相手に困った顔をされても、その心情を察することができるのか、微妙なところである。素直に怒った顔をしてもらえる方がありがたい。



 最後に残りの写真。個人的には1枚目の、孤独な謎のモニュメントがお気に入り。骨張っていて力強い感じが、どことなく男性的。

 孤独、寂寞、ハードボイルド……。



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