今年個人的に良かったHardstyle / @LUCIAminnu

どうも、るちあし a.k.a. Slash-Mです。この記事は今年Q-DanceのMy Hardstyle Top 10に投票した曲含め、今年良かったな~と思う曲を紹介するだけの記事です。Rawstyle多めです。というのも去年とは打って変わって今年はHardstyleの好みがピッチの高いXtra-RawからSpoontechからリリースされてるようなピッチの低いRawstyleにハマってしまったからであります。

聴けば良さが伝わると思うので曲の感想は結構適当かもです。


My Hardstyle Top 10

まずは今年自分がQ-Danceに投票したTop10から紹介していきたいと思います。

【第10位】 Imperatorz & Aversion - Valhalla (Scantraxx Black)

Youtubeのサムネでは左がAversionで右がImperatorzです。

前回の記事でも紹介したValhallaを10位に入れました。Imperatorzは今年特に名前が広まったなぁという感じがしてるRawstyleアーティストです。元々二人組だったっぽいっすね。AversionはTheracords(TC Records)所属のRawstyleアーティストですね。

1番のポイントはフェイクドロップからのValhalla!!ってサンプリングが入って2ndドロップに入るところですね。ここでこの曲の勢いに圧倒されることが多いのでは。あとどちらもメロディが良い感じの曲を書くタイプなのでメロディが覚えやすいというのは人気曲になるセオリーみたいなものを感じてます。またImperatorzの曲はブレイクがとても良いのでそこも個人的なポイント。


【第9位】 Hardstyle Mafia x Jouni Herranen - Strong (Spoontech Records)

去年Genoxとの合作Vengeanceをリリースしてから活動を休止していたHardstyle Mafiaが2人から3人になって復活しました。屈強な男がまた1人増えて更にマフィア感が強くなったな...って思ってたんですけど、元々Hardstyle Mafiaは3人組で、途中で1人抜けて2人で活動してたんですね。そしてこの復帰の際にまた元の3人になって戻ってきた訳です。真ん中の一番デカイ男はHardstyle Mafia引退後、J-Stranger名義でTranceの制作を行っていました。

Jouni Herranenは18年にリリースされたKarmaでもコラボしたボーカリストです。最近のSpoontech Recordsは次々と古参が引退や移籍してしまい、もう数組しかいないって状態だったので初期勢が復活してくれたことは大変良いことだと思います。Vazardも復活したしね。

Hardstyle Mafiaの楽曲の特徴は壮大なブレイクとメロディや奥行き感のあるキックですね。この曲でも遺憾なく発揮されています。これぞSpoontechサウンドって感じです。


【第8位】 Sickmode x Cryex - Run Away (APEX Records)

Cryexは自分の最推しRawstyleアーティストですが、今年はDefqon.1 Homeに登場したり、Hardstyle.comの週間チャートで上位にランクインしたりして特に大きな飛躍を果たしたと思います。今年CryexはRessurectz、Vasto、Scarra、Qriminal、MC Synergyと共にAPEX Recordsを新たに立ち上げUpcoming Recordsから移籍しました。若干22歳、今後の活躍に期待です。

Sickmodeはもうお馴染みAggressive Records所属のRawstyleアーティストです。去年Maliceから分裂してソロで活動しています。キャッチーなサウンドで結構話題になりましたね。人気も高いです。あと曲のリリースペースが異常に早い。

そんな2人が合作したこの曲は2人の良さが存分に発揮されていると思います。キャッチーなボーカルやメロディ、Cryexによるピッチの高いアタックのキックとドスッドスッって感じの聴いただけで分かるSickmodeのキックが癖になる。Malice - Brutalizedを意識したかのようなピポピッ ピポピッも入ってます。

余談ですが、自分何故かAPEX Records公式垢にInstagramフォローされてるんだよね。これがAPEX Recordsマウントだ...!


【第7位】 Radical Redemption - Stronger & Better (Minus is More)

Rawstyle界の若き巨匠、Radical Redemptionの楽曲です。彼は今年のDJ Magランキングで80位にランクインしました。今年はアルバム制作と農業と動物との触れ合いばっかしていた印象です。

12月にアルバム「The Chronicles of Chaos」をリリースしました。この曲も収録されています。12月になるまでRadicalが箱でかかることはほとんど無かった(当社比)けど12月に入ったら結構流れるようになりました。やはりアルバムは偉大だ... 前作のアルバム「Command & Conquer」と比べて全体的にキックのピッチが落ちたというか、なんとなくキック印象を変えつつもRadicalっぽさ全開の楽曲が多数収録されてます。なんというか今年のアルバムは全体的にスルメっぽさがあるからリピートすると良いと思う。

Stronger & BetterはRadicalにしては綺麗目でしっかりとしたメロディと曲の後半に行くにしたがって盛り上がるような展開です。Street Codeみたいなスクリーチマシマシな曲も好きだけど去年のQlimaxのインパクトが強すぎたのでコッチにしました。


【第6位】 JDX - Making Memories (Scantraxx)

遂にあのレジェンドが復帰!JDX、実に9年ぶりの活動再開です。それまでは映画音楽の制作をしていたらしいです。2010年にリリースしたLive The Momentは今年のDEDIQATEDのHardstyle Top 25で堂々の1位を獲得しました。全ハードスタイラーが復帰を喜んだのではないでしょうか。

Scantraxxに戻って来てから、帰ってきた年にQ-Danceから曲を出したり、Headhunterzと共にQlimax The Sourceに出演したり。流石です。

この曲でもそうですが、今年のHardstyleはブレイクが派手で映画音楽っぽい、なんとなくクラブミュージックから新たな進化を遂げた曲が散見されましたね(特にQlimaxは凄かった)。そんなJDXの復帰曲Making Memoriesはそんな新時代のHardstyleの先駆けとなる曲ではないでしょうか。しかしながら従来の王道感のある感じにもまとまってます。ボーカルはお馴染みMichael Joです。アウトロすき。

MVでは去年のDefqon.1 Anthem担当のKELTEK、Phuture Noize、Sefaと共に写っているのでアンセム作りに協力してたのかもしれませんね。


【第5位】 Headhunterz - The Hunter And The Prey (feat. Sian Evans)  (Art of Creation)

言わずもがなHardstyle界のカリスマHeadhunterzの1曲。そういえば3月に来日しましたね。

ボーカルは去年Orange Heartも担当したSian Evans。もうヘディ曲のボーカルと言えばこの方みたいな所がありますね。

去年のQlimaxではこの曲がヘディのラストに流れました(リリース時にリメイクされたから聴き比べるとちょっと違うけど)。Dragonborn Part 2Dragonborn part 3 (Oceans Apart)も印象強かったけど、曲の勢いがコッチの方が好きだったのでコッチを投票しました。ブレイクからビルドアップに繋がるところが本当に良い。


【第4位】 The Purge & Ace - Wake Up (Spoontech Records)

Spoontechから出たThe PurgeとAceの合作曲です。今年The PurgeもAceもこの曲をリリースしてからSpoontechを抜けてGenox、Mind Dimensionと共に新レーベルSavage Squad Recordingsを立ち上げました。こうしてまた古参が抜けていくんや...

The Purge曲の特徴はボスッボスッって感じのキックです。聴けば特徴が掴めるタイプ。Aceは他のSpoontechアーティストと比べるとキックよりもベースが強めな感じです。普段の曲調は2人とも近いです。

とりあえずこの曲は1stドロップが良すぎる。それだけで4位に選んだといっても過言ではないかもしれない。特にThe Purge節が効いてて、ゾスッゾスッみたいなキックが最高。キックだけならこの曲がマイベストNo.1まである。Spoontech気になってはいるけどちょっと抵抗があるんだよな~って人は割かし聴きやすいThe Purgeから掘ってみるといいかもしれませんね。


【第3位】 Criminal Mayhem - Rampenlicht (TC Labs)

Criminal MayhemはTheracordsのサブレーベルであるTC Labsに所属しているRawstyleアーティストです。TC LabsはCriminal MayhemやKrueltyのようなSpoontechみがある曲を作るアーティストがいたり、ValidoやTomahawks、DistrixのようなRawphoricを書くアーティストもいるので気になる方は掘ってみるのもいいと思います。まぁ言ってしまうとかなりマイナーどころですけど...

先述した通りCriminal MayhemはSpoontechから曲出してそうな暗い感じの曲調が特徴ですね。というか合作曲ですがSpoontechから2曲ほどリリースされてます。彼の曲はキックも素晴らしいですがとにかくメロディとかスクリーチがとても良い。不気味な感じなのに盛り上がるし覚えやすい。彼が今年リリースした楽曲はどれも素晴らしいけど個人的に1stドロップが一番好きなRampenlichtを選びました。The Reasonではメタルっぽい曲調をブレイクに取り入れており幅も広いなぁって思います。


【第2位】 Malice - Stronger (Aggressive Records)

MaliceはAggressive Records所属のRawstyleアーティストです。19年にRoolerとSickmodeと共にAggressive Recordsを立ち上げGearbox Digitalから移籍しました。 この時のMaliceは今のSickmodeと2人組のコンビでしたが今は分裂し1人でMaliceの名前を引き継ぎ活動しています。

Maliceが分裂してから初のソロ曲でしたが、かなりインパクトのある曲をリリースしたなぁという感じです。Sickmodeが抜けるとここまで素直になるんか... Hardstyle.comでは週間チャートで1位を獲りました。

曲はとにかく強い・派手って感じです。2人組の時と比べるとかなり素直な曲になったかと思います。Maliceはブレイクでしっかりとした芯のあるシンセを使うのが特徴でしょうか。正直Xtra-Rawで感情的、エモを感じることってあまりないと思うんですよ。しかしながらこの曲は強さと共にどこか哀愁を漂わせるようななんとも不思議な感じです。なのであまりXtra-Rawを聴かないハードスタイラーにはオススメな曲だと思います。Maliceも分裂してから様々な感情に支配されていたことだと思います。あくまで偏見ですけど。


【第1位】 Genox & The Purge - Stand As One (Spoontech Records)

The Purgeは第4位に入れたWake Upの片割れです。Genoxもこの時はまだSpoontechに所属しており、後にSavage Squad Recordingsに移籍したRawstyleアーティストです。2012年からずっといたのに遂にいなくなってしまった...

自分もなんでこの曲がぶっ刺さったのか未だに分からないんですよね。キックもWake Upの方が好きだし... スルメ的要素があったのかも。実際リピートしまくってました。

The Purgeの力強いキックとGenox特有のキックロールが見事にマッチしており、メロディも覚えやすく盛り上がるような感じです。Spoontechは総じてKlaplong(Klaplongen)で暴れるのに適してますね。時々入るカァンって音がアクセント効いててとても癖になる。今年はこんなRawstyleばっか聴いてたのでランキングの偏りが凄いけど許して。



ピックアップ

個人的に良かったなと思う曲を紹介していきます。逆張りオタクみたいなんですけど、今年は有名・人気な曲ほど自分から聴くことは少なかったです。まぁそれはそのうちQ-Danceからランキングが出るだろうし、箱行ってれば自然と耳にすると思うので中々箱で流れない自分の好きな曲は自分で沢山聴くかって気持ちが強かったですね。Top10のうち5曲ぐらいは有名所だし許して。かといって全く触れないのももったいないので。

HardstyleとRawstyleで半々ぐらいに分けて20曲紹介します。Rawstyleはちゃんとリリース追ってたんですがそれ以外はサボってたので有名所で許して。というか自分が半ばXtra-Rawの住民と化してるのでほとんどダイマみたいなもんです。


①Brennan Heart feat. Enina
     - Born & Raised (I AM HARDSTYLE Anthem 2020) (I AM HARDSTYLE)

1月に行われたイベント「I AM HARDSTYLE」のアンセム。

壮大なブレイク、曲の展開などが古臭くてとても良い感じ。初めに聴いたときは結構感動しました。こういう感じのHardstyleが2020年に出てくれるのいいよね。こういう曲量産してくれ~~~

今年のBrennan Heartはアルバム「Brennan Heart & Friends」をリリースしたり、Armin van BuurenKayzoなど他ジャンルのアーティストとのコラボも多く、Hardstyleアーティストの域を超えてましたね。


②Timmy Trumpet, Will Sparks, Code Black & Toneshifterz
                                                                        – FUCK YEAH (Spinnin’ Records)

Houseの超有名レーベルSpinnin’ Recordsからリリースされた一曲。Code BlackToneshifterzがいるためにHardstyleになってそう。MVも秀逸ですね。

FUCK YEAHというEDMなどで使われがちなコールをそのまま曲名や1stドロップのサンプリングとして取り入れているのが斬新。


③Demi Kanon - Undercover (Scantraxx)

Scantraxx所属のアーティストDemi Kanonによるリリース。

Demi Kanonは相変わらず覚えやすく印象に残りがちなメロディを作るのが上手いですね。また2020年のHardstyle全般に言えることですが、キックが全体的にRawに寄って来てますよね。この曲もその例になぞっている感じです。自分がDemi聴き始めたのは18年リリースのCloserって曲からだったんですけど、この時期と比べると2年で結構キックの音色変わったなぁって思いますね。個人的には昔の方が好きです。


④Frontliner x Sander van Doorn - Like This (Spinnin' Records)

こちらもFUCK YEAHと同じくSpinnin' Recordsからリリースされた曲。Frontlinerは12、3年ぐらいにHardstyleの最前を走っていたレジェンドですね。今年はあらゆる曲調に挑戦してたっぽくてリリースも多めでした。Sander van Doornはエレクトロ・ハウスなどをリリースしている超有名DJだそうです。他ジャンルに疎いから詳しく知らなくて申し訳ない。I'm The MelodymanをRemixしてたのは記憶あり。

1stドロップはPsystyleっぽい感じになってます。Sander van Doorn要素はココとかでしょうか。2ndドロップ前にはイイ感じのフェイクドロップが入ります。ここが最高に気持ちいいですねぇ。そして2ndドロップも古臭くてFrontlinerの良いところが発揮されてるなって感じです。流石メロディマン。


⑤The Pitcher ft. Sam LeMay - Together As One (WE R)

The Pitcherはあまり注目されることは無いかもしれませんが、Nu-style黎明期である~2011年頃までHardstyleシーンの最前線で曲をリリースしていたレジェンドofレジェンドです。15年あたりからRawstyleに転向してたのでRaw好きな人は聴いてみると良いと思います。18年にFusion RecordsからWE Rに移動し、新たな形のHardstyleを生み出し続けています。

さて、最近のThe Pitcherの曲はピョーーみたいなリード音の曲が多くリリースされていましたが、この曲は打って変わって昔のThe Pitcherを彷彿とさせるような曲の展開、曲調、音色が盛り込まれており、This Is Who We Areが好きな自分にはぶっ刺さりました。

このピックアップ見れば分かるけど、自分古臭いの好きすぎでは... Demiの所でも書きましたが最近のHardstyleの主流がRawphoricに寄ってきているので昔のサウンドに回帰したがってるのかもしれません。


⑥Audiofreq - The Cure (Audiophetamine)

Dirty Workzのサブレーベル兼個人レーベルのAudiophetamineからリリースされた「Retrospective EP」の中の一曲。AudiofreqはHardstyleだけではなく、UK HardcoreやFrenchcoreなどもリリースしており高い評価を受けてますが、このEPはHardstyle Classicsを意識して制作された古臭いHardstyleが好きな人にはうってつけのEPです。

聴いただけで分かる通りめちゃくちゃ古臭いです。ただ古臭い中にも今のAudiofreqのセンスが光っていて良い感じのサウンドですね。こういう曲が2020年に出てるのがありがたい。

ちなみにこのEPはExtended(イントロ・アウトロ)が無いので、クラブではかかりづらいのが難点。最近のAudiofreqはイントロが無いのばっかりなので個人的減点ポイントだったり。


⑦Da Tweekaz x Harris & Ford - Moskau (Kontor Records)

Da TweekazはDirty Workz所属のグラサン二人組アーティスト。Hardstyleにハマった際にまず耳にするアーティストではないでしょうか。今年のDJ Magでは100位以内から漏れてましたね。Harris & FordはオーストリアのDJだそうです。様々なジャンルのアーティストとコラボしており、今年はHardstyle界隈でもちょくちょく見かけるようになりました。

原曲はDschinghis Khan - Moskau。日本でも「もすかう」として空耳Flashが大量に作られた有名曲です。ちなみに歌詞はドイツ語です。ダツイ達のMoskauはこの曲を完全にHardstyle仕様に仕上げています。ブレイクでは原曲のイントロからサビまで全部カバーして、2ndドロップは原曲メロディとオリジナルメロディで組まれています。

2ndドロップや3rdドロップの前半のキックが昔のDa Tweekaz感があって好きです。というのもDa Tweekazは18年のForeverあたりから一気にキックの音色が90°位変わりました。それこそRawphoric寄りになったのでKomonとからへんのキックが好きだった自分は最近のダツイに関してはうーんって感じだったんですよね。なのでこういう曲がリリースされるととても嬉しいです。


⑧Maxxus & Anklebreaker - Power Of Light (Dutch Master Works)

Dutch Master Worksは2005年にShowtekが建てた超老舗レーベル。ShowtekがEDM方面での活動をしているので半ば新人発掘を行うような知る人ぞ知るレーベルになってしまいました。

MaxxusはDutch Master Works所属のロサンゼルス在住のアーティスト。AnklebreakerはピアノでHardstyleをカバーした動画を出しており、そのうちメロディ屋として数々のアーティストとコラボするようになった方です。

Maxxusによる王道感のあるキックと、Anklebreakerによる耳に馴染むメロディが見事にマッチしている良い曲です。


⑨Sound Rush - Sticks & Stones (Rave Culture)

Rave CultureはW&Wが2018年に設立した様々なジャンルを取り入れてリリースしているレーベルです。Sound RushArt of Creation所属の二人組アーティストで、今年やっと1stアルバムをリリースしました。「Embracing The Madness」ではRawstyleアーティストのD-Sturbと異色のコラボをしてくれました。

Sound Rushもダツイよろしくキックの音色が変わってきてますね。去年リリースの曲は結構好きなんで個人的にちょっと悲しいんですけどね~。でも今年も相変わらずの素直なメロディでSound Rushらしさをみせてくれました。


⑩Zany & DV8 - Wilde Gullie Bas ?! (Galactixx RMX) (Fusion Records)

Fusion Recordsは2002年に設立された老舗レーベルです。昔はHardstyleシーンの第一線を築いていましたが、Dutch Master Worksよろしく今は新人発掘を行っているようなレーベルになってます。昔から他の人気レーベルと比べて、ちょっとダークで、しかし王道感のあるHardstyleを提供し続けています。

原曲は2008年リリースのZanyのアルバム「The Fusion of Sound」の最後に収録されてます。原曲は2008年リリースとは思えないほど強力なキックとDV8の勢いの良いMCで構成されてますが、このリミックスはそれを超した2020年なりの力強さがあり、3rdドロップではBPMが跳ね上がりHardcoreパートになります。

Galactixxは去年まではWE Rで良質なEuphoricをリリースしていましたが、今年からRoughstateの子レーベルであるRough RecruitsからRawphoricをリリースし始めました。このRemixもRawphoric寄りですね。


⑪So Juice - Nowadays Music (Gearbox Digital)

Gearbox Digitalはめちゃくちゃ激しいRawstyle、Xtra-Rawをリリースしている2012年に設立したレーベルです。本社はオランダではなくスコットランドです。またRawstyleだけではなくEuphoricなどを取り扱うサブレーベルも抱えています。Rawstyleが好きな人がまず通るレーベルだと思います。

そんな老舗レーベルであるGearbox Digitalから今年大型新人がデビューしました。それがSo Juiceです。彼がデビューしたのはアルバム「Gearbox Presents Lockdown 2.0」に収録されているYou Don't Knowでした。新人とは思えないほどのクオリティの高さと、ファンキーな感じの特徴的なブレイクと力強いキック&ベースがSickmodeやCryexを彷彿とさせる感じがします。

ちなみにSo JuiceはOrianという名義でUptempo Hardcoreを制作しています。力強いサウンドはここから発揮されてるんでしょうかね。


⑫Hatom - God Drug (Spoontech Records)

Spoontechの中でもかなり独自の路線を突っ走っているのがHatomです。

God DrugはSpoontechでは中々聴けないピッチの高いキックや、Donkを使用したドロップが盛り込まれている一曲です。HatomがSpoontechから曲を出し始めたのは去年からでしたがこの1年でSpoontechのサウンドを大きく変化させた感じがします。東京のクラブイベントでも他のSpoontechアーティストの曲と比べて結構流れてましたね。

彼のRawstyleはかなり特徴的ではありますが、そこがHatomの良さでありSpoontechサウンドにハマるきっかけになるかもしれませんね。


⑬MDB - Take It Back (RSLVD Records)

Unresolvedが設立したRawstyleやUptempo HardcoreをリリースしているRSLVD Recordsからの一曲。MDBはイタリアのアーティストらしいです。Euphoricを取り扱うレーベルActiva ShineではエモいHardstyleをリリースしていたのにも関わらず、Rawstyleレーベルに来たら凶悪なサウンドとキックロールマシマシな曲を書くので驚きです。

この曲もキックロールとノリの良いスクリーチが組み合わさってとてもいい感じです。こういうノリが良いRawstyle大好き。

彼のRawstyleはまだ3曲しかリリースされていませんが、Hardstyle.comのランキングに載るぐらい人気もあったっぽいのでこれからの活躍に期待です。


⑭Ephesto - Spicy Bits (Upcoming Records)

Upcoming RecordsはかつてCryexやVastoなど今のAPEX Recordsのメンバーが在籍していた、Rawstyleアーティストの新人発掘を行っているレーベルです。EphestoはUpcoming RecordsやBlackbox DigitalからRawstyleをリリースしている比較的新人のアーティストです。

この曲も一部の日本Hardstyle界隈では話題になりましたね。キックのアタック部分を違うピッチで重ねているのが特徴的で、よりキックの力強さを演出しています。またEphestoはポーーーみたいなリード音が特徴だったりします。


⑮Delius - Stamp On It (Rough Recruits)

DeliusはRough RecruitsからRawphoricをリリースしているオランダのアーティスト。

キックはそこまで突飛した特徴は無いものの、Deliusはメロディセンスとスクリーチがとても良く、こちらはRawphoricなのにノリが伝わってくる曲が多い印象です。今年デビューした若手なのでこれからに期待ですね。


⑯Sasha F - Shamaniac (Upcoming Records)

Upcoming Recordsはなにも新人発掘をしている訳ではなく、Sasha FUnkindといったベテランの曲もリリースしています。Sasha Fは2001年頃から曲をリリースしており、2008~2010年頃からHardstyleをリリースし続けるようになりました。

古に存在したレーベルTILLT!時代からダークな感じのHardstyleを書いており、その才能を生かしてSpoontech Recordsからのリリースを16年まで行っていましたが、それ以降はあらゆるレーベルから良質なRawstyleをちょいちょいと出しています。

この曲はSpoontech時代のSasha Fを彷彿とさせるようなダークな感じがするRawstyleです。このような昔の不気味な雰囲気と、かといって昔に取り残されていない今風のスタイルを見事に融合させてるのが本当にプロだなと感じる部分ですよね。


⑰Kinetic - Prevail (Free Release)

Kineticは今年の終わりに突如フリーで曲を公開した完全新人です。何やらSavage Squad Recordingsのメンツと交流がありそうなので、今後正式にデビューするかもしれない。

曲調もSavage SquadのThe PurgeやMind Dimensionとよく似たダークな雰囲気。来年以降に期待ですね。フリートラックなので皆もDLしてクラブで流そう。


⑱Avoc - Ignore You (Gearbox Digital)

Avocは去年Gearbox Digitalからリリースされたコンピ「Dedicated To The Future」にてWho I Amでデビューしました。(このアルバムのCryex - Monsterめちゃめちゃオススメだから聴いてほしいというダイマ)

Avocが注目を浴び始めたのはコンピ「Gearbox Presents Lockdown」に収録されているこの曲であろう。何と言っても特徴的なのはそのキックロール。Gearboxは最早なんでもアリだな...

どうやらGearbox DigitalのサブレーベルのGearbox Revolutionsから曲をリリースしていくようであるが、このサブレーベルの存在意義が分からない... おそらく新人はここで出してみて、人気が出たら親レーベルで曲をリリースしていくのかもしれないですね。


⑲Kruelty - Failure (TC Labs)

Krueltyは去年TC Labs(Theracords LABS)からデビューした新人アーティスト。同じレーベルのCriminal Mayhemと同様にダークなRawstyleアーティストとして曲をリリースし続けています。

その曲調のためThe PurgeのRemixやMind Dimension、Vyralとの合作曲をSpoontechからリリースしている。The PurgeのEP「BLOODY SLIME」ではコラボも果たしています。

Criminal Mayhemと曲調が似ているため、どっちがどっちだか分からなくなることもあるが、Krueltyの曲はブレイクがCriminal Mayhemに比べればそこまで壮大な感じではなく、3ndドロップではしっかりとしたメロディを組んでいることが多いイメージ。この2人は個人的に活躍してほしいと思ってます。


⑳Deviouz - Melt Away (Upcoming Records)

彼も2018年にデビューしたばかりの新人Rawstyleアーティスト。彼の本拠地はオランダではなくオーストラリアのシドニーらしいです。UpcomingやGearbox Revolutinsなどから曲をリリースしていますが、実際はHard Music Records Rawに所属しています。親レーベルのHard Music Records自体は2010年から続く老舗レーベルです。

彼の曲はXtra-Rawではありますが、Gearboxのような激しさとSpoontechのようなダークさを兼ね備えているのが特徴的ですね。個人的には大好物なのでこれからに期待しているアーティストの1人です。


おわりに

とまぁこんな感じで簡単に紹介してきましたがいかかがでしたかね。結構適当に感想を述べただけなので、後は激リピしてもらって良さを理解ってくれたら幸いです。あとRawstyleばっかなのは許してくれ。

私事ではございますが、来年4月から就職の為に東京のクラブイベントに赴く頻度がガタ落ちします。今までお世話になりました関係者各位には感謝しております。これからも日本のHardstyle界隈のさらなる隆盛を期待すると共に自分もその一端となれるように色々勉強していきたいと思っております。

以上、るちあし a.k.a. Slash-Mでした!

↓前回の記事
https://note.com/luciaminnu/n/naec9073241d1

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