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韓国水安堡旅行#06.2度目のサウナで学んだのは、サウナは自由だ!ということ

 前回の続きです。

 水安堡スアンボ(수안보)での人生初サウナの翌日、早速、人生2度目のサウナに挑戦しました。

◆他を見て学ぶ

 身体を洗って、温泉に浸かって、さあ、50度の宝石ミストサウナに向かいます。

 「すんごく熱いわよ」

 ちょうどサウナ室から出て来たアジュンマ(おばちゃん)が、わたしに向かってそう言い捨てました。うん、サウナだからそりゃあ熱いよね。

 前日とは異なり、この日は入れ替わり立ち代わり、人が出入りしていました。わたしが入ってすぐに、サウナ慣れした雰囲気のアジュンマが入室し、闊歩しながら目の前を通り過ぎます。そしてそのまま向かいのベンチに堂々と座ると、顔全体をタオルで巻いて覆いました

 大変失礼だとは分かりつつも、わたしの人間観察が始まった瞬間です。

 なるほど。アジュンマは、頭隠して尻隠さず方式を採用されたのですね。

 わたしはというと、タオルは下に敷いて座っていました。それはベンチが石でできているため直接座ると熱そうだからというのと、タオルを敷くのがサウナの礼儀だと思っていたからなわけですが、実際に来てみると、ここでは半々といった様子でした。

 確かにタオルで頭を覆うとミストが直接来ないので、息苦しさは軽減される気がします。しかしアジュンマの場合は頭に掛けるのではなく、頭と顔をぐるぐるに覆っています。

 息苦しくないのかあ・・・。

 予想が当たったのか偶然だったのか、アジュンマはすぐにタオルを外しました。それから少しして立ち上がり、今度はタオルをベンチに敷くと、その上に横たわったのです。ベンチは足を立ててようやく横になれる程度の長さです。「あつい、あつい」と言いながらも、その場に似つかわしくないほどに堂々とした(無防備な)格好に、わたしは少々面を食らってしまいました。

 サウナで横になるって考えはなかったなあ・・・。

◆過ごし方は人それぞれ

 アジュンマは去り、それと入れ替わりに、別のアジュンマが入ってきました。

 どうやらこの方は、座らないタイプのようです。これまた勇ましい様子でサウナ室の中央に仁王立ちし、時にゆっくりと身体を回転させてはミストを浴びて、出て行きました。

 なるほど。そういうパターンもあるのね。

 サウナの後の過ごし方も様々なようで、水風呂に入る人、サウナ室の手前にあるサウナチェアで休む人、ただ座っておしゃべりする人、意外にもそのまま温泉に浸かる人もいました。温度が低めの38度だったからかもしれません。

 わたしはこの日、50度のミストサウナに2回、90度のドライサウナに1回入りました。サウナに入った後は、毎回水風呂で身体を引き締めます。熱くなった身体がじんわりと水の温度に癒されていく過程が、とても心地が良かったです。

◆つまりサウナは自由

 2度目のサウナで学んだのは、つまりサウナは自由だということです。皆さんそれぞれ、好きなように自分だけの世界に浸り、その時間を楽しんでいるようでした。

 上記以外には・・・

  • 床に座っている人がいた(ベンチは空いているのに)

  • 床でストレッチしている人がいた(しかも90度のサウナで。倒れないかと見ているこっちが心配)

  • ほかのベンチが空いていても、真横に座られることがある(バスでもたまにある経験をまさかの裸で体験)

  • サウナ用クッションを持参するも良し(ベテランさんはそうしていた)

  • タオルはベンチに敷いても、髪を巻いても、頭に掛けても、ストレッチに使ってもいい(タオルはふたつ持参したいと思った)

 さて、サウナと言えば「整う」ですが、自分が整ったのかはよく分かりませんでした。分からなかったということは、整うまではいかなかったのだと思います。でも、あと2、3回挑戦すれば感覚が掴めるかも、とも感じました。

 ただし、問題が一つ。

 この2日間で、どうもサウナ室にいると不安感が募る自分に気がつきました。この狭い空間で閉じ込められたらどうしよう、という恐怖感。そのせいもあって、座るのはいつもドアから一番近い場所です。1、2度入れば慣れるだろうと思っていましたが、意外にも最後までこの恐怖感は拭い切れませんでした。

 あれ? ひょっとして閉所恐怖症かな?

 まさかの新しい自分を発見した、水安堡でのサウナでございます。

(おわり)


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