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韓国で登山#01.鞍山を歩く~みんなに優しい登山コース~

 つい空を見上げて風の香りを嗅ぎたくなるような暖かい気候は、鮮やかな緑色の世界を連れてきてくれました。

 韓国でも登山(등산)は人気のアクティビティです。以前はアジョッシ(おじさん)・アジュンマ(おばさん)の趣味と思われていましたが、最近は若い世代や外国人の姿もよく見られます。

등산(トゥンサン):登山

鞍山(안산)

 先週、ソウル市西大門区ソデムング(서대문구)にある鞍山アンサン(안산)に登ってきました。

 標高296mということで、険しい岩場を上ったり、山小屋で一泊したりするような本格的な登山ではありません。軽いハイキング、いや、散歩感覚で気軽に楽しめる山です。


◆滝と川

鞍山の麓、西大門区庁の裏手にある人工の滝と噴水です。
家族連れの方がたくさんいました。
水車がある向こう側に渡ります。
これは味噌や醤油を作る際に使用する壺で、ハンアリ(항아리)といいます。
ここに置いてあるのはおそらく飾りだとは思いますが、雰囲気を演出するには十分です。
そういえば、昔通っていた大学キャンパスの裏に、登山で有名な山がありました。
おかげで周辺には平日週末問わず多くのアジュンマ達がいたのですが、その全員がパーマを掛け、眩しいほどの蛍光ピンクの登山服を着てリュックを背負うという、お揃いの姿をしていました。
ある日のこと、韓国語のクラスで「韓国を外国人に紹介する」というテーマの下作文を書いて発表することになったのですが、ニュージーランドから来た友人はそんなアジュンマ達を見て、「登山服はアジュンマの制服です」と言いました。その言葉に、その場にいた全員が納得したのは言うまでもありません。


◆池とカモ

ーー閑話休題。
登り始めてすぐに池が現れました。静かな憩いの空間です。
池ではカモが2羽泳いでいました。
まるで「他のカモには内緒だよ」と言っているような、2羽だけの秘密の空間です。
「せーの、ぃよいしょ!」


◆それは人工物

所々でクラシックが聞こえてくるなあと思っていたら、ありました。
岩のふりをして潜むスピーカーです。
折角だから自然の音を楽しめばいいのにとも思いましたが、邪魔をするような巨大な音でもなく、むしろ遠くから聞こえてくる車の音や鳥の鳴き声にかき消される程度の大人しいBGMでした。
階段はいつ登ってもきついです。
毎週のように漢江まで走っているのは何だったのかと思うほどの、ひぃひぃ、はあはあ・・・。
決して長くない階段を頑張って上ると、車道に出ました。


◆みんなに優しい登山道

なだらかな車道を少し歩くと、再び登山道に入ります。
その入り口には、誇り・・・ちがう、埃(ほこり)を払う機械がありました。
赤いボタンを押すと、ホースから強烈な風が吹き出します。
その隣には、車いすの充電スポットもありました。
この充電スポットからも分かる通り、登山道は車いすでも来れるように整備されていました。
もちろん山なので多少の上り下りはありますが、基本的には緩やかな坂道で、就学前の子ども達も遊びに来ていました。
途中途中でこのような展望台が設けられています。
こうしてみると、ソウルは山に囲まれた街だということが分かります。
しっかし、アパートだらけだなあ・・・。
こういう光景を見る度にアリの巣を思い出すのは、私だけでしょうか。
はっ!あの黒い岩は何だ???


◆下って食事へ

歩いたのは2時間弱でしょうか。いや、1時間ちょっとかもしれません。
ここから独立門(독립문)方面へ降りて行きます。


 この後は西大門へ行って、遅めのお昼を取りました。
 メニューは、スンデ抜きのスンデグク(순대국)です。

 その様子は次回にて・・・。

 ではでは。

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