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「闇ジェムに栄光あれ」

目次
・はじめに
・ジェムカンの入り口は「闇」
・1オタクを床にした「美シキ歌」
・2Bの美
・ジェムカンに栄光あれ

-はじめに-

 2021年1月8,9,10日に行われたGEMS COMPANY 2ndライブ「プレシャスストーン」、1ファンの身である私にとってもかけがえのない人生の1ページとなりました。
このライブ全体に関する記事や感想については、ファンの皆様、そして企業のレポート等、多くの素晴らしい文章が既に発表されているため、私からは割愛させていただきます。というより、今更私が拙い文章が出したところで、恥ずかしい思いをするだけかと思います。
(ライブの光景や歌声が思い起こされるような素晴らしい文章の数々を書いてくださった全ての皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。本当に、本当にありがとうございました。)

 ・・・いや、おいちょっと待て、るきあ。そんなこと言ってるのにこんな文章書いてるのは一体どういう意味だ。そうお思いの方も沢山いらっしゃるはずです。ですが、確かに私はこう述べているのです・・・
「こ の ラ イ ブ 全 体 に 関 す る 記 事 や 感 想 に つ い て は ...」
 はい、そうです。今回の文章は「ライブ全体」ではなく、「とある楽曲」に焦点を当てた感想、考察となります。その楽曲というのは・・・

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ノルマンディー


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ガダルカナル
(今回は特にガダルカナルについて)

以上の2曲となります。

-ジェムカンの入り口は「闇」-

 語彙力欠乏症+アーカイブ公開期間終了直前であるにも関わらず、文章を書こうと思った理由。本題に入る前に、それについてまず説明していこうかと思います。恐らく長くなりますがお許しください。
 私がこうしてジェムカンを追うきっかけ、それは「舞台ヨルハ ver1.3a」で聴いた闇ジェムによる「ノルマンディー」「ガダルカナル」の歌唱でした。
 私はヨコオ作品沼出身者で、沼にどっぷりと浸かる過程で舞台ヨルハシリーズで代々歌い継がれてきたノルマンディー、ガダルカナルの両曲(以下、両曲を出す場合は『ノルガダ』と略する)を愛するようになりました。
 これまで歌われたノルガダについてですが、闇ジェム版ノルガダが生まれる以前には、「舞台ヨルハ ver1.0」「舞台ヨルハ ver1.1」で歌われ、音源として一時期販売されていた「ヨルハ版ノルガダ」、「NieR」シリーズや「ドラッグオンドラグーン」(DOD3)でボーカルを務め、女神のような歌唱により作品を彩ったエミ・エヴァンスさんと、「NieR Automata」ED曲である「壊レタ世界ノ歌」を熱唱した河野万里奈嬢の二人による「音楽劇版ノルマンディー」、そして劇中で四号を務めた元モー娘。田中れいなさんと万里奈嬢の二人による「音楽劇版ガダルカナル」がありました。
 これらのいずれも私にとっては最高の作品でした。ヨルハ版ノルガダを歌った「ヨルハ」はDOD3で後藤さんのギターと共にウタウタイ戦BGMを歌った方々ですし、音楽劇版ノルマンディーを歌った二人(特にエミさん)は世界でも評価されたNieR音楽を紡いだ偉大な方々ですし、音楽劇版ガダルカナルを歌った田中れいなさんは日本を代表するアイドルであるモー娘。の元メンバーですし、そのような方々が歌ったノルガダは素晴らしい楽曲に間違いありません。

 この際正直に申しますが、舞台ヨルハ1.3aで「GEMS COMPANY」なるアイドルグループがこのような歴史を持つノルガダを歌うと聞いた時は、
「どこの馬の骨とも知らんようなアイドルがノルガダ歌うんか・・・そんなんだったらヨルハ版音源持ってくればよくね?」
と思っており、満足できるようなノルガダは聴けないだろうと内心諦めておりました。
 しかし、舞台内で実際に闇ジェムのノルガダを聴いた時、思わず震え上がりました。あまりの素晴らしさに音源じゃないかと疑い、劇中盤と終盤のノルマンディーを聴き比べたものの「『機能停止する』の『のう』が明らかに違う・・・!」ということに気付き、ジェムカンはちゃんと生歌で真っ向から勝負しに来ているアイドルなのだと感じました。(何でそこですぐジェムカンを追わなかった・・・)
 それから3か月後公開されたガダルカナルのMVで初めてジェムカンの姿を見ることとなり、そこ経由で形而境界に度肝を抜かれた結果今に至ります。

(余談ですが、ガダルカナルMVを初めて見たときは、ユキノくんは男性、みこみこは清楚な女の子だと思っていました。まさかユキノくんがこんなにカッコ可愛くて、みこみこがやべー奴だなんて思ってもみませんでしたよ、ええ・・・) 

 このようなジェムカンとの邂逅を果たした私にとっては、闇ジェムの二人とノルガダへの思いは並々ならぬものがあります。この楽曲を好きでいなければ、そして彼女たちがあの場で先代のノルガダに劣らない歌唱を見せてくれなければ、こうしてジェムカンを追うことも無かったかもしれないのですから。
 そんな私は闇ジェムの二人が今回見せてくれた歌唱とダンスに大変強く心を揺さぶられ、ここに駄文をしたためることと相成りました。
 上にも書いたように、今回はガダルカナルを中心に書いていきたいと思います。
 何故、ガダルカナルだけなのか?ノルマンディーはいいのか?という点に関してですが、こちらは単純に「ガダルカナルはライブ初公開だから」というだけでなく「ガダルカナルは二人の違いが大きく出ており、各々の特徴に感動した」からです。本当に「感動した」のです。1公演目で初めてライブでのガダルカナル歌唱を聴き、そしてダンスを見た時、実は泣いておりました。曲が終わった後、泣きながら左手を右胸に当て「人類に栄光あれ!」と一人叫びました。
 ガダルカナルの何がそんなに私の心を揺さぶったのか、ここからは「歌唱」「ダンス」の観点から、同じく闇ジェムが歌ったノルマンディーと比較しつつ語っていこうかと思います。

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-1オタクを床にした「美シキ歌」-

 まずは「歌唱」からガダルカナルの良さを語りたいと思います。
 ・・・の前に、前提として2B,9S衣装を身に纏った二人に、私は「長谷みこと」「赤羽ユキノ」とは異なる「2B」「9S」の姿を投影しており、その合致があってこそ私はライブでのガダルカナルに感動を覚えているのです。
 それでは本題に。舞台、MVでのガダルカナルとはまた違った歌唱となったライブでのガダルカナル。私が感じた大きな特徴として「みこみこの無機質感」「ユキノくんから感じられる力」が挙げられます。

 ここで「NieR Automata」をプレイした方に想像してほしいことがあります。「2Bと9Sが歌を歌ったとしたらどんな歌い方をするだろうか」ということです。感情を表に出すことは無い2Bは歌でも感情は出さず、歌の技術や美しさで勝負するだろう。一方の9Sは技巧を凝らしつつ、そこに魂を交えて心を動かしに来るのだろう、のように私は考えました。そしてその歌唱こそ、みこみことユキノくんが彼女たちの衣装を身に纏いながら行った歌唱なのではないか。
 4公演目のガダルカナルを例に挙げるとするならば、間奏明けからサビに向かっていく箇所がそれがわかりやすいかと思います。

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「嘔吐を 病を 痛みを 生み出す」
とその後の
「意識を 記録を 機械を 滅ぼす」
 ユキノくんは「意識を」に入った瞬間声が大きくなり、声の圧も強くなります。ヨルハ版、音楽劇版のいずれもユキノくんと同様の歌声の変化があります。一方、ここでみこみこの声の大きさはほぼ一定です。(私の耳がおかしくなければ)私はこの部分を聴き「舞台での観客へ訴えかける歌唱やMVでの歌唱とは違う『2B』のガダルカナル」であると強く感じました。
 それと同時に、ユキノくんの「意識を」以降の力強さは、ヨルハ版の無機質さではなく、音楽劇版での強い感情が感じられる歌唱に近い「MVでの歌唱よりも力が増した『9S』のガダルカナル」であるとも感じました。

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 同じ闇ジェムの歌唱曲であるライブでのノルマンディーは、同じフレーズを似たような歌い方で交互に歌うやまびこのような歌い方であったり、同じ箇所を二人で同じように歌う鏡のような歌い方が用いられている、「同一性」を表に出した曲であると感じました。ノルマンディーの同一性は機械毎の性質の均一さを表していて、ガダルカナルの非同一性は機械毎に持つ個性を表しているような感じがするなぁ、闇ジェムのガダルカナル、てかノルガダ最高、闇ジェムに栄光あれ・・・と超絶暴走深読みオタクは思うのでした。(万が一にもこんなことまで考えて歌唱が行われていたら一生闇ジェムにひれ伏します)

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-2Bの美-

 次はダンスの視点からガダルカナルで限界極まっていきます。
 ダンスに関してはとにかくこれが言いたいです。

「みこみこに2Bが宿っていた」

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「みこみこに2Bが宿っていた」

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「みこみこに2Bが宿っていた」

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 みこみこの動きは腕の運び方、肩の使い方、手首、指先、顔の傾き具合に至る細部の細部まで拘られていました。ダンスとか全然わからない私でもそう感じるほどに圧巻でした。何度見てもその美しさに感嘆の声が漏れてしまいます。2Bを知るほとんどの方が「これは2B」と言うだろうなと思ってしまうほどに2Bでした。

 強くそう感じた、かつどうにか画像で示せそうな箇所を3点画像を出しながら述べていきたいと思います。

 1点目は「君の甘い声」の部分で行われる左右往復ターン。
(ここ好きすぎてスクショ頑張りました)

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 ここのみこみこの軸が乱れない、舞うかのような綺麗なターン。
 これを見て私はとある動きを即座に思い出しました。

 こちらの動画の3:11秒から始まる「大型剣 弱長押し」で2Bが行う華麗なターン。
 そう。つまりあそこのみこみこは紛うことなく2Bなんですよ。あの美術品のようなターンはみこみこに2Bが宿っている証なんですよ。
 このターンを1公演目で初めて見た時の衝撃、感動と言ったらもう・・・あの時の感情は今の私には言の葉として紡ぐことが非常に困難なものだった、と形容するしかありません。当時涙を流したことだけは覚えています。

 次行きましょう、次。
 2点目は間奏部分で行われるステップ。

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 この箇所なのですが、注目していただきたいのはみこみこの首。(うっわ、画像だとわかりづらい・・・)
 ステップを左右に2往復するのですが、その度に首が傾くんです。最初はただ体の軸に合わせて動いていると見ていたのですが、どこか機械っぽくなっているんです。ちょっと私も何でそう見えるのか気になって、何度かその箇所を注視していました。そうしたらわかりました、みこみこの妙技が。
  どうやら「首傾け(ステップ後の軸より深く)→ステップ→反対側に首傾け(ステップ後の軸より深く)→ステップ」としているみたいです。(目視の限り)実際やってみるとわかるかもしれませんが、結構複雑で難しいです。(※あくまでも個人の感想です)つまり、人間が普通は取ることのない動きをしているのです。
 人間にとっては不自然な動き。この小さな動きを取り入れたことにより、機械らしさを表現するに至ったみこみこ。見れば見るほど彼女の努力を感じられるといった箇所となっております。

 みこみこのダンスの素晴らしい点、挙げていけばキリがありません。間奏が始まってすぐにある、両腕を波打たせるようにしながら舞台上を縦横無尽に駆けるシーン、「今も聞こえるよ」の場面で顔を少し横に振るシーン、はける瞬間まで気を抜かない機械らしい歩き方。みこみこのガダルカナルでのダンスは全てが美で彩られているんです。

みこみこがその身に纏うのは2B衣装。艶のある黒いゴシックドレス、全身をドレスで覆いながらもところどころ姿を見せる肌色、貴婦人のような白いロンググローブにサイハイブーツ。全世界で多くの人々の心を掴んだ美しさを持つこの装束に袖を通すだけでも、相応の美しさは得られるんです。
 しかし、そこにみこみこは更なる美を足し合わせて、本物の2Bに近い美しさを得たんです。みこみこに2Bが宿っていたと言うより

「彼女は2Bだった」

 これがガダルカナルでのみこみこの舞に相応しい感想ではではないでしょうか。

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-ジェムカンに栄光あれ-

 長々と書いて参りましたが、ここまで読んでくださった方がもしいらっしゃるのであれば、その皆様に厚くお礼申し上げます。
 ファンとしてこのような長文を書くというのは、生まれて初めての体験でした。普段、400文字の大学のレポートでゼーハーと疲弊しているのですが、こうして書きたいことが山のように溢れてくるというのは不思議なものですね。ふと思い立ち、書き始めたのは夜中の4時。気が付けば太陽が傾き始めた13時半。眠気が微塵も起こらないような楽しいひと時を過ごすことができました。
 この文章を読んで闇ジェム、ノルガダ、あわよくばヨコオ作品の素晴らしさに気付いてくださる(闇ジェムが素晴らしいのは、この文章を読んでくださる方にとっては太陽は東から昇るのと同じように当たり前なことだとは思いますが・・・!)方がいらっしゃれば、文章書き冥利に尽きます。
 
ここからはちょっとというよりかなり個人的な願望なのですが、今後闇ジェムを筆頭にジェムカンメンバーにはヨコオ作品と関わってほしいなと。マヤたそが以前「ニーア配信したい」と言っておりましたが、そこからヨコオさんとの仕事が増えたりなんてしたら、ヨコオ作品からジェムカンを知った人間としては嬉しいことこの上ないですし・・・!しずしーイニシエノウタデュオも聴きたいし、声優参加とかも嬉しいし、夢が広がります!そして、闇ジェムにはDOD3のウタヒメ戦BGMを後藤さんのギター付きで歌ってほしいなと・・・(みこみこには『恐れ多すぎでしょ』と返されましたが)原曲はノルガダを歌ったヨルハが歌唱を担当していたので、絶対いける!!みこみこは「防来」「友歌」、ユキノくんは「出蠢」「侵贖」、二人で「踊祝」なんて完璧だと思うんですがどうです???(オタク早口)
 ・・・何はともあれ、今後の闇ジェム、そしてジェムカンの行く末に希望や幸せ多からんことを!(もちろん、ジェムカンに関わる全ての方にも!)

スクリーンショット (7557)

ジェムカンに栄光あれ!

(左手は胸の前に添えるだけ)


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