#190 縁の下の力持ち 足関節の距骨
日常生活などを安全に、安定して形で送るためには
足元の土台を機能させていくことが
大切になります。
一般的には、身体の土台の話になりますと
骨盤の話をされる方が多い印象です。
実際に地面とダイレクトに接しておりますのは
足関節になりますので、
こちらを土台として考えたほうが
良いのではないかと思います。
意外と足関節周りを意識されている方は
少なかったりします。
足関節を含めまして、足の後半部を担っている
骨の集まりを足根骨といいます。
足根骨は7つあり、種類は下記になります。
・踵骨
・距骨
・舟状骨
・内側楔状骨
・中間楔状骨
・外側楔状骨
・立方骨
この7つの骨の中で、キーポイントになりますのは
距骨になります。
距骨という骨は、 普段生活しているうえでは
なかなか聞くことがないかと思います。
最近の研究では、距骨の傾きや足の環境によって、身体の不調に影響を及ぼすことが
わかってきております。
距骨は、
足関節(足首の関節)を構成する骨のひとつで、
足関節の構造や機能に重要な役割を
果たしております。
【位置】
くるぶしの内側にあり、一辺が約3cm程の
ハートの形をした小さな骨
【特徴】
筋肉の付着がなく、自由な反面、
全体重がかかるためずれやすく、
一度ずれると自力では元に戻れない
筋肉がつかない代わりに
靭帯が豊富に付着しており、
足首や下腿の骨がバラバラに
ならないように制動している
【足関節における役割】
距骨と脛骨、腓骨の3つの骨で構成される
足関節を構成し、つま先を上下に向ける
動きに関わる
上記の特徴にありますように、
距骨には筋肉が付着しておりません。
この特徴は全身に数多くある骨の中でも
距骨だけに見られる特徴であります。
距骨は膝下にある2つの骨、腓骨と脛骨に
挟み込まれるようにつながっており、
足首のほぼ中央に位置しております。
踵骨の上にあって脛骨を下から支え、
歩行や運動の際は体重を支えながら
前後左右のバランスを取る機能を持っています。
距骨は二足歩行にとりまして、
縁の下の力持ちの存在であったりします。
筋肉が付着しない分、多くの靭帯などによって、
足首のほぼ真ん中に位置することができています。
ですので、足関節の捻挫などで
靭帯のバランスが崩れてしまったり、
足関節を安定させる筋肉が
弱くなったりしてしまいますと
距骨のズレが出てしまい、
身体全体のバランスが
乱れやすくなってしまいます。
身体全体のバランスの乱れは、
不定愁訴の引き金になりやすかったりしますので、
なかなか身体の悩みが改善されない場合は、
もしかしましたら距骨の状態が悪い
可能性も考えられますので、
専門家などにチェックしていただくことも
オススメします。