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#169 足元の土台を考える~プロネーション~

長い人生の道のりをご自身の足で
楽しく歩いていかれるために
大切なことは何だと思いますか?

私は、人間が本来持っている
身体の骨組みを
いかに力感なく、スムーズに、
滑らかに使うことができるかが
大切かと思っております。

この中で、足元の土台が
しっかり安定と可動が
両立されていることが重要となります。

足元の土台として不安定な状態を示す言葉に
回内足、過回内
(オーバープロネーション)

回外足、過回外
(オーバースピネーション)

という言葉があります。

今回は回内足、過回内
(オーバープロネーション)
について
綴っていきたいと思います。

回内足とは、
後ろから足元を見た際に、踵の向きが内側に倒れている状態のことをいいます。

つま先のほうも合わせて見ていきますと、
小趾側のほうが多く、広く見える形に
なります。

回内足は、
足部が回内(足底が外向き)していて、
重心が踵骨の正しい中心より
内側に移動してしまい、
踵骨上部が内側に倒れている状態であり、
これをプロネーションとも言います。

回内足、オーバープロネーションですと、
・靴のかかとの部分(ヒールカップ)が
内側に型崩れしている
・歩行中、膝が内側に折れる
・足を揃えて真直ぐ立った時に膝が内側を
向いている
などの状態が見られたりします。

回内足、オーバープロネーションの
要因としましては、
・靴:足のサイズより大きな靴
・歩き方、走り方や立ち方の習慣、癖
・足部への繰り返しの動作や衝撃
(オーバーユース)
・立ち仕事やスポーツなど土踏まずへの
継続的なストレス
・関節の緩み:捻挫によるものや生まれつきの体質
・筋力低下:後脛骨筋、前脛骨筋、
足底屈筋群
・腓骨筋の過緊張
などが挙げられます。

回内足、オーバープロネーションですと、
以下のような症状や状態などが
生じてしまう可能性がございます。
・偏平足
・外反母趾
・内反小趾
・足趾屈曲変形(ハンマートゥ)
・アキレス腱炎
・足底筋膜炎
・種子骨炎
・後脛骨筋腱機能不全症(PTTD)
・シンスプリント

運動連鎖という考え方からみていきますと
上行性、下行性のどちらにも
回内足という状態はありまして
回内足が要因で起きてしまっている
身体の不具合もありますし、
骨盤や股関節の状態異常から回内足に
なってしまっている場合もありますので、
回内足を部分的に考えてみるのと同時に
身体全体の問題として考える視点も
大切になってきます。

足元の土台が不安定ですと、
上に積み重なっている骨組みも
揺らぐことになってしまいます。

建物も土台が安定しなれば、
崩れてしまったり
建付けが悪くなってしまうかと思います。

身体に不具合を覚えていらっしゃる方は
ご自身の足元を見直していただければ
幸いです。

運動連鎖に関しましては、
こちらの投稿も参照していただけると
幸いです。