#89 下位交差症候群とは何ぞや?
皆さん、下位交差症候群という言葉は
聞いたことはありますでしょうか?
下位交差症候群
(かいこうさしょうこうぐん)とは、
チェコのブラディミア・ヤンダ教授
によって発表されましたものになります。
患者様のの姿勢・状態によって、
緊張して短縮しやすい筋肉グループと
伸ばされて筋力低下しやすい筋肉グループが
下半身の前面と後面に
X字にクロスした状態で存在し、
筋肉バランスの機能障害が起こると
されることをいいます。
下位交差症候群を簡単に説明しますと、
いわゆる反り腰になります。
下位交差症候群は、
主に座っていることが多い
デスクワークの方や学生など
長時間同じ姿勢でいる方に
多くみられます。
緊張して短縮しやすい筋肉グループと
伸ばされて筋力低下しやすい筋肉グループは
以下の筋肉たちになります。
【緊張して短縮しやすい筋肉グループ】
・脊柱起立筋
・腰方形筋
・腸腰筋
・大腿直筋
【伸ばされて筋力低下しやすい
筋肉グループ】
・腹筋群
・大殿筋
・中殿筋
・ハムストリングス
下位交差症候群では、下記の部分に
機能障害が起こると言われています。
①第4、5腰椎椎間関節
②第5腰椎・第1仙椎椎間関節
③仙腸関節
④股関節
上記の部分は、腰痛でお悩みの方の多くが
気なってくるところになります。
下位交差症候群は、お尻の筋肉の弱体化が
多く見られたりします。
下位交差症候群の対処法、
アプローチ方法としましては
シンプルに考えていきますと
緊張して短縮しやすい
筋肉グループは緩めていき、
伸ばされて筋力低下しやすい
筋肉グループは鍛えていく
流れになります。
現代人は、大殿筋の弱体化と
反り腰、骨盤の前傾が常態化
しやすくなっておりまして、
股関節の伸展動作が
行いにくくなっており、
歩き方が膝関節主導になりやすいので
膝関節のケガや膝関節から下の痛みに
悩まされることが多いです。
身体は、部分だけ良くすれば
いいわけではございませんが、
まずはできることからご自身のお身体と
向き合っていただければと思います。