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弱さと怒り 強さと優しさ

怒りの感情とは、直面している物事や問題に対して自分が何もできず、自分の無力さを感じる時に持つもの

という話を最近聞いて、なるほど本当にそうだなと思いました。

例えば、他者とのやりとりの際に相手が自分の思うように行動してくれない時「どうしてそんなことするの?」と相手に怒りの感情を持つことがあります。この場合、もし自分が相手の行動を100パーセント操ることができれば、そんな怒りの感情は現れないでしょう。相手の行動を全くコントロールできないから、つまり自分が相手に対して無力だから怒りの感情が湧き上がると言えます。

視点を変えると、怒りというのは自分の眼前の対象(他者や物事)に対してではなく、どうすることもできない自分自身の無力さに対する苛立ちによって起こるもの、とも言えると僕は思います。

つまり、怒りを向けている先、実はそれは無力な自分自身であり、そもそも怒りとは自分自身の弱さゆえの感情でしょう。

その一方で、どんな問題や物事へも対処できる人であれば、その対処方法を持っているが故に怒りの感情を持つ必要はなさそうです。怒らない人、つまり柔和な人の優しさとは、その人の持つ強靭な精神や優れた能力(そうした能力はしばしば目立たず隠れている)に裏付けされているものだと僕は思います。

優しいということは、強さの表れと言えそうです。

僕は最近、怒りやそれに似た感情を持った時には、僕には何ができないからそんな感情を持ったのだろう、と、ちょっと自分を振り返り(または反省するとも言えそうです)僕は自分の何に苛立っているんだろう、と自分に問いかけることにしています。

そんなふうに自分の感情を振りかえると、何となくですが解決する方法が見つかることもあり、またそうした感情をずっと引きずって過ごすことも少なくなったように思います。

優しいことは強い。

そんなことを、改めて気付かされました。