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名前は、サク。

僕の家族、愛犬のサクはコーイケルホンディエの男の子。
もうすぐ1歳半になります。

今回は、サクとの出会いからこれまでを紹介します。


僕がコイケルを知ったのは

コイケルの愛称で知られているコーイケルホンディエですが、なかなか知らない方も多いと思います。
少し前に大谷選手が飼われているデコピン君のニュースで、この犬種は一躍話題になりました。(先日の大谷選手とデコピン君の始球式、ほっこりしましたよね~)
話題になったことでお散歩をしていて声をかけられることが一気に増え、デコピン効果でコイケルグッズも発売されるようになりました。
デコピン君の写真を見る限り、サクと同じくらいの月齢だと思います。どこの犬舎出身なんだろうと気になってます。

この犬種は日本ではまだまだ知名度も低く頭数も少ない、オランダ原産の犬種です。ジャパンケネルクラブという血統を守っている団体には毎年100頭程度しか登録されていないようです。
大きさは小型犬と中型犬の間くらいで、成犬になると耳にイヤリングと呼ばれる黒い飾り毛が伸びてきます。


僕がコイケルを知ったのは中学生の頃、かれこれ13年前になります。
その当時は実家で黒柴とドーベルマンと暮らしていました。
犬が好きでどんな犬種がいるのか、世界中の犬の名前を覚えようとしていました。
その中で顔立ち、カラー、サイズ、性格が好みにドストライクだったのがコーイケルホンディエだったのです。この犬だ!とビビッときました。

両親に全力でコイケルをお迎えしたいとお願いしたものです。(2頭の犬を飼っている+他にもたくさん生き物と暮らしていたので願いは叶わず…)
なんとか説得材料がないかと自分でブリーダーさんを調べてみました。当時、日本には1、2犬舎しかないという事実がわかり、それでも諦めきれず原産国オランダのブリーダーさんに習いたての中学英語で翻訳しながらメールを送りました。
しかし、犬を飼うという制度が日本と大きく違い、仔犬が日本に入国する審査もかなり厳しいということでした。
日本のブリーダーさんにも問い合わせたところ、本気でお迎えを検討されている家族でないと詳しく教えられないといわれました。
それもそのはず、中学生がメールを送ってきているのだから当然といえば当然の返事です。

いよいよ諦めるしかありませんでした。

それでもいつかは絶対お迎えするぞ、と心に決め10年が経ちました。

・・・・・

同居人と二人で車を買ってしばらくした頃。
思い切ってブリーダーさんにアポを取って会う約束をしました。
見学という形でその時生まれていた仔犬や母犬を見せてもらい、お話を聞かせてもらうことができました。
憧れだったコイケルを間近で見たのは初めてで、なんと言っていいか分かりません。率直に言って、感動しました。逸る気持ちを抑えつつ、近いうちにお迎えしたい気持ちでいっぱいでした。

しかし20代、これからどんなことをするか未知数だった僕は、新しい家族をすぐには迎えられません。
引っ越しをしたり仕事を安定させたり、もっと準備が必要でした。

生活を整える間、かなり遅れていますがSNSに疎い僕もInstagramを始め、コイケルオーナーさんの投稿に癒されていました。推しの子を毎日見てはモチベーションにしていました。

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あるブリーダーさんとの出会い

そして2年半前の春。
あるブリーダーさんに勇気を出して電話をかけたのです。もう心臓が口から出そうなほど緊張していたのをよく覚えています。
そのブリーダーさんのところには母犬も3頭しかおらず、母犬の様子を見て年に1度交配があるかないか、という他のブリーダーさんとは少し違ったブリーディングをされている方でした。
数分お話をしただけでも母犬第一ということや、コーイケルホンディエという血統を守っていきたいという想いがよく伝わってきました。
ブリーダーさんの人柄にも惹かれ、ぜひ仔犬を譲ってほしいと話ました。

しかしその時の電話では、「ブリーダーをもう引退するつもりで、最後の交配をどうしようか年末に決める」というお話もお聞きしました。
最後の機会が無かったらどうしよう、はっきり言ってショックでした。
年末頃にまた様子をお伺いしますとお伝えし、待つこと約1年。

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最後の機会、どうなるかドキドキしながら冬に再び電話をかけました。
お返事は…「最後に交配を決めた」とのこと。
やったーーー!嬉しすぎて電話越しで大、大、大パニック!
緊張も一気に解けてなにを話したか詳しく覚えていません(笑)

それから何度かやり取りをして、仔犬が生まれてくるのを待ちました。


2023年4月1日の朝、ブリーダーさんから「生まれました」と連絡をもらった時は、実感が湧かず夢見心地でした。
エイプリルフールの幸せなウソみたいなホントの話。

5頭生まれた仔犬はみんな男の子!そんなことは初めてだとブリーダーさんも驚いていました。
生後1ヶ月をすぎた頃に一度会いに来てくださいと言われ、本当に仔犬が生まれたんだと実感していくのでした。

ブリーダーさんが送ってくださった写真、
ずっと眺めてました


サクとの出会い、そして名前

5月、同居人と2人で新しい家族に会いに車を走らせた。
またまた心臓が飛び出そうなほど緊張しながら犬舎を訪ね、ブリーダーさんにも、お母さん犬にも、仔犬たちにも初めましてをしました。

5頭のパピーたちの第一印象は、数日前に送ってもらっていた写真より大きくなったな!でした。みんなかわいい~、なんかいい匂いもする~。
目も見えるようになってきてクンクンしたり、兄弟で集まって寝たり…
はぁ、もう可愛すぎる…

1頭の子が僕たちのもとへ、よちよち歩いてきてくれました。キュンキュンしながらご縁を感じた僕たちはその子をお迎えすることにしました。
マズルがもちっとしてておでこに茶色の一つ星があるその子は、長男でした。

AM5:51、259gで生まれてきてくれました。

サクとの初対面、、お互いドキドキ


犬舎ではたくさん触れ合わせてもらい、写真と動画もいっぱい撮って帰ってきました。
帰ってからもしばらくは夢見心地でふわふわ。

我が子になるんだな~と見返しながら名前を考えました。
僕の中では会った時から直感で、「朔」でした。
「ついたち」とも読み、新月のことです。
“4月1日生まれ”ということと、“はじまり”の意味を込めました。
同居人もピッタリだと気に入ってくれ、姓名判断から「サク」の音霊をもらいこの名前になりました。

・・・・・

サクが生後2ヶ月になった頃、いよいよお迎え当日がきました。
その日、サクは一人で飛行機に乗ってくるとブリーダーさんから聞いていたので心配で仕方なかったです。僕たちは家の準備と持ち物を何度も確認して空港に迎えに行きました。

早く着きすぎてしまいドキドキしながらサクが降りてくるのを待っていると、名前が呼ばれ1ヶ月ぶりに無事対面できました。
お、おおきくなった!!
前会ったときは赤ちゃんって感じだったのにしっかり仔犬!3倍くらいになった体を見てパピーの時期は相当短いんだろうと思いました。

飛行機おつかれさま


持ってきたお水を飲ませて急いで帰ります。
家に着いてクレートから出してあげると意外とビビらず家に慣れてくれました。ちなみに初日からヘソ天でお昼寝する子でした。安心してくれたようで何より。

僕も緊張がほぐれてきて、紆余曲折あったけど長年の夢が一つ叶ったことを噛み締めていました。

お迎え初日からInstagramで、saku_diary_の投稿を始めました。

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それからの毎日は子育てのような日々でした。(子供育てたこと無いけど!)
パピーのサクは日に日に大きくなり一緒にいても毎日変化が分かるくらいすくすく成長して、記録に残したりいろんなことを経験させたり、追いつくのがやっとという感じ。

おもしろすぎる寝相をこっそり撮ったり、初めてのお風呂に爪切り。歯みがきも習慣になるように練習して、掃除機を一緒にかけたり、靴下を取られたり。
お散歩ができるようになってからは、ハーフバースデイに神社で健康長寿のご祈祷をしてもらったり、川に泳ぎに行ったり。
あっという間のパピー期でした。

この体制で爆睡してますzzz
挟まり寝(笑)


仔犬を迎えたら家具なんかは多少ボロになるだろうと覚悟していたのに、サクは特に教えなくてもおもちゃ以外は噛むことなく手を焼きませんでした。
トイレトレーニングも最初からほぼ失敗することなくできてしまい、一緒に暮らす前に覚悟していたいろいろは心配いらずでした。
有難かったような、誰かに教えられる経験値にならず残念なような。

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反抗期がやってきた!

サクが生後10ヶ月の今年2月。
だんだん反抗期っぽくなってきました。人間でいうと中学生くらいです。
コマンドを出してもあえてこちらの反応を見ながら無視してみたり、できるのにできないフリをしてみたり。ひとつのことに時間をかけることもよくあります。
それに性格も少し変わってきました。前まではお散歩で出会ったワンちゃん達には臆病なところがあったのですが、相手によって積極的だったりスルーしたり態度が変わりました。

これまで一緒にいろんなコマンドを練習してきたのに、ここにきて意思疎通が急に難しくなったことも大きな変化です。サクも失敗が続くとそれ自体が嫌になるのでその辺も踏まえて、頑張りどころと一旦休憩の見極めをします、これが大変。褒めて教えていきたいからお互いが嫌になる前に焦らずやめる。
根気と忍耐がいります。
教え方も全部が試行錯誤で何が正解かは分かりません。
恐るべし、反抗期。いや、これが育てるということの醍醐味なのかもしれない。


1歳になり関節もだいぶしっかりしてきたので、フリスビーの練習やドッグスクールに通ってアジリティーの訓練も始めました。
今後大会に出るのが目標です。まだまだサクとできることを増やしていきたい。

日々悪戦苦闘しながら練習してます。そして反抗期の駆け引きも続く。

・・・・・

最後に

ここまで、サクと出会う前からこれまでを書いてみました。

今になって不思議なのが、なぜあの時ふとしたタイミングでブリーダーさんに電話をかけたのか。
あの時かけてなかったり、電話がつながらず1年ズレていたりしたらブリーダーさんは引退されていました。そして最後の機会があったこと。
全部が引き寄せられたかのようにつながって、今サクと暮らせています。巡り合わせやご縁を感じずにはいられません。

「サク」に“はじまり”の意味を込めたので、名前を呼ぶたびにこの奇跡のようなご縁に感謝したいです。
初心を忘れず、大切にしていきます。


ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
他の記事でもコラムとして『今日のサクさん』を毎回書いているので、そちらも楽しみにしていただけると嬉しいです。

これからもサクと僕をよろしくお願いします。

ではこのへんで。

luca

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