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エレベーターの「閉じるボタン」は本当に効果があるのか?

エレベーターに乗ったとき、誰もが一度は押したことがあるであろう「閉じるボタン」。しかし、このボタン、本当に効果があるのでしょうか?もしかすると、押しても意味がない「ダミーボタン」かもしれません。今回は、閉じるボタンの真相と、それが私たちに与える心理的効果について掘り下げていきます。

1. 閉じるボタンの仕組み

エレベーターの閉じるボタンは、かつては確実にドアを閉じるための機能を果たしていました。しかし、現代では状況が少し変わっています。
安全基準の影響
現代のエレベーターは、バリアフリーや安全基準を守るため、ボタンを押しても一定時間ドアを開けておく設計になっています。例えば、車椅子やベビーカーを利用する人が乗るまで十分な時間が確保されるようにするためです。
動作の遅延
一部のエレベーターでは、閉じるボタンを押しても、プログラムで設定された時間が経過するまでドアが閉まらないようになっています。そのため、ボタンを押しても実際の効果を感じにくい場合があります。

2. ダミーボタンの存在

実際に、閉じるボタンが「押しても意味のないボタン」である場合もあります。
心理的満足のための設置
閉じるボタンは、利用者に「自分で操作している」という感覚を与えるために存在している場合があります。これは「プラシーボ効果」に似たもので、たとえ効果がなくても、ボタンを押すことでストレスが軽減されるという心理的な効果を狙っています。
メンテナンスや職員専用
実は、閉じるボタンが作業員やエレベーター保守業者専用の機能として残されている場合もあります。この場合、一般の利用者が押しても効果がないことがあります。

3. 心理学的な効果

閉じるボタンを押す行為自体が、私たちのストレスや不安を軽減する効果を持っています。
コントロール感
人間は、自分で状況をコントロールできていると感じることで安心感を得ます。閉じるボタンを押す行為は、「自分の行動がエレベーターを動かしている」という感覚を与え、ストレスを和らげるのです。
社会的なプレッシャー
他の人が待っている場合、「早く閉じたい」というプレッシャーを感じることがあります。このとき、閉じるボタンを押すことでその緊張を和らげる効果もあります。

4. 閉じるボタンが効果的な場合もある

とはいえ、すべてのエレベーターで閉じるボタンが無効というわけではありません。
古いエレベーター
古いモデルのエレベーターでは、閉じるボタンを押すことで確実にドアが閉まる設計のものも多いです。
特定の状況下で有効
病院や工場など、効率性が重要な場所では、閉じるボタンが実際に機能する場合があります。

5. 結論:効果は場所によるが、心理的効果は抜群

閉じるボタンが本当に効果を発揮するかどうかはエレベーターの設計によります。しかし、ボタンを押すこと自体が心理的な安心感をもたらしているのは事実です。次回エレベーターに乗ったとき、少しだけこの話を思い出しながら閉じるボタンを押してみてください。もしかすると、その行動がストレスを減らしてくれるかもしれません。

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