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アカデミーを応援する、とは何か。

先日、あるアビスパ福岡アカデミーOBから僕に連絡があった。「結婚式やるんで、昔の写真送ってくれませんか?」

伝わらないであろう前提で敢えて言うならば、これこそが僕がアカデミーを応援してきた意味であり、夢だった。
つまり、彼らの人生の中で、"アビスパ福岡アカデミーで過ごす時間を素晴らしいものにする"ということ。

言うまでもなく、アカデミーの選手たちはアマチュアであり、本来ならば自分と交わることが無かった「赤の他人」である。
そこに、ズケズケと何処の馬の骨とも分からぬ人間が首を突っ込む。もしも自分が選手の親ならばある種の恐怖である。逆説的に言えば、深く突っ込むのであればそれだけの価値をもたらさなければならない。

思春期まっただ中の中高生。学校に通い、テストを受け、その上で全国を飛び回ってサッカーする。自分が鼻垂らしていた学生時代を省みると、恐ろしいハードさである。

さらには、高校3年にはクラブから非情なジャッジが下る。プロとして活躍出来る力があるのか、17か18やそこらで"値踏み"される。なんというシビアな世界か。

それでも近年、アビスパ福岡アカデミーの選手たちが「このクラブに来てよかった」「大学でプロになってアビスパに戻って来たい」と積極的に言葉にしてくれることが増えたように思う。

プロサッカー選手になれることはもちろん素晴らしい。ただし、それが全てではない。
どんな人生を歩もうと、アビスパ福岡の名前を背負い、サポーターから真剣に応援される日々が未来の彼らにとって拠り所となり、苦しい時の助けになって欲しいと心から思う。

2019年12月8日。
アビスパ福岡U-18の3年生にとって、今シーズン最終戦であり"卒団試合"。彼らが過ごしてきた日々の集大成を、「赤の他人」だろうと全力で後押しし、見届けたい。


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