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名前が笑われる!?

အားလုံးပဲ မင်္ဂလာပါ ! (皆さん、こんにちは!)2代目メ―ソートボランティアのココナインです。朝はニワトリの声で目を覚まし、昼は子どもたちと勉強し、夜は全開の窓から入ってくる夜風と扇風機の風を浴びて眠りにつく。そんな生活を続けてはや1か月。あれほど遅寝遅起き+暑がりだった僕も、自然とその生活リズムに適応してきているのを感じます。とはいえ、僕が来たばかりの4月とは違い、ここ最近は雨が降ることもあり、最高気温も30℃ほど。だんだんと雨季の足音が聞こえてきた感じがします。

僕の名前はシワシワネーム

ミャンマーでは、外国人にもミャンマー名をつけてあげるという文化があります。僕は大学でミャンマー語を学んでいるので、大学のミャンマー人先生からココナインというミャンマー名をいただきました。何曜日生まれなのかということに従い、名前の頭文字が決まります。あとはその人の印象とか音の響きとかで決めるらしいです。会ってものの数分、ノリで決めてしまうなんてことも。
そんなミャンマー名にまつわる話。少し前ですが、日本語クラスの初回授業の自己紹介で、「僕にもミャンマー名があって、ココナインっていうんだよ」と言うと、生徒たちが怪訝な顔をしていたり、ニヤニヤしたりしている。ん?なんか変なこと言ったかな?と思いましたが、気のせいかなと思い過ごすことに。
授業後、やっぱり気になったので聞いてみると、「だって、ココナインていう名前は古いし、田舎者のなまえだよ!」と。しかも、「映画に出てくる黒幕のボスは、ココナインていう名前が多いよ」とのことでした。まさかの理由にびっくり通り越して笑ってしまいました。日本でいうところのシワシワネーム?ってやつですかね。確かに、外国人の日本名がシワシワネームだったら、一瞬ええっ?ってなってもおかしくはないか、と自分なりに腑に落ちました。名前の印象が時代によって変化していくのは万国共通なのかなと思いました。


ぶたの下にココナインと書かれている。たまにいじられる。


ココナインの名前を直訳すると、ココは「お兄さん」、ナインは「勝利する」といった意味があり、ココナインは「勝利のお兄さん」となります。なんか、男版「勝利の女神」っぽいし、音の響きもココナッツぽくてかわいらしいのでとても気に入っているのになあ。名付け親の先生には感謝しています。
まさか自己紹介から笑われるなんて思っていませんでしたが、逆に覚えてもらいやすかったし、ちょうどいいアイスブレイクにもなったんじゃないかなと思っています。

毎週金曜日はミャンマー語授業!

最近は、週3回の日本語授業に加えて、金曜日(16~18時)は生徒たちが僕にミャンマー語を教えてくれます。日ごろの日本語授業でも、僕のミャンマー語力が乏しいせいで、なかなかうまく言葉で説明できず身振り手振りになってしまうことも。そんな時、生徒たちは察してくれて「それはミャンマー語で○○って言うよ」や「逆に、○○って言葉知ってる?」など、僕が日本語を教える立場なのにミャンマー語を教わっていることもしばしば。一体どっちが先生でどっちが生徒なのかって感じですね💦
金曜日のミャンマー語授業では、僕が日ごろの会話で気になったことや分からなかった単語・表現を質問し、教えてもらっています。自然な言葉の言い回しや発音、間の取り方やあいづちやスラングなど、学校の勉強ではなかなか学ぶのが難しいような、ネイティブならではの生きたミャンマー語が学べることが本当に魅力的だなと感じています。


ビルマ暦の名称。左上が4月にあたる月 ダグーラー。

上の写真のように、ミャンマーの独自文化といえるビルマ暦なども教わっています。ミャンマーの新年は4月スタート。なので、左上から4月5月…と続き、右列下が3月にあたります。このビルマ暦は今でも使われており、新聞の発行日などには西暦に加えて併記されています。
また、それぞれの月に1つずつ代表的なお祭りがあるそうです。例えば、左上の4月 ダグーラーには、ミャンマーの新年を祝うダジャン(水かけ祭り)があります。このビルマ暦を教えてくれた生徒が好きな月は、左上から7つ目の10月だそう。理由は、10月のお祭りでは両親や目上の人たちからお金がもらえるから。なんとも子どもらしくかわいい理由に笑みがこぼれました。日本でいうお年玉に近いのかな。

ミャンマー版「船頭多くして船山に登る」

嬉しいことに、生徒たちは僕に色々教えたいらしく、ああでもないこうでもないなど毎回議論を交わしています。みんな同時に話し出すときもあり、しかも話し出すと止まらない。この時だけは聖徳太子になりたい!と何度思ったことか。誰の話を聞けばいいのか混乱していると、一人の生徒がボソッと「ဆရာများ၊ သားသေ(セヤ―ミャー ターテ)」と言いました。意味は、「先生が多いと、生徒が死ぬ」。それを聞き、みんな大爆笑。「船頭多くして船山に登る」的なニュアンスなのかな?そのうちまたマシンガントークが始まり、僕は防戦一方に。でも、僕にもっとミャンマーについて知ってほしい!というみんなの気持ちがほんとにうれしい限りです。僕も負けじと日本についてもっともっと伝えていきたい!と思わせてくれました。

最後までお読みいただきありがとうございます!
また次回のブログでお会いしましょう~


このブログについて

 このブログは、任意団体Listening to Communities(LtoC)の紹介を通じて、現地ボランティアの機会を得た日本人の学生が書いています。LtoCは、タイ国境で暮らすミャンマーの人々を支援する国際協力NGOです。日本の学生と現地をつなぐ教育・交流活動も行なっています。団体の詳細についてはこちらをご覧ください。

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