漫才 職員室
A：あのさ
B：うん。
A：小学校の時とかにさ、
B：うん。
A：授業中先生が怒って職員室に帰っちゃう、みたいな時なかった？
B：あーあったかも1回くらい。
A：あやっぱみんなあるんだ。
B：みなさんも経験あるんじゃないですか？
A：でそんときさ
B：うん。
A：みんなざわざわしだしてさ、
B：そうね。
A：実質めっちゃ自由時間！って感じじゃん？
B：確かにそうだったな～。
A：な！でもあれ先生すっげえ大変だからね？
B：急だな。
A：先生の気持ち考えたことある？
B：嬉しかったよなみたいなテンションだったからさ。
A：なんかあなたも笑ってたけど、
B：すごいよ手の平返しが。
A：何がって、
B：ん？
A：その時間職員室で休憩してた先生もいるわけじゃん？
B：あー確かにね。
A：絶対気まずいと思うのよ。
B：気まずい気まずい。
A：だから俺、怒って帰ってきた先生を優しくフォローしたいわけ。
B：やりたいんだそれが。
A：あなた授業中に怒って出てっちゃう先生で、
B：はいはい
A：俺職員室で別の仕事してるから。
B：了解。
＜コントイン＞
B：先生もう怒りました。もう授業しません。さようなら。ガラガラガラ、ガラガラガラ。
A：あっ、お疲れ様です。
B：うっす。
A：あれ？○○先生まだ授業じゃなかったですか？
B：まあ、はい。
A：あ、わかりました。例のやつですね？
B：え？
A：みんながうるさいから怒って職員室に帰って、学級委員か誰かが謝りに来るまでしばらく待って、ある程度待っても来なかったら、なんで謝りに来ないんだって怒りに戻るイベントですね？
B：みなまでいうなよおい。
A：はい？
B：みなまでいうなって。全然優しくないから。
A：優しくなかった？
B：こういうのは空気読んで言わないでおくんだよ。
A：わかった。もっかいやらして。
B：もう授業しません。さようなら。ガラガラガラ、ガラガラガラ。
A：あ、お疲れ様です。
B：うっす。
A：あれ？○○先生まだ授業中じゃないですか？
B：まあ、はい。
A：あっなるほど。コーヒーでも飲みます？
B：え、いいんですか？
A：ちょっと疲れたでしょ。
B：ありがとうございます。
A：ね、今月でもう10回目ですもんね。
B：治安悪すぎるだろこの学校。今月で10回？
A：大変だな。
B：大変すぎるから。10回はちょっと嫌だな。
A：難しいな。もっかいやるね。
B：頼むね？
B：さようなら。ガラガラガラ、（落ちてきたものに当たって）いたっ。
A：あ、すみません○○先生！
B：おいなんで黒板消し仕掛けてんだよ。
A：和むかなと思って。
B：職員室でこれくらうことないぞ普通。
A：いやだって○○先生が職員室戻ってくるのこれでちょうど100回目だから
B：増えてんじゃねえかなあ。
A：10回はやだって言うから
B：少ないって意味じゃねえよ。
A：あそうなの？
B：1回くらいあったかなって話だったじゃん最初に。
A：あーそっか。
B：あと、100回記念にいたずら仕掛けてくんな。
A：いやー、優しいと思ったけどな。
B：優しいとかじゃないからこれは。ちゃんとやって。
A：わかったって。
B：さようなら。ガラガラガラ、ガラガラガラ。
A：わっ、ビックリした。授業中ですよ○○先生。
B：頭おかしいのか俺は。なんで隣の教室入ってんだよ。
A：いきなり入っちゃダメですって。ノックしてくんなきゃ。
B：さすがに間違えないから
A：ドリルやってんだからみんな。
B：ドリル？
A：漢字の書き取りですよ。ほら非暴力・不服従、非暴力・不服従。
B： え、ガンジードリル？ガンジーの漢字ドリルみたいになってんじゃねえか。
A：インドの教育進んでるから
B：ないからそんなん。職員室やれよ。
A：あっ、職員室ね？
B：お前がやりたいって言ったんでしょ？
A：ごめんごめん。
B：さようなら、ガラガラガラ。
A：あ、お疲れ様です。
B：うっす。
A：あれ？○○先生まだ授業中じゃないですか？
B：まあ、はい。
A：話聞きますよ。
B：ありがとうございます。全然みんな言うこと聞いてくれなくて、静かにしてくれなくて。僕の指導法が悪いのはわかってるんですけど、もうちょっと我慢の限界で。
A：いや、○○先生は悪くないですよ。確かに今クラスがめちゃくちゃな状態かもしれない。でも、先生の熱意は、必ず生徒の心に響いてます。きっと、危機感持った何人かの生徒が、クラスをよくしていこうって、今日を機に思ってくれるんじゃないかなって、思います。
B：ありがとうございます。元気出ました。
A：それじゃ、トイレ掃除戻りますね。
B：お前用務員だったんかい、もういいよ。
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