#60 過去のメモから考えたこと
お休みをもらってもうすぐ2週間。
夜になると少し体調が安定するのでこの時間の更新になりました。
寝る前にささっと読んでもらえたら嬉しいです!
1日のほとんどをベッドで過ごしていて、体調が良い時間があればベランダで日向ぼっこをして、そんなことをしているとあっという間に1日が過ぎていきます。
自分について文章を書くことも減ったので、携帯にあったメモ(独り言)を引用しながら、せっかくなのでつらつらと書いてみます。
ふと思い返すと、こんなにも家にいる時間が長いのはコロナになって自宅待機した時(2回)と8年ちょっと続けたアイドルを引退した時くらいだったなと思います。
アイドルを引退する話はまたいつか!
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(以下、コロナ禍のメモの1部)
https://t.co/eTKlhnxEHq
2021.1
世界中で流行し始めてすぐコロナに罹った。ライブハウスで歌って踊ってたし、電車で移動していたので詳しい感染経路は不明。メンバー内で複数人感染。
病院に行って鼻グリグリされて2週間の自宅待機と言われる。歯医者のバイトどうしよう。昨日りか(妹)とご飯に行ったからもしかしたらやばいかもしれない。
りかもコロった。ホテルはもう空いてないみたいで病院はお年寄りや妊婦さん、重症の人たちで埋まっているから妹さんと自宅待機でお願いしますと言われた。
狭い部屋に110kgの妹がやってきた。
とにかく狭すぎるし、元気すぎるし、本当に同じ病気なのかと不思議に思う。りかはタバコも相変わらず吸ってる😂
最初は喉に違和感を感じて、2日後に微熱。その次の日には鼻に違和感を感じて嗅覚がだんだんなくなっていくのを感じた。気付いたら味覚もなくなってる〜
スーパーへ買い物に行くのも禁止されているし、Uberするか家族や友達に食材を届けてもらうしかなく申し訳ない。
今日はカレーを作った。味も匂いもしないから食欲がない。コロナになって5日で4kg痩せた。りかは痩せない。すごい
「匂いも味もしないけどカレーの味が脳裏に焼け付いてる。その記憶で余裕でご飯食べれるよ。おかわりもできる」
こんな名言を言ってたけど、さすが芸人だと思った。しっかり3杯おかわりしてた。
保健所から毎日りかに電話かかってくる。
どうやら肥満体型の人はコロナで死んでしまう確率が少し高いらしく、1日3-4回生存確認の電話が来る。
さっきトイレのタイミングで電話があったからたまたま出れなかっただけでめちゃくちゃブチギレられてた。笑
この期に及んで禁煙もしてないんですか?!と説教受けてるけどまったく動じてない。
不幸中の幸いだけど、りかも自宅待機でよかったなと思う。1人だったら間違いなく暇で孤独で病んでたかもしれない。
なんだかんだで2週間経ったけど、嗅覚はまだ戻ってない。変な感じだけど自宅待機解除。バイトしなきゃしぬ〜
ライブハウスでいつになったらライブ出来るようになるんだろう。宅録して配信してるだけの毎日でお金もないつまらない
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読み返してみるとなんだか荒れていて面白いなと思いましたが、当時はとにかく死活問題で明日の生活まじでどうしよう状態でした。(アイドルはいつもそうか)
基本的に地下アイドルは個人事業主、フリーランスなので誰からも守ってもらえず非常に苦労しました。幸い貯金を少ししていたので、それを崩しながら生活をしていましたが、コロナ流行から遅れて給付金が決定して、なんとかなったなという感じでした。
コロナ禍で特に苦しかったのは、私たちが活動していた音楽業界、エンタメ業界に対して国の偉い人たちの多くが"娯楽"だと判断を下し、飲食業や医療系などとはまったく区別された冷遇を受けることになったことでした。
国の偉い人の誰かが「医療はなくなったら死人が出る。国が止まる。医療現場を守るために不要不急の音楽(娯楽)は今は我慢してほしい」とそのようなことを発言したそうです。
確かに言いたいことはわかるし、音楽がなくなってすぐに死人が出るのかと言われたら必ずしもそうではないと思いますが、私たちアイドルだけに限らず、音楽で生きていた人たちは本当に絶望したと思います。
娯楽と区別された私たちには給付金もなかなか決まらず、ライブハウスは軒並み倒産。老舗と言われる大切な場所、憧れの場所は泣く泣く消えていきました。不要不急という言葉に何かを殺された感覚があります。
当時の私たちは1つ1つのライブや特典会が重要で生きるために必要なものだったので、コロナ禍では自分が一体何者なのかわからなくなりましたし、『人を集めて歌ったり踊ったりしない』という条件を課せられ、試行錯誤の結果、業界では配信が主流となっていきました。毎週のように配信ライブをし、宅録をして映像に載せるのが当たり前になり、誰のために何のためにライブをしているのかわからなくなり本当に苦しかったなと思います。(ファンの人の視線や声援がチャットのコメントでしか見れなかったから)
そんな中でも星野源さんが家で踊ろうという素晴らしいコンテンツを生み出して、それに続いたアーティストたちが色々なやり方で自分自身を生かし続けるというポジティブな連鎖が業界内で始まったのを今でも鮮明に思い出します。懐かしさすら覚えます。
で、今考えていることです。
アイドルだけをやってご飯を食べていける、生活をしていける人って今どのくらいいるんだろう?と疑問を抱きました。
OLをしながら、youtuberをしながら、TikTokerをしながらなど二足の草鞋でアイドルをしている人の方が多いんじゃないかと思います。
実家が裕福でない限り、アルバイトをして身や時間を削りながら夢のために頑張っている人がたくさんいるのは知っています。かつて自分もそうだったのですが、女性としての幸せがそこに成り立つのかというとそれもまた別な気がしています。夢のために、自分をじりじりと消費されているような感覚です。
私は今アイドルを辞めてもうすぐ3年になりますが、自分の武器をたくさん作っておくべきだったなと未だに後悔しています。
武器というのは、資格でもいいし人脈でもいいし、とにかく何でもです。
アイドルをまっとうした先に明るい未来があるんだということ、選択肢は1つや2つだけではなく無限なんだということを現役アイドルたちには知ってもらいたいので、私はまったく違う業界に飛び込んで修行をしています。
アイドルと何か新しいものを掛け合わせると、まだまだ色物扱いされがちですが、実例をたくさん出すことにより払拭できるのではないか?と思います。
(実際に私も「前職とかけ離れ過ぎて難しいんじゃないの?」という声を何回もかけられたので悔しいなと思っていました)
たくさんの人を笑顔にすることができる人たちが、セカンドキャリアへ踏み出した時に絶望を抱かないように、まずは自分がアイドルのセカンドキャリアのロールモデルの1つとなれたらいいなと改めて思いました。
おやすみ期間はこんなことをたくさん考えました。まとまりのない文章ですみません。
それでは!
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