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免許返納しても要注意!安全にシニアカーを利用するために。

高齢になって免許を返納する人が増えてきました。
判断力が低下してきたことを自覚して、大きな事故が起きる前に返納する。勇気がいりますが賢明な判断ですね。

一方、自動車を卒業したのちにシニアカーに乗り換える人も結構おられます。
シニアカーは分類では電動車椅子に属していて、どのメーカーのものも最高速度は6km(大人の早足くらいの速度)と安全に配慮した乗り物なのですが、乗り方を間違えるととても危険なものにもなります。誤って事故を引き起こさないように慎重に運転したいものです。

シニアカーの位置づけは歩行者と同じだけれども…

シニアカーは運転に免許は必要なく、誰でも手軽に乗ることができます。
道路交通法上も歩行者と同じ位置づけですから走行するのは歩道ということになります。

ただ歩道というのは常に広さが十分にあるわけではありません。
歩いている人、ベビーカーを押している人、自転車に乗っている人など様々な人とすれ違う中で、シニアカーの速度や横幅が危険になることも結構あります。

しかし走りにくいからと車道に降りてしまうと、今度は自動車の走行の妨げになって道路渋滞が起きてしまうということもあり得ます。

歩道や道路の状態に合わせて事故の加害者にも被害者にもならないようにすることが大切です。

シニアカーなら配慮してもらえるだろうといった周囲への過度な期待は禁物

具体例として80代男性から伺った話をしたいと思います。

運転免許を返納してシニアカーに乗り換えたAさんは、当然道路交通法はよく理解していますが、「シニアカーになってからは反則切符もないからあまり規則を守っていない」と本音を語ります。

歩行者と同じように歩道を走るときもあれば、走りにくい時は道路を走らせるときもあり、ちょっとの距離だったりすると道路を逆走することもあるのだとか。当然周囲の状況には気を付けているとのことですが、これではいつ事故が起きてもおかしくないですね。

シニアカーの車体は大きいから相手の目に入るはず、相手がシニアカーなら配慮してくれるはず、そういった周囲への過度な期待も事故を呼び込む原因になります。

線路内要注意。路肩に寄り過ぎない、段差や溝などには直角で入って

昨年の夏、香川県でシニアカーが踏切内で立ち往生し、乗っていた高齢の方が亡くなるという痛ましい事故が起きました。

原因はよくわかっていないのですが、車輪が線路の溝に挟まって動けなくなったか、脱輪したことが原因ではないかと言われています。

以来、線路の横断はできるだけシニアカーでは行わないように注意喚起されていますが、危険な走行は全国でみても減ってはいないのが現状のようです。

四輪の安定感に安心しがちですが、車輪の幅を認識して走行することは技術も必要になります。あまり路肩に寄って走行しない、段差や溝などには直角で走行するなどの注意が必要です。

まとめ

歩行がだんだんおっくうになった人、近所によく出かける人などにとってシニアカーは第二の足になってくれる便利な乗り物です。

使い方を間違って不幸なことにならないよう、乗車前には取り扱い説明書をよく読み、みんなの道を一緒に使うという意識をしっかり持って運転に臨みたいものです。 


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