【バイク教習日記33】いよいよ卒業検定にチャレンジ!
50歳153㎝の女子が無謀にも大型バイクの免許にチャレンジした記録です。
【5月2日 卒業検定】
長すぎる待ち時間に心がすり減る
今日は卒業検定。
小心者の私は前日から緊張し、かなり睡眠不足気味。
いつも以上にドキドキしながら教習所に向かう。
車種を問わず、卒検を受ける人が同じ部屋に集まる。
部屋には15人ほどいるが、検定前の緊張で水を打ったように静まり返っている。
大型自動車各種、普通自動車、大型二輪、普通二輪の順に検定が行われる。各種自動車の検定終了後に二輪の検定が開始されるということだ。
本日の検定コースが発表になり、コース図が検定員から渡される。
コースは無理に覚える必要はない。検定員が随時指示を出すし、もしコースを間違えても検定員の指示に従いコースに戻り検定を再開できると説明があった。
とはいえ15名のうち10名が各種自動車の受験者なので、二輪車の試験は11番目以降の後半戦になる。
ということで、超緊張している状態で1時間以上控室で待つという生殺し状態になる。
控室の窓から開始された大型トラックの試験の様子が見える。
緊張しているので、人様の試験の様子を眺める余裕はない。
他にすることもないので、コース図を眉間に皺をよせながら怖い顔でにらめっこすることになる。
緊張と不安でコースを覚えることに集中できない。教習中に練習した1コース、2コースとは微妙に違っているのが紛らわしい。
コース図を睨みつけたり、所在なくウロウロしたり挙動不審状態で待ち時間を過ごす。
朝起きてから今までずーっと緊張しているので、すでに緊張疲れで心身ともにげんなりしてきている。
いよいよ検定開始!したはずが…
長すぎる待ち時間が過ぎ去りいよいよ二輪車の検定が開始される。
大型バイクの2番目の受験者なので、1番目の受験者が検定を受ける様子を発着場の脇で待機しながら見つめる。
1番目の受験者は危なげなくコースを進み、次々と種目をクリアして発着場に帰ってくる。「この人は余裕で合格だろうな…」そんな見事な走りに見えた。
心臓バクバク、内臓が口から出てきそうな緊張の中で検定スタート。
発着場から坂道に向かい、坂道発進。
ゆっくりと坂道を降り、安全確認をして本線に合流
直線コースに入り30キロに加速
不器用なシフトアップながらもなんとかクリア
「よし、この調子。」
交差点を右折し、ゆっくりと波状路のあるエリアに進入する。低速で進みながらスタンディングポジションになる。
そのまま波状路に入り凸凹コースを通過するはずが…
なぜかバイクは暴れ馬状態になり、あえなくコースを外れてしまった。
コケはしなかったがコースを外れて停止した。
「??」
塔の上の検定員から
「検定中止です。そのまま発着場に戻ってください」
という無情な宣告がなされる。
どうしてこうなったのかまるで分からない混乱状態のまま、暴れ馬を連れて発着場に向かう。
発着場でバイクを降りると塔の上の先生から
「次の人は普通二輪の検定なので、バイクを駐輪場に片づけてください。」
「受付で補習と再検定の予約をして帰ってくださいね」
バイクを駐輪場に片づけ、控室に戻る。
これから検定を受ける人たちがこちらを見て緊張の面持ちで待っている。
一発検定中止を目撃してしまったら、なお緊張してしまうだろう。
何とも言えない雰囲気の中、片付けをしてそそくさと控室を出る。
補習と次の検定の予約を済ませたころには、少し落ち着いてきた。
「ほとんど走れなかったな…。」
波状路はコース序盤なので、ほんの少ししか走ってない不完全燃焼状態。最後の種目で一発検定中止になるのもそれはそれでショックだろうけど、ほとんど走れず一発検定中止もやるせない。
7号車また君なのか!!!
家に帰ると少しずつ検定の時の様子が思い出される。
波状路で姿勢を注意されることはあるが波状路から脱輪することはめったになかった。
よりにもよって本番に…どうしてなんだ?
もう一度検定の様子を思い出す。
検定中止になって意気消沈しながらバイクを駐輪場に移動させる。所定の場所「7番」にバイクを停めキーを抜いて控室に戻る。
「7番…ん?7番ですと~!?」
そうあの7号車!
やたらエンストする、大ゴケするときはいつも7号車なのだ。
7号車はクラッチの位置が遠く手の小さな私には扱いにくい車体。
半クラを保つのが他の教習車より難しく、7号車に乗るときはクラッチ操作に細心の注意を払う必要がある。
「クラッチ操作」が上手く出来ないとエンストしたり、低速走行や停止時に車体のバランスを崩しやすい。
7号車が教習車の時は普段の下手くそに輪をかけて超下手くそになる。
検定の緊張に飲まれて検定車が7号車だと気づかなかったのだ。
教習車のキーには教習車番号のキーホルダーがついているので、出発前に確認しておけば7号車だと気づけたはずだが…
7号車だと分かっていればクラッチ操作に細心の注意を払って乗れていたのになどと今更後気づいてもの祭りなのだけど。