【おえかきのすゝめ】01:似顔絵アイコンを描く
こんにちは、はじめまして。
この度ちょろりとnoteを書かせていただくことになりました、
ロジカルスタジオのときめき太郎左衛門です。
ときめき太郎左衛門はnote用のペンネームで、本名にかすりもしません。
私の主な業務はエンジニアなのですが、ブログやチャットツールなどで使用する社員の皆さんの似顔絵アイコンを描いています。
前任の方から引継ぎ、はや1年半くらいでしょうか……
描かせていただいた似顔絵アイコンが30を超えました。
いい機会&データが残っていたので、私がいつもどうやってイラストを描いているかを紹介してみようと思います。
ちなみに、モデルになった人が書いた記事はこちら。
描く前に
制作の工程を紹介する前に、似顔絵イラストを描くにあたっての私のマインド的な話を少ししようと思います。
過程をはよ見せてくれ~って方はラフまで飛んでください。
制作するものが「似顔絵」なので、その人に似ていることが前提です。
加えて、アイコンとして使用するのは描いた私ではなくモデルになった”その人”なので、このイラストはその人にプレゼントすることになります。
つまり、「もらって喜んでもらえること」も前提に追加されます。
「両方」やらなくっちゃあならないってのが「制作」のつらいところだな
嘘、つらくはないです。気は遣うけど。
「似ている」と「もらって嬉しい」が前提、という話をしました。
コイツを実現させるために何が必要で、何がいらないのかを考えます。
人間みんなが自分の外見のことを好きだったり理想的だと思っていれば、なんの問題もありませんが、そんなうまい話はなく、人それぞれ何か1つくらいは自分に対してコンプレックスだったりを持ってるもんで。
つまり、「特徴的なパーツを大きく描いて似せる」は、地雷原でタップダンスするようなもんです。
コンプレックスになりそうなパーツ(大きさや位置)を回避しつつ、
かわいくデフォルメする
かつ
似ている
を日々模索しています。
む、むずいやんけ………。
最近は、「顔が似ている」より「その人のキャラクターをよく表している」にシフトするのがいいのかなぁとも思っています。
そんな考え方をしてるんだな~っていうのを、頭の隅っこに入れてもらったところで制作過程に入ります。
どうぞ~
ラフ
イラストのイメージ、構図を大まかに描き出します。
今回のオーダーは
「娘を抱っこしている姿で(写真あります)」
だったので、パパが抱っこしている娘にちゅーしようとしている構図でざっくりと描き出しました。
画面内の物、パーツの配置と雰囲気が分かればいいので雑です。
雑なので髪型が若干夏油傑に見えなくもない、頭が開くかも。
この段階では参考写真とにらめっこはしません。
下描き
下描きです。描いたラフの不透明度を下げ、上に追加したレイヤーに、
ラフで描いた線を完全に無視して描いていきます。
この後に線を無視できない線画作業があるので、未来の私にキレられないように、できるだけ迷い線を減らします。
また、この段階から参考にする写真を凝視し、パーツや細部を調整。
今回は目を閉じていますが目を開けている構図の場合は、目の大きさ、形、位置に気を付けながら描きます。
さらに、各人物の表情もここで調整。
パパのちゅーにきゃっきゃと喜ぶ娘っておるか……?(おるよ)と思ったので、笑顔から表情を変更します。
さようならSmile。
夏油傑もいなくなりました。
下描き(2回目)
1回目の下描きのまま線画してもよかったのですが、生え際の部分など、ちょっとやりにくいなと感じたので2回目の下描きをします。
さらに迷い線が減り、口ひげが追加されました。
線画
下描き(2回目)の上から線画を描いていきます。
下描き時はえんぴつっぽい描き味のペンから、硬めのGペンへ変更し、描き進めます。
描いてみてイメージと違う箇所があればここで修正。
ひげ、顔パーツは修正回数が多くなるのでレイヤーを分けます。
口ひげ、頬の赤みは線画にするとくどいので、線画では省略し塗りで表現することに。
一番外の線を太くすることで線、ないし全体にメリハリを付けます。
下塗り
パーツごとにレイヤーを分け、色分けをします。
似顔絵イラストの場合、線画が太いのでバケツツールを使っても色がはみ出ることはなく、すいすいと作業が可能。
この作業のために線画を綺麗に描いておくと言っても過言ではありません。
ちなみに私が趣味で描いているイラスト(キャラクター絵)は、丁寧には描いているのに、線が細くてバケツを使うと画面全部にバシャーします。
キレソウ。
塗り
線画段階で省いた口ひげ、頬の赤みを塗りで追加します。
血色が欲しい場合はぼかしツールやエアブラシツールで描きますが、
よりコミカルにする場合などは線画と同じ硬いペンでぼかさず描きます。
ここまで来たらほぼ完成です。
完成
最後に効果や線画の色を調節し、完成です。
さいごに
以上、似顔絵イラストの制作過程でした。
製作時間は2時間~3時間程度だったかと思います。
似顔絵イラストは線数が少ないのと、顔がメインなので下描きさえ出来ればあとは早いもんです。
構図が決まらなくて描いては消し描いては消しを繰り返したり、似ないと一生顔を修正し続けることがなければ、ほほ。
次は頭身の高いキャラクターイラストで制作過程の紹介ができればいいなと思います。
ではまた。