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「お客様のためなら “やってみる” 」 老舗水産加工会社が挑戦を続けられる理由
ふるさと納税のサポートを行う中間事業者でつくる「地域商社会」の公式サイトで掲載された記事です ▶ https://gia-lc.jp/community/
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『誰もが次世代に誇れる社会』を目指し、ふるさと納税などの運営代行事業を営むLR株式会社。
代表取締役の末永祐馬さんの故郷・鹿児島県日置市を拠点に、さまざまな自治体で収益の黒字化や事業者のサポートに力を入れている。
大分県佐伯市も、LRと伴走している自治体のひとつ。
ふるさと納税を始めた2008年当時は、寄附件数が13件で寄附金額は160万円。LRがふるさと納税事業を受託し始めたのが2021年9月だった。
2023年には寄附件数が55,741件、寄附金額は約9億7千万円へと大幅に成長した(参考:ふるさとチョイス 大分県佐伯市データ)。
佐伯市米水津にあるやまろ渡邉は、明治41年創業の水産加工会社。豊後水道の海の幸を使用し、絶品の干物や漬け丼、ぶりしゃぶなどヒット商品を全国に送り出している。
「私たちはこだわりが強いんですけど、LRさんはそこを理解して同じ方向を向いてくれるのが助かります」と教えてくれたのは、営業の渡邉由佳さんだ。
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リピーター続出! 愛される魚食品作りの秘訣
「本当にこだわって作っているんです」と渡邉さんが語るように、買い付けから味付け、梱包まで妥協せずに、スタッフ一同で商品を作るのがやまろ渡邉ならでは。
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「私たちが掲げているのが『安心で安全で美味しくて、お客さんが手を取りやすい』というところ。魚を食べることのハードルが高くなる理由って、骨を取ることや焼き方が難しい、調理の仕方がわからないなどが多いんですよね。
私たちはそれをどんどん解消していきたい。『”不”の解消』というのをずっと言っていて、不便を便利にしたり不満足を満足にしたり、そういうことを一つひとつ考えてやってきました」
その企業努力が評価され、全国水産加工品総合品質審査会では東京都知事賞などを受賞。
「ごまだれ漬け丼セット」は水産庁長官賞と主婦大賞のW受賞をしたことも。「鯛のごまだれ漬け丼」は、第二回おうちでFish-1グランプリでグランプリに輝いた。
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「LRさんにはふるさと納税の企画のアドバイスをもらったり、一緒に試食してもらったりしています。うちで人気のある返礼品のひとつの鯖の切り身のセット、これは2年前にLRの末永社長から『業務用はやらないんですか?』と言われたのがきっかけでした。学校給食には出していたんですけど、末永社長のアドバイスを受けて返礼品としても出してみたらすごく伸びたんです。今ではうちの主軸のひとつです」
明治から続く老舗でありながら、近年はLRという新しいパートナーからの意見も柔軟に取り入れ、さらなる進化を遂げている。
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「自分たちだけで考えていると、固定概念の中での満足になってしまうと思うんです。LRさんが鯖の切り身の商品を提案してくれたこともありました。最初は、いろいろな魚がいるんだし鯖だけ欲しがる人がいるのかな……と思って。でも末永社長が『絶対売れます!』と言ってくれて、私たちも“やってみるスタンス”で始めることにしたんです。
すると、初年度から1,600件くらい注文が入りました。それから定期便も始めたり、LRさんにページの文言とかを変えてもらったところ、約3倍の4,630件に伸びたんです」
やまろ渡邉の強みのひとつが、顧客をつかむグリップ力。ふるさと納税ではリピーターが多いのだという。
「リピーターさんにはちょっとしたおまけをつけるようにしていて、内容も毎回変えています。『次は何が届くんだろう』という楽しみや期待感を持ってもらいたいんです。(顧客情報は)システムで管理しているので、お客様の好みや以前送ったカタログなどは大体把握しています」
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「お客様に合わせて手書きのお手紙を入れ続けていて、口コミでは『手紙が嬉しい』という声も。何年もリピートしてくれているお客様もいます。何十万個もの商品がある中でうちの商品を注文してくれるって、奇跡に近いレベルじゃないですか。よく見つけてくださったといつも感じています」
ふるさと納税を通して販路も広がり、たしかな手応えを感じているという。
「ふるさと納税を始める前は、店舗の範囲内でならお客様の声を聞けていました。今は全国のお客様相手なので『佐伯の魚って美味しいんだね』など、魚の美味しさを知っていただける喜びが増えましたし、刺激にもなります」
高品質の干物に付加価値をプラスしたい
渡邉さんは三姉妹の末娘。現在は家族と力を合わせながら家業を盛り立てている。かねてより実家を継ごうと考えていたわけではなく、大分を離れていたこともあるのだとか。
「転職して大分に帰ろうかなと悩んでいたのが、3.11の時期でした。
そのときにやっぱり家族のそばにいたいと思いましたし、夫が『婿になってもいいよ』と言ってくれたので帰ってきました。今は父が会長で叔父が社長。ずっと続けてきてくれたスタッフさんたちと一緒に仕事をしています」
家業を継いで十数年。渡邉さんに仕事の楽しみを聞いてみた。
「一番好きなのはふるさと納税の仕事です。うちの会社がふるさと納税の返礼品を始めて8、9年くらいになりました。佐伯市がふるさと納税を始めたのが2008年。事業者が少なかったのが、ここ1、2年はLRさんの力もあって増えていますよね」
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「佐伯市は自然が豊か。海があって山があって、それを工業的に崩したりせず、地域を昔から守ってきてくれた人たちがいます。私たちの仕事も自然からの恵みをいただいていますが、本当に食べ物がどれもこれも美味しくて……うちのスタッフみんなが『佐伯市に帰ってきたら太らん!? 』と言うくらい食べ物が美味しいんです」
チームワークが抜群で、スタッフの個性やスキルもいかんなく発揮されているようだ。
「料理好きな人が多いので、魚のレシピや食べ方を自社で作って配布しています。お客様からも好評なんですよ。せっかく買ってくださった商品、焼くだけでもちろん美味しいんですけど飽きてほしくないというか、それだけで終わらせたくないというか。
若いスタッフも多くて、みんなで話し合いながら考えているんです。干物屋だけど干物屋だけにとどまらず、お魚の良さをアピールすることが得意な会社だと思います」
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ふるさと納税、中間事業者LR株式会社
「商品は国産で、というのは絶対です。みんなこだわりを持って仕事をしてくれます。規格外で訳ありにはしているものの、せっかく丁寧に作った干物なんですよね。20年以上のベテランのピッキングチームがいるんですけど、『訳ありとはいえ、これは傷がありすぎです』としっかり選んでくれます」
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「そんな風に一つひとつ心を込めて作っていますし、干物それぞれで味も香りも違うし混ざってほしくない。だからうちでは訳ありでもコンパクトタイプのパッケージにして、個包装の袋のタイプにしています」
こうした工夫は購入者目線でもメリットがあるという。
「大きな袋で届いた場合、自分で小分けにしてジップロックにしまうのはしんどいじゃないですか。お客様にはそうした手間を絶対にかけさせたくないんです」
丁寧な製法で生み出されているから、品質への信頼は絶大だ。
「ギフト商品がすごく人気で、お中元だと1000個以上は出ますし、年間で4、5000個程は出ます。(注文を受けてから)素早く発送することにもこだわっています。買い物の気持ちのピークって、購入してから一週間前後だと思うんです。数ヶ月経ってから『あれ? なんでこれ頼んだのかな……』と感じることもあるので、1週間以上お待たせすることはあまりないですね」
中間業者と事業者が“同じスピード感”で走れる安心感
やりがいだけでなく利益もしっかりと上げながら、顧客満足向上も追求する。こだわりを貫くために、LRとはどんな形で力を合わせているのだろう。
「お電話は頻繁にしています。ミーティングは2、3か月に1回程。特に(商品の)文言や広告のブラッシュアップをしてくれるのが、感動レベルでありがたくて。うちは一つひとつの商品にこだわりを持っているのですが、限られたページの中でそのことがより伝わるように工夫してくれています」
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地域の資源を大切にし、こだわり抜いた商品をつくるやまろ渡邉。その強みを理解し、エンパワーしてくれるのがLRだ。
「LRさんはレスポンスが早くて丁寧。私たちは常にスピード感を持って動いてるので、返答が遅れたりするとちょっとうまくいかないこともあると思うんです。でもLRの担当さんがいつも真摯に向き合ってくれるので、困ったことがあったらすぐに電話しています(笑)」
今ではやまろ渡邉の定番商品となった定期便も、LRの提案がきっかけだったのだとか。
「以前はお客様に毎回(発送の確認を)電話したりしていました。『そんなにみなさん、干物を食べたいのかな?』と思って、定期便はやっていなかったんです。ですが定期便を始めてみると、毎月お届けの12回コースを注文するお客様も多くて、受注業務が楽になりました。LRさんは商品に新たな価値を見出してくれたり、便利な方法を考えてくれるんですよ」
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販路拡大、新規商品など変化が大きい一方で、安心感も得られていると渡邉さんが教えてくれた。
「LRさんが来てくれて、私たちだけでは得られなかった層のお客様も獲得できていると思います。LRさんは対応も丁寧でコミュニケーションもしっかり取れるので、幅を広げていっても私たちがそれに合わせて対応できるようにサポートしてくれます」
こんなにも信頼関係を築くことができたのは、目指すところが一緒だから。これからのLRに期待する部分を伺った。
「一緒に商品の付加価値創造に取り組んでいただけたらありがたいなと思いつつ、たくさんの事業者さんがいますので自分たちだけサポートしてほしいとは思っていないんです。LRさんは今までも佐伯市のキャンペーンやふるさと納税の事業に取り組んできてくれました。佐伯市の寄附や魅力発見に繋がることをしてくれていて、本当に大満足なんですよ」
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▼ 寄附受付ポータルサイト
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