10周年を迎えエルピクセルが新体制で目指す未来
こんにちは、エルピクセルの取締役COOの福田です。
2024年3月4日、エルピクセル株式会社は社内外の関係者の皆様に支えられ創立10周年を迎えることができました。
この場を借りて、エルピクセルを支えていただいている皆様へ心より感謝申し上げます。
事業面でも、AI画像診断支援ソフトウェアの導入施設数は直近3年間で約7倍に増加していたり、大手製薬企業との包括提携が進んでいたりと、この10年間で順調に成長を続けております。
さらなる事業・組織の成長に向けて、取締役の交代、社外取締役の増員、執行役員制度の導入など経営体制を変更・強化してまいりました。
今回は、創業10周年を迎えるにあたって現在のエルピクセルの経営体制と、引き続きエルピクセルが目指す未来についてお話しします。
10周年を迎えるエルピクセルの経営体制
CEO鎌田とエルピクセルとの関わり
エルピクセルは、東京大学の研究室のメンバーで2014年に設立した会社です。創業前のメンバーが応募した東京大学産学連携本部主催のベンチャー育成プログラムで、東京大学で起業支援をしていた鎌田がメンターでした。それが縁で創業後、最初の投資家となりメンターとして伴走してきました。(2017年5月、取締役会設置に伴い取締役就任)
その後、エルピクセルは2016年10月に8億円、2018年10月に約30億の資金調達を行い、AI画像診断支援ソフトウェアの上市に向けて製品開発・法規制対応・販売体制構築を進めておりました。
2019年、製品が初の薬事承認を受けてこれから事業拡大というタイミングで、元役員による横領事件があり、会社の存続が危ぶまれる状況になりました。その中で、2020年3月に鎌田が代表取締役に就任し、創業者の島原の一人代表体制から鎌田・島原の二人代表体制に移行しました。その後、内部管理体制の見直し・ガバナンス強化など、様々な再発防止策の実行と事業の再建に力を入れてまいりました。
創業者島原の退任と福田の取締役就任
事業も立て直し事業拡大フェーズに入った2023年5月、創業者の島原が新たな挑戦に集中するため代表取締役を退任しました。同年9月には島原が取締役も退任し、福田が取締役COOに就任しました。
プロダクト組織の責任者であった福田が取締役となることで、製品の方向性を示すだけでなく、良い製品・サービスを提供する組織作りも含めて会社全体で顧客に与える価値を最大化することが使命だと考えています。
▼創業者 島原の退任理由や今後の活動についての詳細はこちらの記事を御覧ください。
社外取締役の増員と海外展開
2024年2月16日付けで金治伸隆氏が社外取締役に就任しました。社内取締役二名に対して社外取締役は三名体制となり、将来的な上場を見据えてコーポレートガバナンスを強化しております。
また、2023年12月よりグローバル事業推進室を新設し、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)の「日ASEANにおける アジアDX促進事業」に採択されるなど海外展開に向けた準備を進めてまいりましたが、海外経験が豊富な金治氏の参画により、事業の海外展開を加速していきます。
執行役員制度の導入
2024年3月1日より、ガバナンス強化のため執行役員制度を導入いたしました。エルピクセルは研究室のメンバーで始めた会社ということもあり、トップダウンで社長が上から決めるのではなく、専門性を持った各部署・各メンバーが自発的に行動する文化があります。
また、現在は約60名の正社員が在籍していますが、事業成長に伴い、今後5年間で100名以上に増員予定です。そういった状況において各ゼネラルマネージャーの果たす役割が大きく、執行役員制度の導入によって権限と責任をもって業務執行を行える体制を目的としています。
新たな経営体制でも変わらず目指す未来
まずは、現在事業を展開している画像診断AI・創薬支援AI領域でしっかりと事業拡大・成長を継続し、医療・ライフサイエンスの現場でAIが当たり前に使われる世の中にしていきます。
一方でエルピクセルは、”生命を探求し、新しい価値を創造する。” という大きなミッションを掲げており、これまでの領域にとらわれず「予防〜診断〜治療〜介護まで医療のあらゆる分野」における課題を先端技術で支援できるように、少しずつ事業領域の拡大のための種まきを続けています。
さらに、ミッションの実現を加速するために、様々なパートナーの皆様と連携し、オープンイノベーションのハブとなることで、革新的なプロダクトを供給することを目指しています。
具体的には2024年1月に、医療画像解析ソフトウェアにおける「医療データ収集~開発~薬事~販売まで」を一貫して支援できる「EIRL AI パートナープログラム」を開始しました。また、製薬企業様や医療機器メーカー様との協業により、新たなAIのSaMDの開発も行っています。
今後も当社のミッションを実現すべく、ステイクホルダーと協力し励んでまいります。
当社の事業にご興味がありましたら是非お気軽にご連絡ください。
文:福田 明広